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在外研究準備vol.3ーDS-2019とJ-1ビザ発給をめぐるトラブル


1. DS-2019の発行

 受け入れが正式決定し、受入機関から招聘状が届きました。ここに次の手続が記載されていました。①DS-2019の発行のための手続、②J-1ビザ発行のための手続です。在外研究員としてアメリカに入国するには、J-1カテゴリーのビザが必要で、そのビザ申請に必要な書類がDS-2019です。ということで、まずはDS-2019発行の手続です。
 招聘状には、オンライン上に必要書類をアップロードするとDS-2019をFedEXで郵送すると書かれてありました。しかし、法律が変更され、2023年4月からDS-2019を電子的に送信することが認められたと耳にしたため、受入機関に確認したところ、メールで送ることも可能とのことでした。

 招聘状の記載にしたがって、オンライン上にパスポート情報や資金証明(在外研究中、勤務校から給与が支払われる旨の英文証明を給与課に頼んで発行してもらいました)、英語能力の証明(一般的にはTOEFL等のスコアですが、私はEnglish3 Interviewという面接を受けました。TOEFLやIELTSは、受験料が高額な上に長時間の試験を受けなければなりませんが、English3 Intervewの面接時間は25分間、費用は5000円くらいでした)等をアップして、受入機関からDS-2019が発行されるのを待ちます。
 ところが、2週間待っても3週間待っても発行される兆しがありません。受入機関の担当事務員に進捗確認のメールを送ると、「確認します」と返事がくるものの、そこから数日間音沙汰なしということが2回ほど続きました。在外研究開始日の1ヶ月前になっても発行されないので、このままではビザも間に合わず、在外研究の開始日を後ろにずらさなければならないのではという状況に陥りました。

2. DS-2019なしでビザ面接に臨む

 ただDS-2019を待っているだけではなく、できる準備を進めようと思い、ビザ発給の手続に着手することにしました。ビザの発給のためには、アメリカ領事館でビザ面接を受ける必要があり、面接には、①DS-160オンライン申請書、②有効なパスポート、③過去10年間に発行された期限切れのパスポート、④証明写真(5cm×5cm、6ヶ月以内に撮影、背景白のカラー写真、メガネ身着用)、⑤面接予約確認書、⑥DS-2019、⑦SEVIS費用支払証明、⑧アメリカ滞在中に必要な資金が十分にあることを証明する財政証明を持参しなければなりません。私の場合、⑥はなく、⑦のSEVIS費用は⑥に記載された「SEVIS番号」がなければ支払いができないので、⑦もないことになります。
 ①は、アメリカ領事館のホームページからオンラインで作成します。DS-160の作成に際しても、DS-2019に記載された「SEVIS番号」を入力しなければならないのですが、領事館に電話で確認したところ、DS-2019が届いておらず、SEVIS番号がわからない場合は、N0000000000と入力すればよいとのことでした。

 必要書類を一式揃えて、いざ面接に向かいます。途中、人身事故で電車が止まるトラブルに見舞われましたが、早めに家を出ていたのでギリギリ間に合いました。面接では、どこの都市に行くか、何の研究をしに行くか、どれくらいの期間行くかを聞かれました。DS-2019がないことを指摘されましたが、まだ届いていない、代わりに招聘状を書類に入れていると伝えました。招聘状のおかげで、在外研究に行こうとしていることや受け入れが決定していることは伝わったようでした。それでも、ビザの発給にはDS-2019が必須なので、届き次第、SEVIS費用支払証明とともに大使館に郵送するようにと言われました。

3. なんとかビザを手に入れる

 結局、担当事務員とのメールのやり取りでは埒が開かないので、在外研究を管轄しているオフィスのトップに直接メールを送って、早くDS-2019を出してもらわないと困ると伝えました。すると、即座にメールに返信があり、DS-2019が発行されました。今までの苦労はなんだったのか・・・。
 すぐさま大使館にDS-2019とSEVIS支払証明書を送ると、土日含めて6日でビザが貼り付けられたパスポートが自宅に届きました。
 なんとか間に合いましたが、何が起きるかわからないので、何事も早め早めに進めていく必要があると反省しました。


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