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飛行機乗り遅れて得した

飛行機に乗り遅れてしまった。

徳島で開催されるイベント「マチ★アソビ」に参加するため羽田空港に向かう道中、電車が遅れ、慌てて乗り込んだタクシーも新人さんで間に合いそうになく、これは向かっても無駄だとあきらめた。もちろん、早めに家を出なかったぼくが悪い。

編集者をはじめてから、こういうときにあまり焦らなくなった。書く人にも読む人にも、いろんな人に共感してもらって、味方してもらったほうがいい仕事なので、話題は広いほうがいいし、見識は深いほうがいい。見識を深めるのにいちばん有効な方法は、それを経験することである。

ぼくは今日、当日便のジェットスターを予約し、成田から高松経由で徳島にいくという経験をした。結果、ジェットスターは当日予約でも十分安いこと、成田への電車代はジェットスターの安さを吹き飛ばすインパクトがあること、本数も少ないこと、成田空港の第三ターミナルは最寄駅から15分歩かないと着かないこと、フードコートで売ってるお好み焼きが機内持ち込みできること、逆にターミナルで売ってるアルコールは乗車までに飲み干さないといけないこと、高松空港〜高松駅間はバスで40分ぐらいかかること、そこから徳島まで特急で1時間かかること、夜の空港から飛ぶのはなんだか気分がいいことなどの知見を得た。

この経験はどっかで役に立つはずだ。もしかしたら、今度なにかのプレゼンで会うこわくてかたい決裁者のおじさんが、ジェットスターマニアかもしれない。「駅に着き、成田空港の第三ターミナルまで3分歩く」という原稿に「3分じゃ無理です!」と赤入れができるかもしれない。

こう考えるとなんでもポジティブに考えられるので、つくづくいい仕事だし、なにかとやらかしがちな自分にとっては天職に近い職業だとも思う。

追加でかかった15,000円と少しのお金は、これから会うジェットスターファン、飛行機遅れがちの人、香川〜徳島間特急好きの人との交友費であり、そのための先行投資なのだ。きっとそうさ……。

今ごろ、徳島で地ビール飲んでる予定だったんだけどなあ。仕事の約束が無くてほんとによかった。