名前のこと

私たち夫婦には子どもがいない。母にはなれなかったけれど、『母の友』という月刊誌を毎月読んでいる。
声優・ナレーターの諏訪部順一さんが、コラムを連載しているのだ。そのコラムを読むため“だけ”に、毎月課金している。(言い方)



毎回いろんなテーマで書いていらっしゃるのだけれど、今出ている6月号では姓について。
結構珍しい苗字だもんね。

どこかの待合室で、名前を呼ばれて2人同時に反応した、みたいなことが書かれていて、思わず笑ってしまった。つい最近、私も全く同じことを経験したから。


旧姓は日本で多い苗字ランキング上位に余裕で入るんだけれど、結婚したら割と珍しい苗字になった。今のところ、同じ苗字の人には1人しか遭遇していない。仕事中に私の名札を見たお客さんが「僕も◯◯なんだよ」と嬉しそうに話しかけてきた。それだけ。

先日、市のサービスセンターへ行ったときのこと。
書類を提出して手続きを待っていたら、名前を呼ばれた。
「◯◯さんお待たせしました」
呼ばれたら返事をするのが細胞に染み付いてるので、元気に「はい!」と言って立ち上がったら、少し離れた椅子に座っていた女性も立ち上がった。
──あれ?
微妙な空気が場を支配する。
え、あなたも◯◯さんですか?とお互いに目で牽制し合う感じ。分かります?笑

結局、呼ばれたのはそちらの女性だった。あー恥ずかし。
めちゃくちゃ元気に返事しちゃったよもー。

よくある苗字だとフルネームで呼び出してもらえていたけれど、希少苗字だと今回みたいなミラクルが起こる。
謎の親近感が湧いた日だった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?