いい自己紹介
自己紹介が苦手です。
ほんのわずかな「実績」について話すのは
なんだか気恥ずかしい思いがして、
結局いつも「編集者をしてまして〜」とか、
「新書の編集をしてまして〜」みたいな、
よく言えば控えめ、はっきり言えばつまらない
自己紹介に終始してしまいます。
なんなら、今日もそうでした。
うまく自分をアピールできないことは、
そのまま機会の損失につながります。
ほんのちょっと勇気を出して、
「○○という本を担当してまして〜」と言えれば、
広がったチャンスもあったろうに……。
では、いい自己紹介とはなんなのか。
ぼくがいつも思い出すのは、
数年前にお会いしたNHK職員の自己紹介です。
とある席でお会いしたその方は、
名刺交換したあとにひとこと、
「紅白歌合戦という番組を担当しておりまして……」
とおっしゃいました。
シンプルで、日本人なら誰でもわかって、
「という番組」という部分にいい感じに謙遜もあって、
何より全く嫌みのない言い方だったのが印象的で、
その方のことは、今もずっと覚えています。
そういえばイチローも、
小笠原道大の奥さんにアメリカの
レストランではじめて会ったとき、
わざわざ席まで来て、
「はじめまして。イチローです」と、
自己紹介したそうです。
奥さんはすごく感動していたとか。
何が言いたいかというと、
結局「具体的な実績×謙虚さ」が最強なんですよね。
もちろん、実績は大きなものほどいい。
どっちも手薄なぼくは、とりあえず謙虚さだけでも
身につけていこうと思います……。