1か月予報（12/3~1/2）

12月1日(木)発表された1か月予報です。
冬前半は高温傾向で、雪の量は少ないでしょう。

1.一般向け

暖かな初冬

向こう1か月の気温は東日本と南西諸島で高く、西日本で平年並みか高く、北日本はほぼ平年並みです。冬型の気圧配置が弱く、寒気の影響を受けにくいため初冬は高温傾向です。ただ、今月の半ばは冬型が強まる時期があるため気温が低く、寒さが厳しい日はあるでしょう。

雪は少ない

向こう1か月の降水量は北～西日本はほぼ平年並みで、南西諸島は平年並みか多い予想です。南西諸島は前線や低気圧の影響を受けやすく多雨傾向です。

向こう1か月の降雪量は東日本日本海側は少なく、西日本日本海側は平年並みか少なく、北日本日本海側はほぼ平年並みです。冬型が弱いため、雪の量は少ない傾向です。ただ北海道は低気圧の影響を受けやすい時期があり、雪の量が多くなる可能性があります。

2.専門版

熱帯

200hPa速度ポテンシャル（1か月）

熱帯の対流活動はインドネシア付近で活発、太平洋中部～東部で不活発の予測。ラニーニャの特徴が出ている。特にフィリピン付近の対流活動が活発。

上層

200hPa流線関数（1か月）

熱帯の対流活動に対応して、200hPa流線関数は地中海付近で高気圧性循環偏差、亜熱帯ジェット沿いの波束伝播により中国南部とアリューシャンの南も高気圧性循環偏差。偏西風は日本付近で北偏傾向だが、相対的な低気圧性循環偏差で、南偏する時期もあるとみられる。

中層

500hPa高度（1か月）

500hPa高度はグリーンランド付近で顕著な正偏差で、極渦は東シベリアに予測されている。上層循環に対応して、アリューシャンの南には正偏差がみられ、日本付近も弱い正偏差。寒気の流れ込みは弱いが、極渦の南下で寒気の影響を強く受ける時期はある。

下層

850hPa流線関数（1か月）

850hPa流線関数は北太平洋で高気圧性循環偏差が強く、日本付近もその偏差に覆われる。南からの風が入りやすく、下層寒気は入りにくい。沖縄の南は熱帯の対流活動に対応して低気圧性循環偏差で、南西諸島には湿りが入りやすい。

海面気圧（1か月）

海面気圧は大陸と北太平洋で正偏差となり、日本付近はその間で負偏差。アリューシャン低気圧の勢力が弱く、冬型が弱いが、北海道の西には気圧の谷が予想され、低気圧の通過が多い時期があり、多雪傾向となる可能性がある。南西諸島は負偏差で前線などの影響を受け多雨傾向。

850hPa気温（1か月）

850hPa気温は日本付近は正偏差。南西諸島や東日本で特に偏差が大きく高温傾向が顕著。北海道付近は偏差が小さく、シベリア東部は負偏差が広がっているため、大陸に溜まる寒気が放出されるタイミングで気温が低下しやすい。