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濡れ絹

新月の日に玉葱の皮で染められた
目にも鮮やかなウコン色の絹

お風呂の楽しみのひとつが増えました
丁寧にお湯に浸しそっと肌に当てていきます
今日、纏ってしまった 哀しみも 辛さも
全て洗い流して仕舞いましょう

いえ、嬉しさも恥じらいも
あくる朝に初めてごとの様に感じたいから
虫の音を聞きながら
丁寧に拭き取っていきたいと思います

黄色は私が私であるための自立の色
少し柔らかな色合いは
外に自己主張するというより
私の中の芯を支えてくれそうです

濡れ絹は、耳にしたまま言葉を受け取ると
一瞬心がざわつくけれど
そんな外野の戯れ言にも
敢えて抗わずそのまま流せば良いのだと
これからの生きる術の処方箋のようにも思えます

今は自分に付け加える願いより
大切なものを見つめるために
削ぎ落とす工程が必要な時期
新月に向けてこころも身体もクリアになっていくのです

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