せつない

「せつない」
心をざわつかせる言葉のひとつです

せつないの「せつな（刹那）」はこの瞬間を切り取り
せつないの「せつ（切）」は只ひたすらに願う姿を浮き彫りにして
せつないの「せ（背）」は決して自分の手では届かない世界を諭してくれます

母音が「え」で始まり「い」で終わるから
声に出して話してみると
少し媚びた甘えが余韻に残ります

文字を因数分解してみたり
話す音から感じてみたり
どこを紐解いてみてもしっくりと収まります
この文字の連なりでしか無かったのだと思えてきました

「せつない」

子どもの頃にはピンと来ることの無かった感情
1たす1は2で良かったあの頃
今では、正解はひとつで無いことがむしろ多くなり、真理を追究するばかりでなく流すことも時には必要だと気づいたあの日。
正しさより素直さを選択してみれば、人は何と矛盾に満ち満ちた生き物であることか気づかされます。

全て積み重ねてきた自分の体験が
この言葉、「せつない」に深みをもたらしてくれました。

きっと人によって大きく捉え方が違うのかもしれませんね
貴方にとっての「せつない」は
どんな風景を思い起こさせるのでしょうか