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集客とPDCAの概論

久しぶりにnote書いてみます。

最近僕が面白いと思って目をつけている企業や団体で集客困っているという話をちょくちょく聞き、「あー俺も苦労したなー手伝えることないかなー」というのがこのnote作成のモチベーションです。

僕は会社を運営していた時にこんなことしてましたというものをまとめてみました。

(僕の会社の話を知らない方には、今後機会があれば話します。学生をたくさん集めたら大人に勝てるでしょ、おもろいことしよう!っていう感じの会社をやってました。)

0,このnoteが如何に重要か

「そもそも何でこんな頭使って集客するの?テレアポとか知り合いにラインとかしまくればよくね?」という脳筋の方もいると思うので軽く話しておくと、集客を気合ではなく脳みそで行う理由としては

・見通しが立てやすい(つまり楽)
・精神的負荷が少ない(つまり楽)
・議論が活発化しやすい(つまり楽)

です。

自転車で東京から別府まで行くのと、その時間で金稼いで飛行機で行くのどっちがお好き?という話です。
飛行機で行く方法を一回使えば、次にヨーロッパに行きたくなった際にチャリで行かずに済みます。(これが最後に出てくるノウハウの話)

1,計画と分類

まずは計画、大事ですね。
計画ないとやる気でないですよね、計画作りはやる気を出してメンバーのケツを叩くために重要な工程です。バチっとわかりやすく、逃げられないものがいいと思います。

僕は年間のべ10,000人の学生を1店舗に集める、という計画を立てていました。(学生ってそのくらい集まらないと社会的価値が薄いので...)

これだと時期と数値がはっきりしていてわかりやすいですね、月に800名以下だったらヤバいなってすぐわかるし。

細かい計画はこんな感じで立てていました。ここもなぜこの配分にしたかは分析にかなり基づいているのですが、長くなるので割愛。

年間10,000名@1.5x


2,データとヨミ

目標が決まったら、次は現状を分析します。
まったく初めて!という場合はいったんいろいろ走らせてみてデータを収集していくのが楽ですが、すでに何らかの実績(成功失敗問わず)があるならばそれを使ってしまえばもっと楽勝です。

僕の場合は、現状として前月の人数のデータをよく使っていました。
目標に関しては単純に12ヵ月で割ったものだけでなく、「ここまでいけたらアツい!」というストレッチ目標と「ここまでいけなかったらシブい!」という最低ライン目標でサンドイッチしてあげるとより分析しやすいです。

スクリーンショット (14)

※この数値は例です。単位は人。

こんな感じで目標(月単位に直している)と実績を照らし合わせば、評価(ヨミ)が出ます。
このヨミがあると楽なんです。無駄なエネルギーを割かなくていいので。
このCヨミの部分を認識すれば目標達成まであと一歩ですね。

実はこの現状分析のところ、結構頭の中だけど処理してしまうことが多いところだと思うのですが、重要なのはこの現状分析がチーム全員に共有されているということです。(これは自戒の念も込めて...)

自分だけわかっていても全然意味ないので、どこがSヨミでどこがCヨミなのかをチーム全体の共有認識として持ち、そのあとで初めて「じゃあ何が原因かみんなで考えよう」のフェーズです。
チームプレイがうまくいかず、マンパワーで走っている組織はここが圧倒的に弱いです。(楠調べ)

余談ですが、集客においては数値だけではなくて顧客単位(一人一人のお客さん)にヨミを振ることも結構おすすめしています。

例えば、
eヨミ...そもそも自分たちのことを知らないお客さん(世界人口80億人)
dヨミ...知ってはいるが興味持っていないお客さん(SNSのインプレッションにあたる人)
cヨミ...興味はあるが来ていないお客さん(SNSにいいねしてくれた)
bヨミ...一回来てくれたお客さん(新規客)
aヨミ...好きになってくれたお客さん(リピーター)
sヨミ...知り合いを紹介してくれたお客さん(大口顧客)

こんな感じで振り分けると、「前回は来てくれなかったけど今回は来てくれるかも!」という人のストックができるので、気持ちも楽になるし、相手も「あ、私が興味持ってたことを覚えてくれたんだ!」となりみんなハッピーです。
せっかく頑張るならみんなハッピーがいいですよね。
ごり押し営業とハッピーな集客の違いはこういう丁寧さです。

3,洗い出しと愛情

ここからは人工単位の作業です。それぞれの良いところ、悪いところ、その他の所感などを徹底的に洗い出します。

例えば先ほどCヨミだった[月1リピーター、団体]のところ。
ここはCヨミであることは間違いないですが、それでも236名のお客さんが来ていることが見て取れます。
この236名がなぜ、どうやって参加してくれたかを徹底的に洗います。

・何でこの店舗の存在を知ったのか?
・どこに興味を持ったのか?
・類似サービスはつかったことがあるのか?それはなぜ?
・ここにたどり着くまでの懸念点は何か?
・知り合いに紹介したいと思うか?

などなど。

ここは関わっている人の数だけ答えがあります。そしてこの答えの数だけ改善策があります。実際には答えの3倍くらいの改善策があります。

例えば、何でこの店舗の存在を知ったのか?という一つをとっても、運営メンバーからのリファーラル、常連からの紹介、その人の所属しているコミュニティの中での口コミ、SNSのRT、知り合いのSNS経由、HP、広告媒体、他社メディア、利用者のブログ、メールや電話などの営業などなど、無数に出てくるはずです。
それらの手法が有効化しているのか、有効化するのはどうすべきなのか、そもそもどういう状態が有効なのか、有効となる範囲はどこで、そのターゲットはサービス設計のペルソナとどれほど一致しているのか。
いろいろ出てきそうですね。

実はよくあるケースとして、自分たちのユーザーだけではなく類似サービスと自分たちとを比較していろいろ考えている人もいますが、それは僕的には微妙だと思います。よそに目移りする前に、目の前にいる自分たちを愛してくれている人を見つめろって感じです。

電話でもメールでも何でもいいのでその愛すべきお客さんのことを丸裸にしましょう。下着も丁寧に脱がせてあげましょう。
究極、自分たちのサービスを使ってくれた方々のクローンが世の中に1000人いたとき、あなたはそのうちの何人を捕まえられますか?というイメージ。


4,改善とコスパ

もう3の段階で改善策が湧き出ているのではないかと思います。
それらをまずはすべて受け入れて記録します。(とにかく記録することが大事、共有すべき時に材料がないと困る)
例えば自分たちのサービスを使ってくれている人が5人だったとしたら、その5人をバチくそに大切にして、できる限りのことを教えてもらいましょう。

ただし注意点としては、ユーザーの5人の言ってくれる話の中で「こうしたほうがいいと思った」という話はあまり鵜呑みにしないほうがいい気がします。
彼らはあくまでユーザーで、作り手ではないので、彼らの思う改善点に合わせすぎてしまうのは何となくよくない気がします。(説明できてなくて済みません、個人的な失敗経験が多いもんで...)

ユーザーから拾うのはあくまで「ユーザーがこう感じた」という事実ベース。それを調理するのはこちら側の仕事です。


さて、改善点がたくさん出てきたら、優先順位をつけましょう。
優先順位のつけ方は「コスパ」です。
最小労力で最大効果。頑張れば何でもできるというのは夢想家の言い分です。現場人がそんなこと言ってたら組織崩壊です。

5,実行は脳筋

優先順位がつけ終わったら実行あるのみです。
今までの1から4で頭をいっぱい使ったので、ここからは足を使いましょう。

そしてここからは「頑張れば何でもできる」がキーワードです。頭を使うフェーズでは常にコスパを意識して、足を使うフェーズでは血反吐を吐きましょう。

6,記録とノウハウ

実行したこと、その日付、予想、結果、考察などはすべて記録すると素晴らしくいいと思います。
学校の実験ではノートに取るのに、ビジネスになると忘れてしまうケースが多いので、義務教育でやっていたことを思い出しましょう。

きっとみなさんはこの1から6を通して、とにかくいろいろと記録をしていると思います。これがいわゆる「ノウハウ」となっているのです。
どういうことかというと、たとえ集客(実験結果)がうまくいかなかったとしても、その過程(実験ノート)が価値になっている(メルカリで高く売れる)ってことです。

あなたは今までの活動をどれだけ記録していますか?メルカリで100万円で売れるはずのものをうかつに見過ごしていませんか?チャリで別府行くんですか?

7,まとめ

この1から6までが一周のサイクルです、いわゆるPDCAサイクルとかいうやつ。
なので6まで終わったら、また1に戻ればいいのです、2周目のサイクルは一度サイクルを全て回った後なので、かなり解像度が高くなっているはずです。
この解像度が高くなる感覚、これが「プロになる」ということの一要素だと思っています。

せっかく頑張るのであれば、結果だけでなくノウハウも経験もプロとしての実績も、全部もらっちゃいましょう。

うまくいったりうまくいかなかったりしたら、ぜひ教えてほしいです。僕も残念ながら未熟なので、勉強したいです。


<追記:ビジネスを作っていく中で、こういう問題にぶち当たってる!というニーズがあれば、僕なりの視点でまたnote書きたいと思っています。
最近やることなくて暇なので、ぜひお話ししましょう。>



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