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アメリカンBBQ もうすぐMEMPHIS IN MAY

【追記】
2020年5月14日から17日に開催が予定されていたテネシー州MemphisのMemphis in May WORLD CHAMPIONSHIP BARBECUE COOKING CONTESTは2020年9月30日から10月3日に順延となりました。

アメリカではBBQの話は政治やベースボールの話題と同じくらいデリケートな話題だそうです。エスカレートすると殴り合いになるくらい危険ってことですかね?(笑)

さて、タイトルにある通り、MEMPHIS IN MAYまでいよいよ2ヶ月となりました。アメリカのテネシー州で毎年開催されるお祭りで、毎回どこかの国を称えることをテーマに(今年はガーナ)音楽や文化交流といった様々な催しを1ヶ月の長きに渡って行います。その中でアメリカの4大BBQ大会の一つである世界BBQ料理コンテストWorld Championship Barbecue Cooking Contest (WCBCC)も行われます。

アメリカでBBQ4大大会と言えばカンザス州で行われる「アメリカン・ロイヤル」、ヒューストンで行われる「ライブストック」、表題の「MEMPHIS IN MAY」、各コンテストの優勝チームによる世界選手権「ジャックダニエル・ワールドバーベキュー・チャンピオンシップ」ですが、どれも賞金総額10万$を超えるというからすごいですね。え?アメリカの大会なのに賞金が大したことない?いえいえ、例えばM-1グランプリの歴代王者はその後の人生が一変するほど稼いでいる人達ばかりですよね?これらの大会で優勝するというのはそういうことです。彼らが監修したBBQソースは全米で飛ぶように売れるのだとか。まさにアメリカンドリームですねー。

話をMEMPHIS IN MAYに戻します。
全米や世界各国からやってきた約250チームがガチンコでやりあうこのBBQ大会の特徴は豚がメインであることです。ロゴも豚が描かれています。

日本で豚肉のBBQと言えば、豚串にするか、そのまま焼いて塩胡椒やタレで食べるとか、予めタレに漬け込んでいたものを焼く、最近では骨付きのスペアリブなんかもそういった食べ方をしたりしますね。とりあえず、それらも悪くないんですが、一旦忘れて下さい。
部門は主に3つで、ポークリブ、ポークショルダー、ホールホッグ(丸焼き)です。その他、チキンやソース部門が補助的に行われます。

大きなビーフステーキやソーセージ、ハンバーガーも良いのですが、アメリカ人のポークの調理法については我々日本人がなかなか触れる機会が少ないというもの。

コストコなんかでこんな肉を見たことがありますか?

上の写真はセントルイスカットのスペアリブで、下はベイビーバックリブと呼ばれる骨付き肉です。

それぞれの特徴は上の画像の通り。

そして、調理法はというと、まずリブにRUB(ラブ)を振りかけます。RUBは擦るという意味合いがありますが、実際に擦るとRUBがダマになってしまうので、上から叩くに近いです。

これがRUBで味付けした状態。赤いのはパプリカが主ですが、この配合に関してはけっこう企業秘密だったりします。ブラックペッパーやブラウンシュガー、各種スパイスが入っています。表現するなら辛くないカラムーチョみたいな味が多いですかね。そして、塩はこの時点ではあまり強めに効かせません。

それをカバーのできるBBQグリルで下から直接炭火を当てないで、両サイドに炭を寄せる(スプリット)チャコールレイアウトにして、270°F(約130℃)前後で数時間焼きます。

最後の仕上げにソースを塗って、もう一度グリルへ戻します

しっかりと骨が出ている状態までしっかり焼けば、この骨がポロっと取れるほど柔らかくて美味しいリブになります。

ポークショルダーも同じくRUBをかけてから焼きます。

こちらは柔らかくジューシーでしずる感のある仕上がりがベストです。

大会ではこんな風に肉を入れる部屋と炭が燃えている部屋が分かれているインダイレクトグリルを使用したりもします。

残る豚の丸焼きは直接見たことがありませんが、画像検索すると、こんなとんでもないのが出て来ます。

さすが、アメリカ人だと呆れながら畏敬をいだいてしまいます。

見た目、焼き加減、味、歯応えやジューシーさ等の定量項目で、それが完全ブラインド審査で点数がつけられるそうですが、このあたりの本気度も日本のスポーツクッキングの世界ではまだまだ無いでしょうね。

いつか自ら参加してみたいものです。

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