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自宅の水道水から普通に出てくる発がん性が疑われるトリハロメタン

総トリハロメタンの4つ
・クロロホルム
・ブロモホルム
・ブロモジクロロメタン
・ジブロモクロロメタン

トリハロメタンのなかで最も存在比率が高いのは、クロロホルム

(トリクロロメタン)です

クロロホルムは、かつて世界中で麻酔薬として使われていた歴史があり、肝障害や腎障害、不整脈といった副作用が見られています もちろん現在では使われていません

19世紀、ジョン・スノウが、ヴィクトリア女王にクロロホルム麻酔を用いた無痛分娩を行い、その効果を世に知らしめました

その後、外科手術の麻酔剤として利用されヨーロッパで広まりましたが、毒性が心不整脈など「中毒者の突然死」につながったため、20世紀初頭には麻酔剤としての役割を終えました

クロロホルム自体が肌に触れた場合、状況によっては爛れを発生させ、一生消えることのないキズをおわせることにもなりうるそうです

多少吸引しても気を失うことはなく、せいぜい咳や吐き気、あるいは頭痛に襲われる程度だそうで、ドラマのはやり過ぎみたい

しかし大量に吸入した場合血圧や呼吸、心拍の低下を引き起こし、重篤な場合は死に至ります

また呼吸器、肝臓、腎臓に影響を与え、発がん性も疑われており、 IARCではグループ2Bに分類 マウスなど変異原性が疑われ、さらにラットの実験では、胎児毒性、発達毒性が見られました

日本では毒物及び劇物取締法の医薬用外劇物に指定、労働安全衛生法の第二類物質特別有機溶剤等に指定されるなどの規制を受けています

トリハロメタンに含まれるクロロホルム 水道水には、浄水場や下水処理場の消毒で使われる塩素と、水中に存在するフミン質などの有機化合物の反応で生成されます

水道水を沸騰させる段階で徐々に濃度が上がると言われています

水が100°くらいになるとトリハロメタン濃度は5倍になります

温めるほど発がんの可能性は高くなるそうです

5~30分程度の煮沸で、水中から完全にトリハロメタンが除去できるとしていて、多くの自治体では10分以上の沸騰を推奨していますが、やはり完全に除去するには、10~30分ほどの加熱を要します


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