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処暑

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そこが1番好きなのです
あなたの左脇の下
まるで幼子のように
体を丸め
ジグソーパズルの最後の一片のように
すっぽりと頭から収まっていることが
もうたまらないのです

頭の先からあなたの体温を感じ
もう片方の手で
頭をくしゃくしゃ撫でられると
それだけで
体中の体温が1度は上がり
あっという間に
スヤスヤと深い眠りにつけるのです

こんな心地のいい居場所を見つけたら
今までどうやって深い眠りについていたのか
今では思い出すことも出来ません

体温も高いところから低いところへ水が流れるように
だんだんと二人で共有して
その差を感じなくなるまで肌を寄せ合うと
深い深いところで
一つに繋がっているように感じます

その安心感が
ますます私を無防備に
どこまでも心地のいい眠りに引き込みます

秋の夜長 旧暦では 処暑
夏の疲れが溜まっているのでしょうか
眠気がやけに私を襲います
寝ても寝ても眠り足りない理由は
ここにもありました

しのぎやすくなった夜は暑さも収まり
肌ぶとんの肌触りが心地よすぎて
あの時のことをつい思い浮かべていれば
いつまでもあなたとつながっていれるから
そんなちっぽけな欲望がそうさせるのです

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