杉並区が「左派イベント」を後援→主催者が区に払う場所使用料が、無料 or 半額に!
皆様こんにちは、こんばんは。
杉並区議会議員の小林ゆみです。
11月15日から杉並区議会 令和5年 第4回定例会が始まりました。
初日である15日、区議会議員による一般質問(区政一般に関する質問)から議会が始まりました。
↑動画はこちらからご覧ください。
トップバッターの矢口やすゆき議員(所属会派:自民党・無所属杉並区議団)は、11月4日に杉並区柏の宮公園にて「難民・移民フェス」が開かれ、それが「杉並区後援」のイベントであったことを問題視しました。
「後援」について簡単にご説明します。
Q. 杉並区による「後援」って何?
A. 杉並区が「区民のためになるから応援する」というお墨付きを与える。
杉並区立の公共施設にそのイベントのチラシを置くことができる。
イベントに用いる会場の使用料が、【半額または無料】になる。
(※杉並区後援は使用料免除、杉並区教育委員会後援は使用料半額免除の申請が可能)
つまり、要綱で定められている要件を満たして後援名義を使用することが許可されると、
杉並区「公式」のイベントになり、
イベントの広報活動も杉並区に手伝ってもらい、
会場使用料も安くなる
ということですね。
「難民・移民フェス」は、杉並区長選で岸本聡子氏を応援していた宇都宮健児氏が世話人を務める「一般社団法人 反貧困ネットワーク」などの団体が協力する、「さまざまなルーツの人たちが得意なことを持ち寄ってみんなで楽しむ(※難民・移民フェスのXより引用)」国際交流イベントのようです。
このイベントは、「杉並区後援」ということで柏の宮公園の会場使用料が【無料】となったようですが、この「杉並区後援」名義を得るためには、イベントの主催者が「杉並区後援名義使用承認申請」を杉並区に対して行い、それを杉並区が承認し、公園など場所の占有を許可するという手続きを踏みます。
ただ、今回杉並区で行われた「難民・移民フェス」では、
・会場内で岸本聡子杉並区長の主演映画の宣伝
・会場内で入管法反対の呼びかけ
・会場内で募金活動
・「飛行機で日本に来たのでしたら、パスポートを持っているのですね。」と言った区民の女性に対し、外国人女性が「神はあなたを殺すでしょう!」と言いトラブルに発展
など、「杉並区後援」のイベントとして良いのかということについて、多くの区民の方から杉並区議たちに疑問の声が届いていました。
今回の難民・移民フェスについて、
「事業が政治目的を有するものであること」
と、
「寄付を募っていたこと」
という点は、杉並区が定める「後援名義等使用申請についての基準」で明確に禁止されている事項に当たります。
また、矢口議員も質疑の中で述べていたように、移民・難民を同列に見たり、不法な手続きで日本に入国してきた外国人もそこに含めると、国民の中に誤解や混乱を生んでしまいますし、何より正当な手続きを経て日本に入国した外国人の方に迷惑がかかります。
しかし矢口議員による一連の問題点の指摘について、杉並区からは「問題ない」との答弁が返ってきたのです。
驚きと共に、杉並区に対する不信感が募りました。
明らかに、左派活動家による政治色の強いイベントであると見受けましたが…。
「杉並区後援」名義が欲しいというのであれば、ルールはきちんと守ってほしいものです。
矢口議員は引き続きこの問題を追っていくとのことで、続報を期待したいですね。
次に矢口やすゆき議員は、10月29日に開催された杉並区教育委員会後援の「西荻・平和まつり」というイベントにも触れました。
このイベントは、チラシ及びポスターの講師プロフィールに
「昨年の区長選で岸本選対本部長を務めた」
と、
【岸本聡子杉並区長に一番近い支援者である内田聖子氏】
が講師を務めると記載されており、
「杉並区教育委員会後援のイベントで政治的なイベントを行ってはいけない」
という、
「杉並区教育委員会後援等名義使用承認事務取扱要綱第4条第2項に規定する要件」
に明確に反します。
先月、吉田あい議員(所属会派:自民党・無所属杉並区議団)が
「政治的な内容のイベントを『教育委員会後援』で実施して良いのか?」
と議会で杉並区に質問した際、杉並区は
「確かに、チラシ・ポスターの中のこの記述には問題がある。
『選対本部長を務めた』という部分を主催者に黒塗りにしてもらったうえで、イベント自体は区民の平和教育のためだということなので、予定通り行う。」
という答弁を行いました。
(↑動画はこちらからご視聴ください。)
「うーん、黒塗りだけで区の対応は終わり?
後援取り消しは無し?
そもそも平和まつりの内容は、本当に区民の平和のためのものなのか?」
と私は考えたため、お仕事がお休みで、地元・西荻窪のイベントであるとういうこともあり、このイベントに実際に参加してきました。
私が会場に着くなり、「西荻・九条の会」のアピールに賛同する署名を求める資料と、田中良 前杉並区長が進めてきたという「区立施設再編整備計画」を否定し、「住民との対話を重視する岸本聡子杉並区長は素晴らしい」という内容の資料をセットで手渡されました。
この時点で、このイベントに「杉並区教育委員会が後援というお墨付きを与える」ことに疑問が生じます。
イベントのプログラムは、
1.主催者挨拶
2.「西荻朗読の会」の皆様による時事川柳・朗読
3.内田聖子 岸本選対本部長によるお話
…
という流れでした。
主催者挨拶の中では様々なことについて言及されましたが、「岸本聡子杉並区長が誕生したことは素晴らしい」という内容も含んでいました。
そして、「西荻朗読の会」の皆様による時事川柳・朗読。
これがまた強烈でした。
一例をご紹介します。
「骨太の方針あれど骨粗鬆」
「処理完了するまであなた総理なの?」
「農水省口から漏れた汚染水」
「広島の叫び聞こえぬ聴く力」
「マイナカード湯水の如く税を食い」
…etc.
これを聴いていた来場者の皆様方は、「アハハハハハ!!!」と爆笑。
中には日常生活について詠んだほっこりする内容の川柳もありましたが、全体の半分ほどが、先述したような政権批判の内容でした。
一体何が可笑しいのでしょうか。
和歌を詠むことが趣味である私としては、和歌としてのクオリティーにも突っ込みどころが満載で聴いていてムズムズしてしまいましたが、それはここでは関係無いので書かないでおきます…(^_^;)
そして、メインイベントである内田聖子 岸本選対本部長によるお話の時間になりました。
私は乳幼児の世話があるため、スピーチ後の質疑応答の時間に途中で会場を後にしてしまいましたが、スピーチの時間は1時間半以上にも渡りました。
内田聖子氏によるスピーチは、今まさに戦争が起こっているガザのお話から始まりました。
私が個人的に勉強したい分野であるため、
「おっ、これは良い内容かもしれない。」
と一瞬期待しましたが、内田氏は
「日本の中で、『とにかく攻撃をやめてほしい』という声を上げ続けなければならない。」
と言って次の話題(ミュニシパリズム)に移りました。
「日本の中で『とにかく攻撃をやめてほしい』と言ってガザの戦争が終わるなら、そりゃ良いよなぁ…」
と、聞きたかった内容が聞けずガッカリしました。
そしてそれに続く内容は以下のようなものでした。
「新自由主義は、地球の限界、格差、不公正を引き起こす。
一方、スペインのバルセロナ市のリベラル派市長、アーダ・コラウ氏のミュニシパリズム的政策は素晴らしかった。
・自転車が乗りやすい街づくり
・公共住宅の建設再開
・過剰観光、Airbnbの規制
・参加型予算の導入
・市の全ての建物、街灯、信号の民間企業との契約を解消
などの政策を行った。
過去20年間の区政(山田宏前々区長、田中良前区長)下では中国・韓国などへの差別・ヘイトスピーチがあり、施設再編整備計画が進み、公共サービスの民間委託が進み、タワマンやチェーン店が増え、格差が広がった。
昨年、岸本聡子さんに杉並区長が変わった。
『区長は変わった。次は議会だ。』というスローガンのもと、杉並区議会議員にも岸本派が増えた。
しかし、今回新しいリベラル派の区長が誕生して、杉並区はどんどん良い方向に変わって行くだろう。」
いかがでしょうか。
随分と政治的な色が濃い講演内容に感じられますが…。
九条の会への署名、政権批判の川柳、岸本聡子区長礼賛/前々区長と前区長を批判する内容の講演。
一体これのどこが、「杉並区教育委員会が後援すべき、区民のための平和についての学びの場」なのでしょうか?
以上の内容から、「政治目的または宗教活動を有しないもの」という「杉並区教育委員会の後援名義の承認要件」に抵触していることが確認できましたが、これは区民や、きちんとルールを守って他の区後援イベントを行っている関係者を裏切る、重大な問題です。
私はイベント後に杉並区教育委員会に内容を報告し、イベントで手渡された九条の会への署名を募る用紙や前区政批判のチラシ、パワーポイントで使用された岸本区政を礼賛し前々〜前区政を批判する内容の資料の画像を、杉並区教育委員会に提供しました。
その結果、杉並区も問題点を認め、11月7日付けで今回のイベントの「杉並区後援」名義の使用承認が取り消しになりました。(開催後、遡って取り消し)
そして矢口やすゆき議員がこの件を今回の議会初日で質問したところ、今回承認要件に反したため、当該イベントの次年度以降の「杉並区後援」名義使用の承認ができないことを主催者に伝えたと答弁がありました。
杉並区の施設を使って、杉並区の税金を使って、「左派イベント」「区長礼賛イベント」を行うなんて、おかしいですよね。
今回、後援をしっかりと「剥がし」ました。
真面目にルールを守っている他のイベント主催者さんに失礼ですから、ルール違反をしている個人や団体には、それ相応の対処が為されて然るべきですね。
議会初日、わたなべ友貴議員(所属会派:自民党・無所属杉並区議団)の一般質問も行われました。
(↑動画はこちらからご視聴ください。)
わたなべ友貴議員の質疑において、
・杉並区で、幼稚園児〜小学生と見られる子供達を動員した左翼デモ(ex. 道路拡張反対デモ、タワマン建設反対デモ)が行われ、それには立憲民主党杉並区議団の杉並区議会議員も参加していた。
・岸本聡子杉並区長が、西荻窪で行われた入管法反対デモに参加していた。
・岸本聡子杉並区長が、立憲民主党の吉田はるみ衆議院議員の政治集会に、【杉並区の庁有車を利用して】会場に行き、吉田はるみ氏の応援スピーチをした。
・杉並区総合計画改定案の住民説明会において、杉田水脈衆議院議員を批判した朝日新聞の記事の内容を「現代的レイシズムのエッセンスが凝縮されている」と絶賛した。
以上のことが明らかになりました。
「子供達を特定の思想に基づいた政治活動に参加させることは、子供の権利の侵害に当たらないか?」
「57万区民を抱える一自治体の首長が、安倍総理の国葬反対デモに続き、入管法反対デモに参加することは、区長と別の政治的考えを持つ区民の皆様を拒絶することにならないか?」
「杉並区の庁有車を立憲民主党の国会議員の政治活動に用いることは、道義的に問題があるのではないか?」
というわたなべ議員の質問内容でしたが、杉並区による答弁はいずれも「問題ない」とのこと。
「なぜ杉並区民向けの説明会で杉田水脈衆議院議員を批判する必要があるのか?」という疑問も残りますし、杉並区からの説明には到底納得がいきません。
今後も当然ながら、区政運営に関しておかしいところは、区議会議員が「おかしい」と議場で指摘していかねばなりません。
今後は杉並区長がどんな立場・思想の区民に対しても平等に対応されるよう、また、区民の皆様が杉並区政にこれ以上失望しないよう、これからも一議員としてしっかりと区政をチェックし、提言してまいります。
今後も引き続き頑張ります!
令和5年11月17日
杉並区議会議員 小林ゆみ
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