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僕のストーカーは、自己肯定感を上げてくれた

〇〇:はぁ…彼女欲しいな…

〇〇:でも、できるわけないよな…こんな冴えない男に…

そんなことを呟く〇〇は、家に着き、部屋のドアを開ける

そこには…

?:あ、おかえり〜

〇〇:え…誰?

見知らぬ美少女が、〇〇のベットで寝ていた

_____

〇〇:え〜っと…まずは自己紹介から?

〇〇:あ、〇〇です

?:うん、知ってる

〇〇:え、なんで…

?:だって、私…

「〇〇くんの、ストーカーだもん」

〇〇:…は?

?:あ、名前言ってなかったね

桜:川﨑桜です!

〇〇:可愛い…

桜:え、桜可愛いですか?

〇〇:う、うん…

桜:へへ〜、〇〇くんに可愛いって言ってもらえた〜!

〇〇:あ、あの…

桜:ん?

〇〇:な、なんで…僕のストーカーなんか…

〇〇:僕の…何がいいのか…

桜:え〜、わかんない?

〇〇:だって、年齢=彼女いない歴の僕が…

〇〇:かっこよくもないし、取り柄もないし…

桜:そんなことないよ!

〇〇:え…

桜:〇〇くん…桜のこと、知らない?

〇〇:え、ん〜

〇〇:…あれ、大学で見たことある気が

桜:え、気づいてくれた!?

桜:そうだよ、〇〇くんと同じ乃木大学の生徒なの!

〇〇:そ、そうなんだ…

桜:でね、その時に〇〇くんを見てから、すんごく〇〇くんのこと好きになっちゃって

〇〇:僕のことを…?

桜:うん!

桜:覚えてるかな…桜が初めて〇〇くんと会った日のこと…

_____

桜:うぅ…緊張する…

初めて大学に登校した桜は、慣れない環境にソワソワしている

桜:いてっ…あ、すみません…

桜は向かいからやってきた男性にぶつかってしまう

男:あ、どこ見てんの?

桜:す…すみません…

男:ん?君、新入生?

桜:は、はい…

男:ねえ君、この後予定ある?

桜:え…あ…

男:俺と、いいことしない?

男:君みたいに可愛い子、俺すっげー好きなんだよね

桜:い、いやです…

男:そう言わずにさ?

男は桜の腕を掴み引っ張る

不運にも人目のつかないところにいた桜は怖くて声が出ない

桜:(うぅ…助けて…)

男:ほら、抵抗せずにさ?

?:そ…そ…

桜:ん?

?:その手を離せぇぇ!

男:あ?

〇〇:その子…い、嫌がってます!

男:てめぇ誰だ?

〇〇:と、通りすがりの新入生だ!

〇〇:せ…先輩だろうが…女の子を怖がらせるやつは許さん…!

〇〇は、怖さからか全身を震わせている

男:おいおい、怖気づいてるんじゃね?

〇〇:うぅ…

男:まあいいや、一旦ボコしてやるか

男が指を鳴らしながら近づいていると

?:なんの騒ぎだ!

男:げっ、教授!?

教授:おい、何事だ!

〇〇:こ、この先輩が…女の子を無理やり…

教授:何!?こっち来い!

男:くそっ…

男は教授に連れていかれた

〇〇:や…やった…

〇〇は全身の力が抜け、その場に倒れ込む

桜:か…かっこいい…

_____

〇〇:あ、あったね…

桜:その時から、〇〇くんのこと、ずっと見てたんだよ?

桜:講義を受けてる時の表情だったり、学食のカレーを美味しそうに食べてる姿だったり

桜:あとねあとね、図書館で勉強してる時に、つい寝ちゃった時の寝顔とか

桜はスマホで、〇〇の寝顔を見せてきた

〇〇:そ、そんなの保存しないで!

桜:え〜、いい壁紙なんだけどな…

〇〇:か、壁紙にしてるの!?

桜:うん!だって…可愛いんだもん…

桜:でも最近、〇〇くんが髪の毛伸ばしてるから、あんまり顔見れないんだよね…

〇〇:だって、ブサイクだし…

桜:え、めっちゃ可愛いし、すごくかっこいいよ!

〇〇:え…//

桜:もしかしたら、あの時のことが反映されてるからなのかもしれないけど…

桜:桜が1番かっこいいな、って思うのは、〇〇くんなんだよ?

〇〇:僕が…1番…

桜:桜…〇〇くんのいい所たくさん知ってるんだよ

桜:課題の期限は絶対守るし、教授が困ってたら率先して助けるし…

桜:大学以外でも、部屋はすごくキレイだし、料理得意だし…

〇〇:な、なんで料理すること…

桜:桜、ストーカーだよ?〇〇くんのことなら、何でも知ってるんだから!

桜:〇〇くんが自分に自信がない理由が、本当に分からないの

〇〇:僕なんて…

桜:僕なんて、って言わないで!

桜:桜は…〇〇が好きなの!大好きなの!

〇〇:…

桜:桜と、付き合ってほしい

〇〇:あ…ありがとう

〇〇:僕、女の子に好き、なんて言ってもらったことなくて…

〇〇:ど、どうしたらいいのか…

桜:〇〇は、桜のこと、好き?

〇〇:正直、桜のこと知らないし、ストーカーという事実もあるけど…

〇〇:でも、一人の人間をこんなに褒めてくれる人に、悪い人はいないかな、って

〇〇:僕でよければ、お願いします

桜:っ…ありがとう! ギュッ

〇〇:うおっ!?

桜:へへっ…〇〇の彼女ってことで、いいんだよね?

〇〇:う、うん…俺も、桜の彼氏…だよね?

桜:うんっ!自慢の彼氏!

〇〇:僕に…彼女が…

_____

数日後

桜:まだかな〜

桜は〇〇の家の前で〇〇を待っていた

すると

〇〇:桜、おまたせ!

桜:あ、〇…え、誰?

〇〇:誰って、〇〇だよ!

桜:か…か…

〇〇:か?

桜:かっこいい!

〇〇は髪をバッサリ切り、軽く髪の毛を赤く染めていた

〇〇:え、俺かっこいい?

桜:うんうん!!

〇〇:良かった…桜の隣を歩くのに相応しくなんないとね

桜:うぅ…健気すぎて好きっ! ギュッ

〇〇:もう、朝からかよ笑

桜:見た目も中身も最高なんて…最高すぎる!

〇〇:語彙力消滅しすぎだよ笑

桜:〇〇を見たみんなの反応楽しみだな〜

〇〇:うん、俺も楽しみ笑

そして2人ほ手を繋ぎながら大学へ

〇〇:桜、今日の一限一緒だよね?

桜:うん、一緒だよ!

そんな会話をしていると

女1:え…何あのイケメン…

女2:こ、声かけようかな…

桜:みんなメロメロだね?笑

〇〇:そうみたいだね笑

和:あ、桜おはよ〜

桜:和おはよ〜!

和:…それと、隣のイケメンは?

桜:あ、〇〇だよ?

和:ま、〇〇!?

〇〇:おはよう、井上さん

咲月:和〜どしたの〜?

近くにいた咲月が、和の声に反応する

桜:咲月おはよ〜、自慢の彼氏の〇〇です!

咲月:え、〇〇くん!?

〇〇:菅原さん、おはよう

和:い…イケメンすぎる…

〇〇:へへっ、ありがとう

咲月:〇〇くん…こんなにかっこよかったんだ…

和:ま、〇〇…

〇〇:ん?

和:今日、デートしない?

和:〇〇のこと…好きになっちゃったかも

桜:えっ!?

咲月:わ、私も…〇〇くんとデート行きたいな…

桜:ま、〇〇…

〇〇:ふふっ、ごめんね

〇〇:俺は桜の彼氏だから、行けないや

桜:〇〇…

〇〇:桜だけは、俺の内面も見てくれるし

〇〇:俺の、自慢の彼女だから

桜:〇〇…好きっ! ギュッ

〇〇:俺も好きだぞ、桜

和:羨ましい…

咲月:桜…いいな…

俺の彼女の桜は、自己肯定感を上げてくれる天才でした



桜:今日もかっこいいね、〇〇

〇〇:桜も、今日も可愛いよ?

桜:へへっ、〇〇から言われるのが1番嬉しい

〇〇:俺も、桜に褒められるのが1番嬉しいよ

桜:これからもずっと一緒にいてね?

〇〇:当たり前だよ、こんな自慢の彼女、離すわけないよ

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