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二七日を過ぎて

※気持ちの整理として書いています。死に関する事が出てくるので、苦手な方は読まないでください。

7月15日、母が永眠した。
28日で二七日。

本来は16日にサービス担当者会議をして、準備ができ次第退院予定だったが間にあわなかった。

いつどうなってもおかしくない状態ではあったが、もう少し持つかなという願望もあり。でも15日、もしかしてと・・ともよぎった。

というのは、7月15日は父の誕生日。
迎えに来るかもな、とうっすら思っていたら、その通りになってしまった。十分頑張ったから迎えに来たのだ、きっと。
前日面会に行けばよかった・・・

朝5時半に呼吸状態が変化したとの連絡あり。

我が家のもう一人の娘(姉)にも連絡をした。

到着時は数時間もてばいいかなという状態。
まだうっすら意識はある感じで、手を握るとまだ反応はあった。
おそらく私が来たことはわかっていたのではないかと思う。

ただやはり、呼吸は辛そうだった。
もう、十分頑張ったよ。

それからは、体をさすったり、手を握ったりして過ごした。

この状態で点滴をしてくれるところだったので(医師の指示にあったのだと思う)もう、不要であると伝えた。

母はもともと心臓には大きな問題がなかったため、そこから半日頑張った。

心電図モニターを装着してたから、いちいち気になる。

集まってきた親戚も、よくわかってないのに気にするし。
心停止、呼吸停止したところで何かを望むわけではないので、モニターいらないと感じたが、病院なので仕方がない。

私が確認したのは午後2時ちょうど。医師確認は午後2時18分。
92歳の生涯を閉じた。

その後は悲しみに暮れる間もなく、いろんなことをしなければならず。
通夜、納棺、火葬、葬式、納骨・・・

バタバタとあっという間に過ぎた。
あれでよかったのかな、喪主。

仏事の相場とやらが全くわからず、いくらともいわれないのでめっちゃググったり。(検索意図とあわずいっぱい離脱しました。そして家族葬も立派に費用がかかる・・)

遺影にする写真探しも一苦労。
私と行った北海道旅行の写真だけがよかったので、それを選んだ。

棺に入らない初日は、久しぶりに隣で寝た。
もう目を開けることもない人に話しかけながら。

火葬の日は霊柩車で母の実家と、私が高校生まで住んでた家の跡地、父母が住んだ住宅、そして今の家を回ってもらった。
「市内1周したみたいだな」と親戚。

あっという間に骨になった。
ちゃんと人工骨頭も出てきた。(処分をお願いした)
骨壺に入った母は、葬式の後お墓に入った。

母は和裁、洋裁、編み物は何でもできて、私は子どものときに既製品を着たことはなかった。当時は既製品に憧れていたが、今思えば、とても幸せなことだったと思う。

なぜか私はその才能を全く受け継いでおらず、不器用だが。

そんな母をあらわすとてもよい戒名をいただいた。

母とは、父の死をきっかけに同居するようになった。
地元に戻ってからも別居していたが、それぞれ家賃を払うのはもったいないと思い私は家を建てた。そして同居するようになった。

しかし、同居後の関係はよくなかった。
20年も離れて暮らした人と今さら同居するのは厳しいと感じたものだった。

関係性が変わったのは、脳梗塞で倒れてから。
父にできなかったことを、母にはしたいと思うようになった。

脳梗塞による障害で身の回りのことができなくなり、常時介護が必要になった。

言語障害もあったので聞き取りにくさはあったが
「悪いな」
「ありがとう」
と言うようになった。
それまでは、そういうことを言う人ではなかったし、人の言うことを聞く人でもなかったが、自分が障害を持ったことで感謝の言葉を口にするようになった。

歳も歳だし、腎不全末期であったので、いつ何があってもおかしくないとはいわれ続けていた。
7年もよく持ったと思う。

でもやはり、生きてるのといなくなったのは全く違うわけで。

やりたいことがいろいろあったはずなのに、気力が全く出ない。
ボーッとしたり、たいして動いてもいないのに疲れる。
ほんとにひとりになったんだな、とか。
1日1回は涙がこぼれてくる。

悲嘆のプロセスは
ショック期→喪失期→閉じこもり期→癒し・再生期
らしい。

「看護師だってグリーフケアしてもらいたい」というのが今の気持ち。

こういうことを頼れる人はいないので、Amazonでポチった。

数日前ある方に「これからは、ゆみさんの自由な時間が持てるね」といわれたのがひっかかっている。

よかれと思っての言葉だと思うが「在宅介護ってそういう風に見られるんだな」とか「はて、自由とは?」とか考えてしまった。

遺品整理は四十九日を過ぎてから行うのが一般的なようなので、まだ手つかず。
整理するときは、もっと悲しくなるのかな。
これからジワジワくるのだろうか。
いずれにしても、時が解決してくれるのを待つほかないのだろう。

一人で家にこもっているとよくないので、外で働くことも視野に入れている。


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