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インディゴの木

哀しみをひろってしまう
インディゴの木

繊細な心をもつ木なんだ

細く長い枝はアンテナのように受信してしまう

隣町のあの子が泣いているよ

大丈夫かな

そのまた隣町の子が心を痛めているよ

何かあったのかな

そしてインディゴの木は

自分のコトのように涙を流すんだ

いつしか木は元気をなくし

自信をなくし

暗いインディゴの夜が続いた

何年たっただろう

木の下で小さな子が泣いているよ

インディゴの木さん

どうか枯れないで

お願いもう泣かないで

ぼくのために涙を流してくれるのかい?

大丈夫だよ

ぼくは長生きする木だから

そよ風が優しくふくと

公園すべてを
虹色の光で包みこんだ

小さな子には
小さな羽がついていた


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