見出し画像

出張は好き。でも疲れる。

行動を起こすまではめんどくさいが、やってしまえば心地よかったり、楽しかったりするものごとがある。お風呂だったり、散髪だったり、ときに飲み会だったり、そうじだってそう。

逆に、やるまでは楽しみだけど、やってみるとまあこんなもんかと思ったり、早く終わらないかなと思うものもある。ぼくにとっては、出張がそうだ。

出張が決まればうれしい。張り切っていく。現地のガイドブックなんか買うこともある。張り切って2冊買うこともある。前泊して、自腹で延泊もして、ほんとは日帰りできるところを2泊にして、4軒、5軒と居酒屋の予約をしておいて、食べ歩くのをものすごく楽しみにする……するんだけど、いつも「1泊少なくてよかったな……」と、2泊目の夕方ぐらいに思う。

地元企業ならではの事例を聴く取材はおもしろかったし、このあと取材班で地魚を安く食べさせたくれる海鮮居酒屋に行けるのもうれしい。けど、やっぱり家以外で寝るのは1泊でいいなとか、明日東京帰ってTOHO新宿で映画1本観られるかなとか、そんなことを考えてしまう。出張は疲れる。日常が恋しくなる。

いや好きなんですけどね。なんならいま、めっちゃ行きたいし。でもやっぱり、「月の半分は家にいない」とかはちょっと考えられない。

全国津々浦々へ毎週のように赴き、コストに気を配った分刻みのスケジュールにそって何カ所も取材をし、夜は取材で会った現地の人たちと名物食べて地酒を飲んでまた情報収集をし、ビジネスホテルで迎えた朝、二日酔いをコンビニPBのミネラルウォーターでごまかしてひとつ前の出張の原稿を書いたり編集したりする。そのうち時間が来ちゃって、あわててチェックアウトして、記事の仕上げはホテルのロビー。そんな生活、好きでやっててもけっこう大変だと思うのだ。

このハードな暮らしを、5年も続けた人たちがいる。

Huuuu徳谷柿次郎さんとバーグハンバーグバーグギャラクシーさんが編集長を務める「ジモコロ」が今日で5周年と聞き、その暮らしぶりを想像して、ぼくにはマネできないなと畏敬の念をあらたにしたのでした。

ウイスキーのように熟成が進めば進むほどおいしくなるメディアだと思うので、まだまだ10年、20年と続けて欲しいなと思います。身体と相談しながら。

ジモコロ5周年、おめでとうございます!

ぼくが担当させてもらった記事もいくつかあるので、よかったら読んでみてください。どれもお気に入りです。