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大腸ポリープ切除入院記

※患者としての体験談です。看護師の立場でもお伝えできることがあると思い書きました。

2泊3日の入院から生還しました。

もはや恒例となりつつある大腸ポリープの切除。
今回は2個。

便潜血検査では引っかからなかった大腸ポリープ

事の発端は2016年、母が倒れる数ヶ月前のこと。この年は公私ともに悪いことばかりが起きて、周囲の人達からは「お祓いした方がいいよ」といわれたくらい。

まだ病棟看護師として働いていました。もともとお腹がゆるい傾向でしたが、この日も「腹痛い」と別フロアのトイレへ。

「腹痛い…」下りました。

毎日何人もの便を観察するのも看護師の仕事。
自分のも観察しました。
「おや?なんだろう、この血液?」
看護用語でいう、粘液混じりの血液が出てたんですよね。
出血ポタポタではなく、透明な粘液に血液混じり。
明らかにいつもと違う…

「痔の出血じゃない気がする…」

その後休みの日に受診。循環器の先生が初診担当でしたが、すぐ消化器内科に連絡してくださったので、早めに大腸内視鏡(大腸カメラ)ができました。

人生初の大腸内視鏡検査は、高校の同級生(内視鏡担当看護師)に見守られながら、という状況。
そこで大きいポリープが発見されました。
「大きいのでうちではできない。紹介状持って〇〇病院へ行って」

「紹介状持って他行くって、ガン?」

数ヶ月前のドックの便潜血では異常なしだったのに?

〇〇病院の担当の先生は、大腸ガンの内視鏡治療で有名な先生。そこで「内視鏡的粘膜下層剥離術」というものをおこなったのが初回です。ポリープ大きかったためガンの疑いがありましたが、結果は良性でした。

このときは1週間入院し、仕事は2週間んでいます。

以降2年ごとに大腸カメラを受けるようにいわれ、そのたびポリープが発見されるという状況です。先生からは、体質だろうといわれています。


2泊3日の経過

去年11月の検査でまたポリープが発見されたため、今回の入院となりました。

私の入院=母のショートステイの調整が必要です。ポリープ切除後は腹圧のかかる仕事をしばらく控えるようにいわれているため、今回は長めにお願いしています。

初日

病院までは、車で1時間半弱。

病棟に上がる前にコロナの抗原検査がありました。陰性を確認し病棟へ。

昼食から検査食なので、つらい・・
おやつのクッキーは意外に美味しかった。

午後は看護師のオリエンテーションや、薬剤師からの説明がありました。

洗腸剤を服用するとき用の水分を買いに行ったり、本を読んだりして過ごしました。

そうしているとあっという間に夜。
お腹はすいているけど、ご飯が寂しいので、つらい・・

そして20時にラキソベロンという下剤を1本飲みます。

私の場合これを飲むと短時間で効果がでるため、夜中3回くらい腹痛で目覚め、トイレに通いました。

2日目

5時半にナウゼリンという吐き気止めを服用。

6時からモビプレップという洗腸剤を1L、1時間かけて飲みます。
二フレックよりは個人的に飲みやすい。
ですが、1時間で1Lはやはりつらい。
排泄を促すため、病棟内を歩きつつトイレ通い。
便の色がほぼ透明になるのが目安。

看護師に便の状態を確認してもらい、OKがでたらモビプレップは1Lで終了です。

1Lのモビプレップを飲んだ後は、脱水予防のため500mlの水かお茶をのまなければなりません。

この時点で、ゲッソリします😱

内視鏡室に行く前に点滴開始。脱水予防のためと、なんかあった場合、管から薬剤を入れられるようにするのが目的。

「今日は順番が一番なんで、9時前には内視鏡室に行きます」と看護師。

穴あきパンツ(お尻に穴があいている使い捨てパンツ)に着替え、いざ内視鏡室へ。

あ~、こわいよー。

内視鏡室に入ると完全防備(感染対策)をした看護師により、ブスコパン(腸のぜん動運動をおさえる注射薬)の筋肉注射がなされる。

検査台に上がると血圧計、パルスオキシメーターなど装着され、治療開始。

あとはされるがままです。お任せするしかありません。

先生や看護師の声がけのとおりに動くしかない。

看護師の声がけがいかに重要であるか、ほんとによくわかりました。

腸のヒダでなかなかポリープが見つからず、結構な痛み。
「痛いときは言ってください」とのことだったので、いいました「痛いです!!」

そしてソセゴン(痛み止めの注射薬)を使ってもらいました。

ソセゴン、効きますね。だいぶ楽になりました。

実際にポリープを切除するときは、痛みを感じませんでした。

収縮期血圧90〜110代、SPO2は99%で経過。

約40分ほどでポリープ切除終了。

2つを見せていただき、説明を受けました。
1cm大と5mm大のポリープちゃん、いいヤツでありますように。(検査中)

治療後は2時間安静にしなければなりません。

安静ののち、昼食から食事が再開。消化のいい食事なのでやっぱり寂しかったですが、サンケンクリンよりはマシでした。

隙間時間に読もうと本を何冊か持っていったものの、眠気が強くだいぶ寝てしまいまいました。でも上坂徹さんの本は完読。
これで悩まずに書き上げられるはず。

夜までに異常なく経過しました。

3日目

出血したら1日伸びるといわれていましたが、朝までに血便っぽいものはなかったため、退院となりました。

先生お忙しいのに、毎日こまめに来てくださりありがたかったです。
(そうじゃないところもありますからね)

明らかに新人君が、先輩ナースと一緒に担当。お見送りしてくれました。
これから大変だと思うけど、君はきっといい看護師になれると思う。
頑張れ!

迎えに来てくれる人はいないため、本当はダメな自力運転で帰宅しました。

やっぱり家が一番。

まとめ 40歳過ぎたら大腸内視鏡検査を受けましょう

40歳過ぎたら、大腸内視鏡検査を受けることをおすすめします。
抵抗がある方も多いと思いますが、1回やればそれ以降はさほど抵抗なくできるでしょう。(個人差もあるかと)

厚生労働省の「全国がん登録 罹患数・率 報告 CANCER INCIDENCE OF JAPAN 2020」による大腸ガンの罹患率は、部位別に見ると男性で1位、女性で2位です。

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001231386.pdf  p15~17

大腸ガンは早期発見、早期治療すれば可能だといわれており、定期的な検査が推奨されています。

痔の出血だと思い込んでいたものが、そうではないケースもあるようです。

私の場合、これまでのものはガンではありませんでしたが、年齢を考えると、いつなってもおかしくないと思っています。今後も定期的に検査を受けるでしょう。

動けるうちに終活もしておきたい。

そして、ご飯をおいしく食べられることのありがたさを実感しました。普通にご飯が食べられるのって、健康だからなんですよね。当たり前がいかに幸せなことか。

普段の生活は、健康あってのものです。自分を大事にしたいですね。

同世代の方、アラフィーの方のお役に立てれば幸いです。


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