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「君が誰かは大事だが、誰が君を紹介したかはもっと大事だ。」

月曜日の朝。ずっと、ゆっくり話してみたいな、でもなかなか会う機会を作れないな。いや、おれがサボってるだけか。そろそろお声掛けしよう。などと思っていた人から「編集して欲しいものがあるのですが!」と連絡をもらい、「ぜひ!」と返事をして、ほくほくしながら家を出た。

夜、今度はそのうち提案を持っていこうと思っていた別の人と別件でメッセのやりとりをすることとなり、この勢いだと思って「5分お待ちを!」と言ったのちにテキストで連載企画を提案。無事「いいですね!」と言ってもらって、次回詳細詰めましょうとなる。すごくうれしい。

どちらも、めちゃくちゃありがたい話なのでおおもとが何だったかを考えてみたら、いずれも「先輩」に作ってもらった縁だということに気づく。前者は、渋谷のスナックで中川淳一郎さんに。後者は、Twitterで徳谷柿次郎さんに作ってもらった縁だ。

特別好きな映画ではないのだけれど、実写版『新宿スワン』の中にひとつ大好きなセリフがあって、そのことを思い出した。

「君が誰かは大事だが、誰が君を紹介したかはもっと大事だ。」

そう、そうなのだ。人は、その人の実績や印象以上に、その人と親しい知人から聞いた評判を大事にする。だから今回の話も、ぼくの実力なんかじゃもちろんなくて、ぼくを紹介してくれた人の信頼によって発生した「期待」のおかげだ。

いつでも「それなら、今井くんのところがいいんじゃない?」と気持ちよく名前を出してもらえる存在でありたいなと思うし、その恩も、履かせてもらっているゲタの高さも忘れずにいたい。走り出すと、ゲタは脱がざる得ないし。

なんてことを考えながらひとりオフィスで、「お前のおかげだよ〜」とばかりに事務所移転のお祝いにもらったガラスの招き猫を撫でていたら、うっかりぶつけてしまって右手が取れ、「招かぬ猫」になってしまいました。

いろいろと一進一退ですね。招き猫をくれた友人にはすぐ謝りました。神通力を足すため、明日は家に置きっぱなしの酉の市の熊手を持って来ようかなと思います。