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共感力について

創業手帳の大久保社長が国際紛争調停人・島田久仁彦氏のインタビューをされました。

紛争地域で、殺しあうような対立の中を調停するというのは、どんな相手の心をも開かせる、よほど共感力が凄いんだろうなと想像し、

そんな方から、国民の共感力を高める方法についてのご意見が伺いたいと思い、アシスタントをさせて頂きました。

本編は次号の創業手帳に掲載されるので、そちらをご覧いただきたいのですが、ご了解の下、心に残ったことを少し記させて頂きます。

厳しい交渉現場に臨むとき、十分準備しても、現場に入ると、前提から何から全然違うということが良くあるそうです。

交渉相手からの危険を感じることは元より、味方の爆撃で命を危険にさらしたことさえあるそうです。

そこで、準備をして臨んでも、現場に入ったら、準備したことを一旦横に置いて全て忘れ、ひたすら相手の話を聞き続けることが基本とのこと。

パラフレーズは良いとして、説教や意見は論外としても、勝手に要約して議論を進めようとしてもいけないと。

要約するときも、おっしゃりたいのはこういうことですか?と尋ねることによって、相手に話し続けてもらうことが大切であると。

理解を深め続けて、相手が本当に何も言うことがなくなるまで、そして、相手の気持ちを完全に理解しきるまで聴き続けるとのこと。

そうやって、rapport信頼関係ができる。

テロリストなどは、大体、ここで号泣するといいます。

ここまで来てやっと、あなたの気持ちは良くわかった。が、100%は同意できないといっても、相手は聞く耳を持っているとのこと。

傾聴の力です。が、命のやり取りの現場での傾聴ですので、これはエライことです。

障がいのある人のユメソダテをしているお話をし、社会全体の共感力を高める方途について意見を求めたところ、

一つはそれぞれの強いところを活かしあえば良い、とのお話。

FBIの交渉チームには、聴覚障害の専門家がいて、ひたすら交渉相手の目の動きや唇の動きを観察して、ちょっとした仕草から、どこで嘘をいっているのか見抜くエキスパートがいるそうです。

もう一つ、皆が自分自身の棚卸をすること。

誰にでも、得意なことと、できない、不得意なことがあって、これをしっかりと自己認識すれば、後は個性の違いだけ。互いに助け合えば良いのだという風に変わってくるとのお話。

確かに、皆がそのような認識に立てば不寛容はなくなるかもしれませんが、皆が棚卸をするかどうか。。。

島田さんも、交渉官、駆け出しの頃はまるでダメだったそうです。

いよいよ手詰まりになった時にやっと、上司に教えを乞うたところ、20年、30年積み上げたノウハウのエッセンスを、短時間で一生懸命伝えてくれたそうです。

素晴らしい上司のようになりたいと、服装から髪型から全部コピーするところから始めたと。

学んだことを現場で試し、自分に向いているもの、向いていないもの、取捨選択を続けるとともに、少しずつ自分の個性も加え、自分らしさを獲得してきたと。

共感力って、スターの条件だと思います。

皆が憧れる共感力スターが誕生すれば、世の中少し変わるのかもしれません。

共感力の高い社会をどうやって作るのか?

皆さんはどう思われますか?

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