見出し画像

コートを妥協してはいけません


高額で長く着るものです。そしてスーツのようにとりあえずサイズさえあっていればなんとかカッコがつくものとは違って、相当気合を入れて選ぶ必要があります。

なぜなら、冬の服装の総仕上げという存在として考えるべきだからです。
間違えると中にどんないいものを着ていても台無しになってしまいます。
まずぱっと見で印象を決定づけてしまうからです。

上に羽織るものの印象によって、値踏みされてしまうものです。逆に中が何でもないTシャツでも、むしろその無造作ぶりさえ粋に見えてしまいます。
ですから安っぽいものはNGです。予算がないなら、いっそ今年は我慢して新調するのは予算が出来てからにしましょう。

心構えとしては、流行を追わない覚悟です。雑誌など見てそそられたとしても、基本、定番デザインにしましょう。

  例えば、女性用でリッチな感覚のたっぷり目なロングのダウンが街中に溢れてました。
襟周りが極端に高くボリューミーなコートをおぼえてませんか。
高額なのに今では全く見なくなってしまいました。おそらくタンスの肥やしの運命でしょう。

今期も街はダウンコートに席巻されているが…


初期のものはエディバウアーが自身の防寒用に発明した実用性のみの存在だったが、90年代モンクレールがかつての登山用から、スーツにも合わせられる高級ファッション化して以来、各メゾンも参入しすっかり高級物としての市民権も得ています。
ただし、購買者も目が肥えてきた今、ロープライスのメーカーだとやはり厳しいでしょう。

高品質もののダウンがもつ機能性はなんといっても魅力です。他の伝統的素材のものと両方揃え、シーンごとに使い分けてもいいですね。

おすすめは・・・


ビジネスシーンでは
•ステンカラーコート
•バルマカーンコート
•トレンチコート


この中でもトレンチは
定番ではありますが、実は旬をちょっと外した印象があります。
そしてこれをオシャレに着こなすのは実はかなり難しいのです。

選ぶのなら、次の点を注意してください。
かつて流行ったようにボタンを外して着るのは、ただでさえビッグシルエットになってしまうので、インナーとコートの色は同じにしないこと。色による一体感が加わって全体がうんと大きな体型に見えてしまいます。
さらにできればボタンをキチンと止めてベルトを締め、襟も立てる着方が男女とも特にビジネスパーソンにはおすすめです。

これら三種類のコートは、黒、紺は避けた方が賢明です。使われている生地が平坦なコットン・ギャバジンであるため、これらの色は単に暗目の印象になり、中の上着に多い黒、紺とのコーデとは合いません。やはりベージュ系の一択でしょう。
コートでの黒と紺は、立体感とツヤ感がある、カシミア等のウールかファーでこそ素敵になります。


撥水効果を求めるなら、なんといっても、サンヨー100年コートがおすすめ。上質なギザコットンを原料に、美しい色を保ち続けるよう糸の段階で染色をし、タテ糸はベージュ、ヨコ糸はゴールドに。色味の違う二つの糸を高密度に織りなすことで上品で深みのある表情が生まれます。
もちろんバーバリーはさらに一級品ですが、アンダーライセンスものがなくなったいま、あまりに高額なので手が出しにくなりました。あの玉虫カラー独特の光沢感と色味はなんと言っても魅力ですけど…100年コートでも負けない信頼度があると思います。

キルティングコート
財布に優しく、かといって安っぽさはない。ファッション性、実用性のバランスを考えるとおすすめ。
価格はピンキリですが、高級ものとそうでないものとは見た目ではっきりわかってしまいます。選ぶときはそのところの兼ね合いを吟味してください。

フォーマルシーン


いち押しはチェスターフィールド・コート。
もちろんカシミアに尽きますが普通のウールもいいものがたくさん。色はキャメルカラーがおすすめです。どなたにも似合うし上品さは最高です。
予算を気にせず最高にオシャレなものというなら、カシミアでもさらに高品質的で、艶感がたっぷりの黒に尽きます。

カジュアルシーン


キルティングコートはビジネスでもカジュアルでもOK。どのメーカーでも価格はリーズナブルです。
着やすさは抜群、それでいておしゃれ感も兼ね備えています。

定番は、ピーコート、ダッフルコート。
流行に左右されず、今後も不滅のアイテムです。
だからこそ予算をちょっと奮発してみましょう。

ヨージヤマモトや、若者がターゲットのゆったり目ファッションに合う独創的デザインのコートは、見た目にはたしかに楽しいものです。

予算に余裕のない若者なら、リーズナブルなショップでこうした最先端デザインを楽しむという手もあります。
思い切りヘビーローテーションで着倒して、翌年はまた更に新しいものにチャレンジというのも、若者の特権かもしれません。
(実はこの手法は、コートに限らず、あらゆるアイテムに共通のおすすめの考え方です。)

(番外編)


もしあなたが超リッチパーソンでしたら、おすすめは次の2点です。
最高にゴージャスなコートといえば、白いラムのファーコートです。これを超えるものはちょっと思いつきません。
次のランクとしては、黒のメリノムートン。この光沢感と肌触りにはただうっとりです。
これらはたっぷり目のボリューム襟がマストです。

ファーコートをはじめとしたリッチなコートの究極のコーディネートとしてはインナーにとびきりシンプルでカジュアルなものを合わせてみましょう。特にTシャツなど襟のないものが最高です。

それから最後にもう一つ、上着としての色の中で最もオシャレで、かつゴージャスなのは『白』に尽きる、というのが私の個人的な見解です。ただしこの色は“人を選ぶ“ので、くれぐれも慎重に。

最後に

いろいろ紹介してきましたが、いろいろな条件は抜きにすれば、
実は個人的なおすすめNo 1といえばムートン素材です。

手の届く範囲での、リッチ感、見た目の暖かさ、実用性の高い動きやすさ、といったすべての面で極めて優れたコートです。
デザインのバリエーションでも他の素材を圧倒しています。


さあ、ワクワクするようなコートを見つけに出かけましょう‼︎


#コート #ステンカラー#トレンチコート#ダウンコート#ピーコート#ファーコート#バルマカーンコート#ファッション








この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?