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【MLB】白熱するNLのMVPレース

こんにちは。YUPSIRONです。
今回は日本でも記事になっていたリンドーアがMVPの対抗馬になっているというところから現在のNLMVPレース状況を個人的な視点から書いていこうと思います。

*8/16時点での成績を参照しています。


直近のMVPレースについて

近年のMVP選出する上でWARが最も重要にされている指標であり、WARが6を超える選手はMVP級と称されます。リンドーアのWARペースを考えると7.0前後になる可能性が高く、WARが7.0もあれば例年のMVPレースでは十分に勝てる可能性があります。ALのMVPレースはここ数年、大谷/ジャッジ/トラウトという歴代で見ても史上最高と呼べるような選手がいたため、WAR10付近でなければMVPになれないという凄まじい環境でした。一方NLのMVPレースは昨年のアクーニャは傑出したfWAR9.0を叩き出したものの、2021年のMVPであるハーパーや2022年のMVPになったゴールドシュミットはfWAR7.0未満でした。ただ今年のNLは強力なライバルが複数人いるため、現在リンドーアはMVPの大穴枠となっている状況です。ではここからはMVPレースでライバルになりそうな選手を上げていきます。

NLのMVPレース

大本命

大谷翔平:ALから来たユニコーンの傑出している攻撃力

MVP確率:75%

直近3シーズンの打撃成績

今年からNLに来た史上最高の選手。昨年右肘の靭帯断裂で手術をしたため、投手としては全休でも打者としては試合を出場。序盤は中々HRが出ず、苦しんでいたものの、現在はHR36本とNLリーグでトップとなっている。またSBは33となっており、キャリアハイでSB40も狙えるペースです。すでに30HR/30SBを達成しており、キャリア初のトリプルスリーは射程圏内で、
ここからHRを量産できれば50HR/40SBを狙える素晴らしいシーズンを送っています。またMVPレース内で唯一OPS1.0を超えており、攻撃力で考えるのであればNLで1番であることは明らかです。fWARでもDHでありながらNL1位である5.7でDHとして歴代最高fWARになる可能性もあります。チームもNL西地区で首位であり、チーム成績も文句なしです。

対抗①

ケテル・マルテ:ドジャーズの首を狙うスネーク集団のリードオフマン

MVP確率:10%

直近3シーズンの打撃成績

昨年プレーオフで20試合連続安打を記録した安定感抜群の選手。
今年はすでに2019年以来2回目の30HRに到達しており、守備面でもDRS12と圧倒的な守備力を誇っている。昨年ブレイクイヤーだったキャロルが不振で下位打線を勤めることも増えたため、先頭打者を務めることが多くなっていた。またWARでは大谷と同率1位でfWARが5.7とすでに昨年の数字を超えている。現在チームもWC圏内で地区でもドジャースと4G差と射程圏内で捉えているため、チーム状況も加味されやすいMVPレースでは有利になる可能性がある。懸念点としては先日怪我をしてしまっていることでどの程度出場できなくなるかやパフォーマンスにどの程度影響を受けるかによって大谷との差を大きく開くことになってしまう。

対抗③

エリー・デラクルーズ:彗星の如く現れた赤い稲妻

MVP確率:1%

MLBデビューからの打撃成績

昨年わずかデビューから15試合目でサイクルヒット達成したレッズのスーパースター候補。トップクラスのパワーとスピードを兼ね備えており、すでに20HR/50SBを達成してテキサスで行われたオールスターにも出場している。
今季30HR/80SBも射程圏内で昨年は後半戦に大失速したものの、現時点では打撃成績をある程度で保っている。またfWARでも大谷やマルテと同率1位であり、チーム成績が芳しくないが、リーグでもトップクラスのSSであることは間違いないだろう。まだ荒さがあるが、今後NLのMVPレース常連になる可能性を秘めている逸材だ。

大穴枠①

ブライス・ハーパー:勝負強さ光るMVP2度のスーパースター

MVP確率:1%

直近3シーズンの打撃成績

過去MVPに二度輝いているスーパースター。近年は怪我で中々出場できなかったものの、復活を果たしてからは以前のポジションであるRF/LFから1Bに移動して守備でもチームに貢献できるようになっていきました。打撃に関してはMLBトップクラスであり、直近5年間でOPS0.900以下が親指へのデッドボールの怪我+トミー・ジョン出術が重なった2022年のみで常に高いパフォーマンスを残し続けています。今季はチームの快進撃の中心として活躍をしており、チーム状況も加味されるMVP投票では十分に候補として名を連ねると思います。懸念点としては1BになったことでWARが伸びにくいことや打撃成績で全ての主要指標で大谷に負けてしまっているところでしょうか。

大穴枠②

フランシスコ・リンドーア:チームを支えるMr.スマイル

MVP確率:3%

直近3シーズンの成績

直近3シーズンの成績 ではOPS8割前後でHR20後半/SB20前後となっており、安定した成績を残しています。守備についても毎年高いレベルでSSを守っており、唯一弱点としては送球が80マイル前後であまり強くないところで将来的には2Bへのコンバートを考える必要があるところでしょうか。今年も30HR/30SBを狙える射程圏内であり、SSとして守備もUZRが+2.0でOAAが13と攻守に高いレベルであるため、fWARはシーズン残り40試合近くある状態で5.3となっています。現在のペースで行くとシーズン後にはWARが7.0前後を狙える可能性があり、例年であればMVP級のWARとなります。ただ今年のMVPレースはレベルが高く、現状は大穴枠という立ち位置です。チームがWC圏内に入れるかどうかも影響しそうです。

大穴枠②

ポール・スキーンズ:平均球速100mphの最強新人右腕

MVP確率:0.001%

今シーズンの成績

今年デビューながら平均6イニング以上でWHIP1.00を切っている怪物右腕。マウンドで投げている球は圧倒的でストレートが50%以上とパワースタイルで押しまくっています。変化球に関しては前評判通りスライダーが有効な球種であり、K/9も11を超えている状態です。正直MVPになる確率は投手が選出されにくいこと込みだと0.01%もないとは思いますが、センセーショナルな活躍をしていることを含めて大穴枠で選出しました。PITがWC圏内に入るようなことがあれば活躍を続ける新人にスポットライトが当たるでしょうか。
ただ基本的にはROYが目の前の目標になるでしょうか。


最後に

今回はNLのMVPについてを中心に書いていきました。多分オズーナ(ATL)がいないのはおかしいと思われる人もいると思いますが、 全体的な攻撃力を考えると大谷より劣っていると判断しており、大谷がMVPを取れないなら難しいのかなと思います。3冠王を取れて初めて議論することになるのかと考えます。またこの記事を書き始めてからリンドーアがまさかのWAR+1.0以上を積み重ねてMVPレースの大穴から対抗まで上がってきて少し嬉しいところです。逆にマルテ(AZ)とハーパー(PHI)はMVPレースから外れてきているので世論的には本命が大谷、対抗にリンドーア(NYM)とオズーナ(ATL)との見方が強いのかなと感じます。8月後半にWC争いをしている展開はNYMを応援し始めてから初めてで、先日のウインカーとAlvyのサヨナラHRはかなりエキサイティングであり、ヒリヒリした試合を見せてくれています。WC圏内に入るにはATLを倒さないといけないので打倒ATLを目指して頑張ってほしいですね。


参考文献


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