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心の網の目

「来るもの拒まず去るもの追わず」
これが私のモットーですから
 
そう書き込んで
ハタと手を止めた
 
そういえば昔は随分違っていたな
あらゆる関わりを持った人が
私のことをどう思っているのか
どんな風に評価しているのか
とても気になって仕方がなかった時期がありました
 
それは裏を返せば
付き合う相手も自分のブランドの一つで
誰と付き合うかで自分の価値も決まる
なんて愚かなことも考えていた時期もありました
 
振り返ってみればそれは全て
自分というものが無かった頃
自分が好きで無かった時期
自分に自信が持てなかった時代
 
いえ、今でも自信があるとか
そういうわけでもないのです
至らないところもダメなところも
これだけ我が身と長年付き合うと
よくよく分かっていますから
 
ただ、このままでいいのだと
足しも引きもせずありのままでいいのだと
素直に自分を受け止めれたとき
あれほどこだわっていた
実体のない「価値」そのものが
どうでも良くなって
そこから私はとっても自由になれた気がするのです
 
私の中の価値をつけるとするならば
それは私が決めるものでなく
相手の中にあるもので
だからこそ自分では
動かしようがないのだと
今更ながら気がつきました
相手が必要と思えばご縁があるし
ないと思えばそれまでのこと
 
私ができることといえば
ブレることなく
ありのままを晒すだけ
好きな人を好きと素直に求めていくだけ
 
そうして生まれる選択縁は
私と相手のベクトルが
偶然にも合致した奇跡のような出来事で
出逢えたことが
有り難しきことなのだと
 
バーチャルな世界の中にあって出逢えた大切な友達
奇跡のベクトルが幾重にも重なり
そしてそれがいつしか
多重奏を奏でるようになりました

心もとない網の目も
人の想いが重なれば
こんなに心地の良いトランポリンのようになって
受け止めてくれる空間ができました
 
「来るもの拒まず去るもの追わず」は
人に虚無的になっているのではなく
垣根を取り払った人の流れに
喜んで漂っている自分の有り様
できれば私も貴方の網の目の
一本の糸となって
繋がっていければと
こころの桟橋に糸をかけたくなるのです

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