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乃木坂カフェ 〜バレンタインな一時を〜

※アルルエリさんの企画作品です


ここは乃木坂カフェ

東京都のとある場所にある、カフェ

人によっては、メイドカフェ、と呼ぶ人もいる

そんな乃木坂カフェは、バレンタインの日限定で、とあるイベントをやっている

それが

「好きなシチュエーションで、メイドからチョコを貰える」

予約制で、事前に望むコスプレとシチュエーションをWebで打ち込むと

そのコスプレとシチュエーションで、メイドからチョコレートを貰える、というものだ

今日は、そんな乃木坂カフェに訪れた、2人のお客さんを見ていく

_____

〇〇:はぁ…ついに今日はバレンタインだ…

〇〇:僕の推しのなぎちゃんから、チョコがもらえるのか…

〇〇:はぁ…楽しみすぎる!

カランコロン

和:おかえりなさいませ、ご主人様

〇〇:あ、和ちゃん!

和:〇〇さん、おかえりなさいませ!

和:〇〇さん、バレンタインの予約してましたよね?

〇〇:うん、今日は和ちゃんからチョコをもらおうと思って

和:分かりました!ではこちらの席に座ってお待ちください!

〇〇:ありがとう

〇〇は席につき、和が着替えるのを待つ

〇〇:はぁ…楽しみだな〜

和:〇〇さん、お待たせしました!

〇〇:和ちゃん…

和:に、似合ってますか…?

〇〇:す、すごい似合ってる!

和:よかった…

〇〇の要望は、部活の後輩

いつもお世話になっている先輩に、感謝と好きの気持ちを込めてチョコを渡す

和:あ、てか先輩!昨日なんで先に帰ったんですか?

〇〇:わ、わりぃ…

和:もう…先輩と帰るの、結構好きなんですよ?

〇〇:お、俺も和と帰れるの、好きだよ?

和:えへへ、なら今日は一緒に帰りましょ?

〇〇:うん、もちろん

〇〇:じゃあ、帰るか

和:あ…でも…

〇〇:ん?

和:もう少しだけ…教室にいません?

〇〇:あ、うん、別にいいよ?

和:…

〇〇:…なんか、悩んでる?

和:いや…悩み事ってほどでもないんですけど…

〇〇:俺でよければ話聞くよ?

和:そ、その…

和:これ…

和は後ろ手に持っていた箱を見せる

〇〇:チョコ…?

和:せ、先輩に渡そうと思って…どうぞ

〇〇:え、めっちゃ嬉しい!

和:ほ、本当ですか!?

〇〇:当たり前じゃん!

〇〇:いや〜、まさか和からもらえるなんて!

和:そんな喜んでくれるんだ…//

〇〇:え、開けていい?

和:あ、ここでは開けな…

〇〇は和の言葉を遮るように箱を開ける

そのチョコには

〇〇:え…好き?

和:…//

〇〇:和…俺の事…好きなの?

和:す、好きに決まってるじゃないですか!

和:好きでもない人にチョコあげるのに、こんなに緊張しませんよ…//

〇〇:そうだったんだ…

和:私の気持ち聞いたんだから…返事くださいよ…

〇〇:俺も、和のこと、好きだよ

和:先輩…ギュッ

〇〇:和…ナデナデ

和:絶対離さないでくださいね?

〇〇:うん、和のこと、ずっと大切にするよ

和:〇〇先輩…大好きです…

ピピッピピッ

和:あ、お時間ですね

〇〇:あっという間だったな…

〇〇:てか、和ちゃん、演技上手すぎない?

和:ん〜、〇〇さんのことを思ったら、自然と気持ちが溢れちゃいました

〇〇:っ…最高すぎるよ…

和:あ、ちなみにチョコレートは、私の手作りです!

〇〇:え、あ、そうなの!?

和:〇〇さんはビターがお好きなので、甘さ控えめにしました!

〇〇:もう…最高だよ、和ちゃん

和:へへっ…//

和:じゃあ、お会計、10万円になります

〇〇:こんなの10万円でいいなんて…良心的なお店だよ…

和:はい、確かに受け取りました!

和:〇〇先輩、またきてくださいね!

〇〇:うん、また来る!

カランコロン

〇〇:はぁ…

〇〇:また貯金しないとな…

_____

△△:今日は待ちに待ったバレンタイン!

△△:和さんから、チョコレートをもらえるなんて…

△△:俺はなんて恵まれているんだ!

カランコロン

和:おかえりなさいませ、ご主人様!

△△:な、和さん!

和:△△くん!おかえりなさいませ!

△△:きょ…今日は…チョコをもらいに…き、きました!

和:いつも緊張しすぎだって笑

和:和の前では、もっとリラックスしていいんだよ?

△△:でも…和さんが可愛すぎるから…

和:褒めても何もでてこないぞ?

和:でも、今日はチョコがあるけど

△△:もう、これを楽しみに1年生きてきました!

和:ふふっ、大袈裟だな〜

和:着替えるから、ここの席で待っててね!

△△:は、はい!

そして和を待つこと数分

和:△△…

△△:な、和さん…

和:和さんじゃなくて、今からは「和」って呼んで?

今回のコスプレは、腐れ縁の幼なじみ

今までただの幼なじみと思っていた和から本命チョコをもらい、急に女の子として意識してしまう

和:そういえば、今日バレンタインだね

△△:あ〜、そういえばそうだね

△△:ま、俺はまた和からの義理チョコくらいしかもらえないだろうな〜

和:そんなこともないんじゃない?

△△:え、何でよ

△△:まさか、和が俺に本命くれるとか?笑

和:…

△△:え、図星?

和:…ちょっとまってて

和はカバンの中から、チョコの入った箱を取り出す

和:こ、これ…

△△:え、まじで?

和:あ、あんたは…私のこと、ただの幼なじみとして見てるかもしれないけど…

和:私は…あんたのこと、ずっと好きだったんだからね?

△△:そうだったんだ…

和:これで、少しは意識してくれるのかな、って…

和:私なりの、女の子としての努力なんだから、ちゃんと受け取ってよ…?

△△:ありがとう、和

△△:正直、和のこと、可愛いってずっと思ってた

和:…//

△△:でも正直、それくらいしか思ってなくて…

△△:だけど今日、なんかすげえ女の子なんだな、って

△△:も、もちろんずっと女の子ではあるんだけどね?

和:ふふっ、焦りすぎ笑

△△:いや、誤解を招きそうで…

和:大丈夫、△△はそんな奴じゃない、って分かってるから

△△:そ、そっか…

△△:で、女の子として意識したら、なんか胸の奥がモヤモヤして…

△△:多分これが…恋なのかなって

和:△△…

△△:俺、和のことが好きだ

△△:俺と、付き合ってほしい

和:うん…もちろんいいよ

△△:やった…!

和:今まで我慢してた分、たくさん甘えさせてね?

△△:当たり前だ!全部受け止める!

和:じゃあ…ギュッ

△△:え、いきなりかよ笑

和:ずっとこうしたかったんだもん…

△△:可愛すぎるって…ギュッ

和:もっと褒めてくれてもいいんだよ?

△△:和、可愛い、大好き

和:ふふっ…//

△△:その照れた顔も、甘えたなとこも、可愛くて大好き

和:ま、まだあるんだ…//

△△:普段はクールな感じだけど、意外とおっちょこちょいなところも可愛くて

△△:何より、俺のことを一心に思ってくれるところ、大好きだよ

和:も…もういいよ…//

△△:顔赤くなってる…可愛い…

和:も、もうやめて…恥ずかしい…//

△△:まだ褒め足りないんだけどな…

和:△△の好きって気持ち、すごく伝わったから…

ピピッピピッ

和:あ、もう時間だね

△△:…

和:△△?

△△:和さんへの気持ちが、もっと膨れ上がっちゃいました…

和:ふふっ、ありがとう

△△:和さん…メガネ似合いすぎです

和:あ、△△くんがメガネ女子好き、って聞いてたから、かけちゃった

△△:もう…ぶっ刺さってます…

和:良かった、満足してくれたみたいで

△△:満足とかのレベルじゃないです

△△:昇天しそうです…

和:し、死なないでね?笑

△△:さすがに大丈夫です…笑

和:じゃあ、お会計10万円です

△△:はぁ…毎月やってほしい…

和:それじゃ、特別感なくなるでしょ?

和:1年に1回だから、女の子はこの日を大切にするんだよ?

△△:そっか、確かに…

和:だから△△も、来年のバレンタインを楽しみにしててほしいな…

△△:ら、来年のバレンタインを楽しみに、1年頑張ります!

和:うん、お仕事頑張ってね!

カランコロン

△△:はぁ…幸せだ

_____

さあ、どうでしたか?

あなたも是非、一度訪れてみては?

和:ご主人様のおかえりを、待ってます…!

和:にゃんにゃん…にゃぎ

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