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アルコールインクアートの特徴とやり方(初心者)

アルコールインクアートとは、紙の上にアルコールインクを垂らし、インクの広がりやにじみ、色の混ざり合いから偶然できる模様を楽しむアートです。描くテクニックはいらないのでアート初心者も気軽に始められます。アルコールインクならではの独特な特徴をおさえながら、使い方について見ていきたいと思います。

注目したのはコピックインク

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コピック(COPIC)は、Tooグループで製造・販売しているアルコールマーカーのブランドです。コピックシリーズに共通して使用できる補充用のインクは、そのままアート表現としても使えます。

インク量が見やすいボトルは、空ボトルを利用してオリジナルのインクを調合して楽しむこともOKです。

なぜアルコールと呼ばれるの?

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コピックのインクは油性に分類されます。しかし油性分類は強い有機溶剤を使用しているものが多く、コピックはほとんどがアルコールベースのため、アルコールマーカーもしくはアルコール性との呼び方をしています。

においや手についても大丈夫?

アルコールだからアレルギーがある人や肌が弱い人は使わないほうがいいのかな?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、大丈夫です。心配な人は、ビニール手袋を使用するのをおすすめします。

ただ、使用の際は、アルコール特有のにおいがあるため、部屋で長時間使用しないようこまめに換気が必要です。インク成分は消毒用エタノールに近く、人体への蓄積性はありません。

石鹸で洗っても落ちにくいため無理にこすって肌を荒らさないようにしましょう。数回洗浄を繰り返して色が薄くなれば数日で汚れは落ちます。

アルコールインクアートで必要なものは?

紙とインクがあればすぐに始められますが、準備するなら

1 ビニール手袋(肌が弱い人は手にインクがつかないように)
2 エプロン(インクが服に着くと落ちないため)
3 テーブルカバー(机の材質によっては落ちないことがあります)
4 ドライヤー(インクを広げる・乾かす)

の用意があるといいと思います。そして次はインクと紙の用意です。

カラー豊富なコピックインク

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コピックインクは全358色と豊富な色彩がそろいます。微妙に違う色が多いので迷うところです。作品イメージに合わせて、好きな色を選びましょう。
金・銀などのメタリックカラーはないので混ぜ合わせたい場合はピニャータカラーがおすすめです。

表現に欠かせないカラーレス・ブレンダー

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色のもたないカラーレス・ブレンダーは混色の手助けや色の濃さの調整などちょっとした修正ができる便利な存在です。色の発色を抑えて柔らかい印象にしてくれます。水彩絵具に加える水のような役割です。

アルコールに耐える紙(合成紙)

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上質紙などの用紙はインクがすぐに染み込んでしまうため、アルコールインクアートではインク混ざりや広がりが楽しめる合成紙がおすすめです。

合成紙は強度をもたせるため通常の紙に表面加工を施しており、水にぬれても破れにくく、油や薬品などに強い性質があります。

紙の厚み、素材やつくりによって描き味や色染み、歪みやシワになりにくさなどが違ってきます。まずは小さなサイズの用紙から、色々と試してみてはいかがでしょうか。

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ちなみにこちらはジェッソをあらかじめ塗布したパネルで制作した、アルコールインクアートの作品です。

ジェッソパネルは反りや湿度に強い強固な木質基材の上にジェッソを塗布加工した半吸収性のパネルです。パネルは作品をそのまま壁に飾ることができます。作品作りに慣れたら挑戦してみてはいかがでしょう。

アルコールインクアートに挑戦

それでは、アルコールインクアートの使い方を見ていきましょう。

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好きなインクを紙に1、2に垂らします。練習では、少しづつ垂らしましょう。1度に1色はもちろん、2〜3色を間隔を置いて垂らすとグラデーション表現ができます。

2 色を滲ませる

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垂らしたインクをカラーレスブレンダー、または他のインクを上から垂らし色を滲ませます。追加の色やカラーレスブレンダーの量でにじみの雰囲気が大きく変わります。

3 模様を広げる

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風をあてたり紙を傾けて偶然できる滲みや模様を楽しみます。息を直接吹きかけたりストローなどでも広がりますが、大きく自然に広げるならドライヤーが便利です。

ドライヤーの温風はアルコール成分に引火する恐れがあるので冷風を使用。弱風でインクの動きをコントロールしましょう。

4 完成!

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1〜3を繰り返し重ねることでコピックインク特有の透明感あるインクアートが完成です。反対色を使用するとアクセントとなり、また、思わぬ色の混ざりが面白いです。色の美しい広がりをみているだけでも癒されます。

memo:エタノールのようなアルコール系と同様にコピックインクも空気に触れると揮発するのでキャップはしっかり閉めよう!

まとめ

インクをうまく表現できるようにドライヤーの広がり方や、色の組み合わせなど、練習して表現の引き出しを増やしていきましょう。インクアートに失敗はないので色々な方法を試したいですね。

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