正義を貫くのは、愚かなことですかー「はちどり」
憧れの先生がいたこと。友達と授業をさぼったこと。自分の嫌な部分が目について、目を背けたくなったこと。
14歳の少女・ウニとは、生まれた国も時代も何もかもが違うのに、一つひとつの出来事がとても懐かしく感じられます。不安げな表情や時折見せる不器用な笑顔が、中学生の頃の自分のように見えてくるのです。
本作「はちどり」は、若さゆえの残酷さから目を背けず、わたし達の思春期に存在した日々をみずみずしく映し出します。
見守るという、寄り添い方。視線が心の扉をたたく平凡な家庭に生まれ、学