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第4回 何にもしない合宿を開催しました

今回もたくさんのこどもたちが集まりました

10/18~19に、宮内小学校で第4回何にもしない合宿を開催しました。
75人のこどもたちが参加し、とてもにぎやかでした。

何にもしない中で、何をするのか?

何にもしない合宿は、大人が特別なことを何にもしない合宿です。
こどもたちは何かしまくっている合宿でもあります。

こどもたちには、ひと・もの・場を大切にすることを伝えています。
そこを大事にしながら、最低限の体育館のルールさえ守れば、何をしても自由です。
そんな中、こどもたちはこんなことをしています。

  • バスケットボールであそぶ(試合的なことよりも、ゴールにボールを入れるのが楽しい)

  • ドッジボールであそぶ(試合的なこともしているけど、ボールを投げ合うのが楽しい)

  • バドミントン(コートがあるわけじゃなく、ネットもなくそこらへんでやってる)

  • フラフープ(腰で回す。何個も回す。転がす。転がってるフラフープをくぐる。地面にならべてケンケンパ)

  • 走る(おにごっこしてるとか)

  • ボードゲーム(オセロとかカードゲームとか)

  • マット(マットで陣地を作って自分たちのエリアを作る。ゴロゴロする。マット運動をするなどなど)

  • おしゃべり(ぺちゃくちゃゲラゲラ楽しそう)

  • そのほか(名前のつけられないあそびがそこかしこに)

こどもって時間・空間・仲間(3つ合わせて3間といいます)があれば、無限に遊びを生み出して広げる力を持っています。
大人がプログラムを用意しなくても、放っておけばそれだけで自由時間がつながっていきます。そんなこどもたちの遊ぶ様子を眺めながら「豊かだなぁ」としみじみするのです。

ボードゲームしてる人たち
ゴロゴロしてる人たち
自由に過ごしてます
鍵盤ハーモニカって大人からすると懐かしアイテム
ボールが飛んでくるのが怖いからガードしてあげてるらしい
「のんびりできるところ」は、のんびりもできるけど、のんびりしないといけない場所ではない(マット運動してる)
時間・空間・仲間がそろう

自由は自分の手の中にある

自分自身が、いま何をして、どう過ごすのかを自分で決められることが「自由」だと思っています。
いましなければならないこと、いま求められている振る舞い方など、自分の外からの求めや指示にさらされることの多い現代において、自分のふるまいを自分自身で決める力はますます重要になっていきます。

自らの人生を自分の手で選択して生きる力は、自由と遊びの中で培われます。何をしてもいい・どう組み立ててもいい・いつしてもいいという遊びの性質を柔軟に駆使して、自分の世界を創造したり仲間と世界観(ルールなど)を共有して共創するという「遊び」は、それそのものが壮大なプロジェクト学習です。
仮説設定→試行実施→課題の発見と修正→さらなる試行実施→進化と深化→…
こうしたサイクルを遊びの中で高速で回すこどもたち。よく出てくるキーワードは「いいこと思いついた!」です。
たくさんの試行を重ねて、遊びの中での成功や失敗をたくさん経験し、少しずつ学んで成長していくプロセスは、設定的な学習の場や大人がプログラムとして用意した体験の場では得られないものがあります。(もちろん、そうした設定的な学習の場や体験の場だからこそ得られるものもあります)
こどもは、自由の中でこそ、自らの最近接性課題に向けて、自ら成長していく力をもっているのです。

とある子がこんな感想を寄せてくれました。
「毎回同じことをしているからつまらない」
いいかい。「毎回同じことをする」ことを選択し、「この場にいることがつまらない」と感じるようになることを選んでいるのは、自分自身だよ。
自分が楽しいと感じるか、つまらないと感じるかも、君の手の中にある自由にかかっているよ。

ここは自由の場。外から誰かが「これをしなさい」とは言ってくれない。
ゆえに、自由は厳しい。

「自由」と聞くと、楽しいイメージを持つかもしれませんが、自由を知れば知るほど、自由はとても厳しいものです。
そんな自由の本質にまで近づく子が出てくることを楽しみにしています。


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