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9月に見たり聴いたりしてよかったもの

自分用の定点観測として、9月に見たり聴いたりしたものをまとめておこうと思います。どれも、おすすめです。

◆ライブ

・京都音楽博覧会@京都
くるり主催の、京都音楽博覧会に行きました。4年ぶり5回目ぐらい。基本的にみんな腕をふったり走ったりしない、すごく平和なフェスです。子連れでも安心という感じで居心地がいい。終演後くるり岸田さんにあいさつに行き「アルバムの2曲目に『つどい』って言葉入っててめっちゃうれしかったです!」って言ったら「ほんまに記憶にないわ……」と笑われました。

・ハンバートハンバート@日比谷野音
20周年を迎えたハンバートハンバートの、毎年恒例日比谷野音ライブ。2000人ぐらいの席数が毎年ソールドアウトしてるのは、本当にすごいことだと思います。友達夫妻×2とそのこどもたちと行けたのもよかった。

・夏の魔物@お台場
青森の名物フェスだった夏の魔物が、お台場にやってきました。「ナンバーガールが復活するのでは!?」という噂に踊らされてすぐチケットを買ったのですが、その2日後ぐらいに主催者が公式に否定しました。情弱。ナンバーガールではありませんでしたが、向井秀徳さんのソロを久々にみれてよかったです。

◆舞台

・『サマータイムマシン・ワンスモア』
弊社副社長が元ヨーロッパ企画という縁もあり、20周年記念公演にお邪魔してきました。ひさびさの本多劇場。続編もの。前作にあたる『サマータイムマシンブルース』自体観たことがなくて、全日に慌てて映画版を観て、続編にいどんだのですが、そんな思い出補正ゼロのぼくでも、たいそうおもしろかったです。

◆映画

・『タリーと私の秘密の時間』
3人の子ども(ひとりは生後間もない)を抱える主婦が、深夜専門のベビーシッターを雇ったら……というお話。とにかくベビーシッターが来るまでのほぼワンオペ(お父さんはいるけど忙しい)育児のたいへんさがえげつなくて、映画館でなんども「うへぇ」って顔になりました。男性こそ観たほうがいいと思います。オチも……うへぇ……。

・『きみの鳥はうたえる』
そこまで期待せずに行ったのに望外な名作でした。何度も見返したい。詳しくはnoteに書いたのでそちらに。

・『クレイジーリッチ』
ずっと気になってた作品で、公開2日目に行きました。これもすごくおもしろかった。ベッタベタの、現代アジア版シンデレラ。主人公の親友の女の子がすごくいい役者さんなんですが、本業ラッパーらしくて、アメリカのラッパー、層が厚すぎでは?と思いました。ドナルド・グローヴァーとか……。

・『ミッション:インポッシブル フォールアウト』
はじめての「ミッション:インポッシブル」でした。これもびっくりするほど面白かったです。脚本の出来と満足度が比例するタイプの映画ファンなのですが、この映画は例外でした。56歳のおじさんの体当たりアクションがあれば、脚本なんてどうでもいいんです。これも、note書きました。

映画大当たりの1ヶ月。

◆ゲーム

・PS4『Marvel’s Spider-Man』
スパイダーマンそのものになって、完全再現されたニューヨークの街を駆け巡れます。アクションの爽快さはもちろん、経験値やレベル等の要素もあって、RPGのようなおもしろさもあります。欠点はやめどきがないことだけ。

◆Netflix

・世界の現実旅行陽気
力の抜けた白人ジャーナリストが、世界中の「ダーク(とされている)」な場所を巡るドキュメンタリーです。日本だと、富士の樹海や、福島第一原発付近に行ったりします。第1話の「メキシコ〜アメリカ国境 不法入国体験ツアー」のところを観て、ピンときたら続きもぜひ。

◆Spotify・AppleMusic

・絶対忘れるな『絶対忘れるな』

・くるり『ソングライン』

◆雑誌

・「BRUTUS」刀剣特集
「刀剣」にも『刀剣乱舞』にもそこまで強い興味がないので買ってなかったのですが、美容院で何の気なしに読んだら切り口がどれもすごく面白かったのであわてて買いました。相づちや付け焼き刃、抜き打ちなどの言葉を紹介する「日常的に使われている、刀剣がらみの言い回し」や、正宗や虎徹など、ファイナルファンタジーをやったことのある人ならおなじみの刀工たちをトレカ風に紹介する「あなたなら誰に刀を作ってもらう?」など。編集の勉強になりまくりです。

◆書籍

・柳澤健『2011年の棚橋弘至と中邑真輔』
書名に出てくるふたりの所属団体すら曖昧なプロレス音痴ですが、そんなぼくが読んでも抜群におもしろい一冊でした。綿密な取材で得た素材を、ここしかないタイミングで使っていく構成の巧みさに圧倒されました。一気に読めます。

・溝口敦『細木数子 魔女の履歴書』
加藤晴之さんにおすすめされて読みました。テレビで見かけてこわいおばさんだな……ぐらいに思ってた細木数子さんが、ほんとうにこわい人であることがよくわかります。週刊誌連載だったこともあり、読み味もサクサク。裏社会の勉強にもなり、自衛にも役立つかと。

・池波正太郎『男の作法』
定番。「女ってのはね……」というような言い回しも多用され、自己啓発本というよりは風俗資料みたいになっていくんだろうなという一冊。はじめて読んだのですが、おもしろかったです。刺身のわさびを、醤油に溶かなくなりました。あと、瓶ビールの飲み方が変わりました。こういう「男の生き方」みたいなのを語った本が他にあったら教えてください。仕事で必要で、探してます。いまは、色川武大『うらおもて人生録』を読んでます。

◆ネット記事

・電ファミのノムさんのパワプロ記事
びっくりするぐらいおもしろかったです。間に入る選手紹介の丁寧さ。取材こぼれ話を選手紹介に突っ込む貪欲さ。ノムさんの写真の入れ方に垣間見える絶妙な悪意。ぜんぶ高次元ですごいとしか言いようがない一本でした。もちろんテキストもおもしろいし。お手本にしたい企画です。

・古賀史健さんのヤンキー≒サロンビジネス論
「いわゆるサロンビジネスの主催者たち、その何割かは、むかしでいう暴走族の総長みたいな存在なのかもしれない」(本文より引用)。「そういえばヤンキーって減ったよね」という暗黙の共感と、「サロンビジネスって、どっかあやしいよね」という顕在化している不安をこのひと言でむすびつけ、読み手に「そうそう、それが言いたかったんだよ」と思わせる。これが編集・ライターの仕事だと思わされました。すごい。

以上です。

今日は楽しようと思ってはじめたら、いつもより大変だった……。