タンポポ

卒業ライブで終える。
もしかしたらこのような"最期"を迎えられるアイドルは一握りなのかもしれない。
AKB48や乃木坂46といったトップオブトップ、ライブアイドルでも力のあるグループに推しがいたので夢を見ていた。

「自分の理想を押し付けるのはよくない」

普段威勢よくほら吹いている自分が
結局、自分の理想を押し付けていたにすぎなかった。
引き際なんて十人十色。1人のファンがとやかく言うものではない。
5年間全ツし。つけ上がり。思い上がり。過度に期待してしまっていた私が悪い。

2023.10.25
あの日を境に自分自身のそれまでのスタイルを全否定し、受け入れることを始めた。
具体的には「単推し(全ツ)」、「会いに行くが最上位」こういった価値観からの脱却である。毎回今回のような結末を迎えることはないことはわかっている。でも全ツしてまた同じ展開になる確率が0ではないと思うと、イップスのような感じになってしまった。ブレーキがかかってしまう。ライブ行きたいとかチェキたくさん撮りたいとか、そのような感情はほとんどなくなってしまった。
それまで当たり前であったことをいきなり0にするのは難しく。時間をかけてではあるがライブに行く回数も減っている。タバコでタバコの火をつけるように推しを変えては同じスタイルを踏襲し続けてきた方針を180度転換するのだからとてつもないインパクトだったということ。

2019.03.17〜2023.10.25
この期間、いわゆる単推しまでいくかはわからないが1人のアイドルに全ツしていた。固執し強く依存していた。異常までに。
仕事か推しか、そのレベル。
生活が支配されていた。
行けるライブは全部行って。ライブ見られなくても特典会だけでも行って。コンカフェも行って。挙げ句の果てにいろんなプレゼントもあげて。冷静に見れば狂気の沙汰。
その自分に酔い、楽しんでいたのであの時間に後悔はないけれども。全ツしていたゆえあの結末を迎えた時に絶望した。怒りも覚えたが、彼女は悪くなかった。なぜなら全て自己責任だからだ。私が幼稚だった。
もう1つ。全ツしているオタクが目に見えてしまうと新規参入障壁になってしまう。そうなってはならない、これは前回からの反省点。

今は将棋の藤井八冠、海外サッカーのマンチェスターシティ、これからプロ野球も開幕し横浜DeNAベイスターズ、Youtubeと興味あるファクターが複数ある。その中の1つをかじっている程度。それくらいライトな感じでいい。

リップサービスではあるものの、私みたいなオタクが欲しい、と言葉をくれたこと。
確かに、あの時の私を見たらそう感じたかもしれない。とてつもない熱量があった。
そして結果的に今そうなっていることは幸運なのかもしれない。だが、もう"あの時の私"はもういないことは不運かもしれない。

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