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DOLL PLAY(人形遊び)に込めた思い

純粋無垢にして残酷な深窓の令嬢たちの肖像画—
もう一人の自分でもある人形との内緒話の世界

多感なうたかたの少女時代を共に過ごした人形との秘められた二人だけの世界。
人形はもう一人の自分自身。
これがDoll Playで表現したい世界観です。

Doll Playは、メインコレクションであるDark Heroineに対し、サブコレクションの位置づけです。

18.9世紀のヴィクトリア時代のイギリスでは、上流階級の子女たちは、親と過ごす時間が限られていました。家事をせず、乳母に子育てを任せることは上流階級のステータスでした。

裕福な家庭に生まれたものの、親の愛情を十分に受けられず、孤独を抱えていた少女たちにとって、人形は心の空白を埋めてくれる存在でした。
また、少女たちは人形遊びを通じて、現実の社会生活を疑似体験していったのです。

少女と人形の誰も踏み込めない二人だけの世界は、同時に自分と内なるもう一人の自分との世界を映し出しています。

あるキリスト教徒作家が、「正義とは自分と神との折り目正しい関係」だと言っていました。

神のいない者がその言葉を借りるとすれば、「正義とは自分ともう一人の自分との折り目正しい関係」と言えると思います。

内なるもう一人の自分との会話によって、自らの善悪の基準が定まり、それにより世間のルールや空気に流されない自立した自己を確立できるのです。

Doll Playでは、少女ともう一人の自分自身である人形との内緒話の世界を通じて、折り合わない価値観や正義で混沌とした世界で、どう生きていくべきかを考えていきたいと思っています。

そしてそれは、Dark Heroine同様に、共感を求めるために語られる物語ではなく、私の酔狂の世界としてあり続けたいと思っています。

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