中山大障害全頭考察後編

ケンホファヴァルト

96.1倍 9番人気 牡7 父マーベラスサンデー 熊沢騎手

平地デビューは1勝クラス(500万クラス)からという遅く、6戦目の特別戦で初勝利します。そこから、セントライト記念に出走しますが、12頭中11着と惨敗します。そこから8戦目にして2勝目、3勝目を挙げ、3勝クラス(1600万クラス)に入り本格化しますが、平地での勝利はそこで止まり、着差1秒以内の掲示板争いするのがやっとの競馬で7歳にして入障。デビュー戦こそ8着でしたが、平地時代に培われた勝負強さで競争に出るたびに着差は縮まり5戦目にして初勝利。昇級初戦の秋陽JSではレーシングアクシデントを上手く避けて3着に好走しました。この馬の器用なところとスピードと力はある馬ですので、今回初めて今までの経験した距離から1000メートルの距離延長ですが、良いところまで行くのではないかと思います。鞍上は技師熊沢騎手。障害騎手では唯一の平地G1タイトルを取った経験のあります。熊沢騎手の奇策はハマれば強いですし、空ぶる事もあります。不安要素は、オープン2戦目が中山大障害である事です。前走の秋陽JSでは3着に好走していますが、唯一重賞で掲示板になっているコウユーヌレエスに先着されている事。熊沢騎手の奇策がハマる可能性はそれほどないという事です。

ケイブルグラム

114.6倍 10番人気 セ7 父ディープインパクト 蓑島騎手

2歳新馬戦で1番人気を背負いましたが5着。その後平地を3勝しますが、7歳で入障。デビュー戦こそ11着と散々でしたが、その後着差を縮め5戦目から4戦連続で2着。そして9戦目にして初勝利。昇級初戦に選んだのが中京開催の阪神JS。タガノエスプレッソには敵いませんでしたが、ハロンタイム13.0秒は中京では恐ろしく早いタイムです。鞍上の蓑島騎手は2010年バシケーンで中山大障害を勝利しています。不安材料として、中山がデビュー戦以来である事。左回りの方が成績が良い事。蓑島騎手は2010年の中山大障害以来重賞を勝っていないことです。

シゲルピーマン

159.1倍 11番人気 セ5 父サムライハート 大江原騎手

通称シゲピー。デビューは3歳で騸馬としてデビューするのは異例。中央で未勝利3戦。川崎競馬で1戦した後に入障。5戦連続掲示板を記録して6戦目で初勝利。オープン15戦して一般OP1勝。OP特別5戦して3着1回。重賞は18年の東京JS8着。19年の京都JS10着という結果。一般OPでビッグスモーキーに先着しているのは好材料です。まずは、掲示板というところでしょうか。

アズマタックン

196倍 12番人気 牡7 父ブラックタイド 小坂騎手

平地4戦して4歳で入障。6戦目にして初勝利。昇級戦で2着に好走しそこから3走後に京都HJに出馬し上位には食い込めなかったものの6着と手応えを感じる競馬ができた。その後一般OPでは掲示板。OP特別では掲示板争いを繰り広げ11戦目にして2勝目を挙げる。12戦目の新潟JSではタイセイドリーム、シャインレッドに0.1秒差。タマモプラネット着差なしの4着に好走。19年の阪神SJでは3着のシンキングダンサーに3/4馬身差の4着に好走。新潟JSでは3着に好走して少しずつではありますが、重賞で掲示板や馬券圏内に名前を並べるくらいに成長。今年の初戦である一般OPで3勝目を挙げ、極悪馬場であった今年の中山GJではシンガリから淡々としたペースで追い上げ、5着掲示板を確保。前走のイルミネーションJSでは3着のレンジストライクに0.7秒差、5着のスズカデヴィアスに着差なし6着という惜しい競馬をしました。この馬の持ち味は後方待機からの淡々したペースでじわじわと迫る競馬です。先行勢が潰れる競馬をすると怖い存在になります。また、中山GJを経験しているので、斤量、コース経験がある事は好材料です。不安材料は前が潰れる競馬をしてくれないと不発で終わってしまう可能性が高い事です。結果8着でしたという事も頭に入れないといけません。

ストレートパンチ

215.7倍 13番人気 牡4 父メジロダイボサツ 判騎手

通称ストパン。パンツじゃないかr....。冗談はさておき、平地9戦して出走頭数の半分より上位になる事なく入障。4戦目にして後方待機から積極的な競馬をするようになり、8戦目にして逃げる競馬をするようになり11戦目で初勝利を収めます。前走の秋陽JSでは控える競馬をしましたが13着という結果になりました。折り合いを欠いたのか陣営の手探りかはわかりませんが、この馬は逃げて自分のペースに持ち込む事で好走するタイプだと思いますが、初重賞が中山大障害は正直難しいかと思います。バンケットが得意な伴騎手がどこまでやれるか楽しみです。

ナリノレーヴドール

243.5倍 14番人気 牡5 父エイシンフラッシュ 小野寺騎手

平地時代9戦して4着まで行きましたが、10戦目にして入障。障害未勝利は3着、3着、2着、1着と強い競馬を見せましたが、オープン後はパッとしない競馬が続きましたが前走のイルミネーションJSでは4着に好走し、アズマタックン、スズカデヴィアスに先着した事は好材料です。8走前の一般OPで勝馬がナンバー2のメイショウダッサイで4着がメドウラークの半馬身差を考慮するとメドウラーク級に近いのかなと思います。

セガールフォンテン

147.5倍 15番人気 父ゴーカイ 草野騎手

中山GJウイナーを父に持つ馬です。25戦を地方で過ごし4勝して中央入りと同時に入障。15戦で初勝利。オープン入りして掲示板が1回と苦しい競馬をしています。

ヒロノタイリク

246倍 16番人気 牡5 父ダイワメジャー 難波騎手

平地6戦して3着になった時もありましたが、入障。5戦目で初勝利。昇格後未勝利ですが、一般OPで2着3回と好走しています。鞍上の難波騎手とは3走前からパートナーを組み好走を続けています。今回初の重賞挑戦という事で、まずは完走でしょうかね。

以上が前後編合わせて16頭の考察を述べさせていただきました。いつもなら短評からの好走条件、不安材料と書いていますが、今回デビューからこれまでの活躍等も書かさせていただきました。障害競馬関係者にとって1番のレースになる中山大障害が楽しみです。それでは

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?