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テコの原理が邪魔な時もある(縦型管楽器吹きの場合)

こんにちは、ウチダユメミです。

管楽器(縦型)を吹いてる方にもお役立ていただけるかな。
技巧的なところを、どんなにたくさん練習してもいかなかった時のお話です。

視点・力点・作用点と言えば、
小学生で習う、「テコの原理」
覚えてますか?
3つの点を使って小さな力で重い物を動かす、アレです。

【支点】てこを支える動かない点
【力点】てこに力を加える場所
【作用点】加えた力が働く場所

重いものを動かせる、便利な原理ではあるのですが、
その「テコの原理」、
働かないでほしい時があるんです。

以前、オーボエで言うところのパガニーニ(1800年代初頭に活躍したヴァイオリニスト+作曲家=超絶技巧の曲を演奏したり、作曲したりしてた人)と呼ばれてる、
パスクリという、イタリア人の作曲家の曲を演奏する機会がありました。

「ベッリーニのためのオマージュ」という曲。
(この曲は、オーボエではなく、
 イングリッシュホルンとハープのために描かれた曲)

(バーゼル音楽院の先生でもある、Zoboli先生のyoutubeがありました♪
 とても名演!)

私の場合、
最後の技巧的な部分で

音が切れたり、
息が苦しかったり、
思うように吹きにくい箇所あったのです。



何が原因なのか、、、

タンギングが強すぎてるのか、
息の方向性なのか、
運指が整理整頓されてないのか、

本番前の練習中、
自分で自分を観察してみたり。

録音、撮ってみたり。
録画、撮ってみたり。

コンサートの前に、
私が通っていたアレクサンダーテクニークの学校のクラスで
先生に聞いてみました。

その場でも色々、一緒に探求して頂きつつ、
見て頂いたところ、、、

下管を操作している右手の動きが
アンブシュアに多大なる影響を与えてました!

苦手意識のある、右手の小指を使う運指の時に
楽器を押し下げていたのです。

右手の小指(下管の一番下)とアンブシュア(くち)は
かなり遠いです。

でも遠いからこそ!
右手の親指が支点となり、
唇から一番遠い、右手の小指が力点、
アンブシュアに作用点。。。。

もうお分かりですね?
少しの力で重いものを動かせる、
テコの原理が
思い切り、働いてしまっていたのです。。。


右の小指を使う箇所の度に
アンブシュアが前方にずれて
息がリードに思った通りに入ってなかった、ということ。

このことを指摘して頂いてから
「右の小指は静かに動いて大丈夫!」と思って演奏してみたら、
なんと、最後まで何も不安を抱くことなく、
思いの通り、演奏することができました。

もちろん、コンサートでも
「テコの原理」は要らないことも意識して
音楽したら、
集中して、思い切り演奏することができました!

コンサートでお客様に書いて頂いたアンケートでも
その日、一番の好評で
嬉しさ倍増!

もし、縦型の管楽器で
右の小指の運指で不安がある方は
いま一度、ご自分を観察してみてください。

もしかしたら、テコの原理が働いてしまってるかも。

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