見出し画像

せめぎ合い

急な階段、玄関の高い上がり框、手すりのない浴室やトイレ。

普通に見て、インテリアやデザインなんかがどんなに素敵でも、素直に素敵と言えない自分がいます。

階段を上り降りする途中で、転んで骨折や、皮膚ズル剥けになったり、膝や腰を痛めて普通の段差がとても大きな障害物になって、外出が出来なくなってしまった人をたくさん見てきたから。

骨折して入院して、退院したら、筋力ガタ落ちでせっかく退院しても思うように動けない。
皮膚ズル剥けを訪問のたびに処置、良くなればいいけど、落ち込んで食欲無くなって、栄養不足で全然よくならずなんてこともあり…。
もちろん、訪問したら、一緒にリハビリしたり、食事が少しでもとれる方法も考えるけど。

予防がどれだけ大切かが身に染みてわかってしまっているので、どうしても粗探し的なことをしてしまう。

そして、自分が動けなくなってきたら、段差のない、必要なところに手すりがちゃんとついている、平家か、エレベーターつきのマンションに住みたいとまで思ってしまう。

素敵な場所を素敵と素直に言いたい気持ちと、こんなところ怪我のリスクが多すぎると粗探ししてしまう気持ち。いつもせめぎ合って、粗探しが勝ってしまうことが多い。

嫌だなぁと思いながらもきっと、粗探ししてしまうんだろうな。
私に手を引かれなくても歩ける姿が見たいからね。
転ばないで少しでも長く元気に過ごしてほしいからね。

安全に配慮した、素敵なデザインの家具やお家がたくさん、たくさんできたらいいのにな。

デザインがカッコいいと、不便だったり、危なかったり。便利で安全だと、デザインがイマイチだったり。
両方兼ね備えているものが、もっと世の中に増えてほしい。

そうしたら、素直に、素敵!って言う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?