見出し画像

八月の日

日々のマンネリ感に怯えている。迫ってくる閉塞感。休日まであと何日あるかを数える平日に、溶けてゆく休日。水曜日を3/5としか見れなくなっている。仕事が嫌なわけじゃないよ。うまくいくことばかりじゃないけどね。

どこか新しい場所に行きたい。京都に飽きたわけではないし帰って来たい場所ではあるのだけれど。なんだろう、息抜きをしたいのかな。こまめに休んでるつもりなんだけどな。

眠れない深夜2時。タオルケットに包まって、薄目でスマホをぼんやり眺める。遠く滞在できる場所はないかな。ほんとはデンマークに行きたいけれど、台湾でゆるしてやるか。いや、やっぱり飛行機には乗りたくないな。とすると、船で行ける場所? ああ、このゲストハウスは良さそうだけど、落ち着いてパソコンはできるかな。エアビーで見つけた戸建てもいいけれど、ひとりで滞在するには広すぎる。ほんとに出かけるとなると何かと準備しなくちゃいけないな。またお金を使っちゃうな。

旅に出ない理由ばかり探しながらふと気づく。別に遠くにいかなくてもいいんじゃないか。電車ですぐ行ける距離に、降りたことのない駅はたくさんある。知らない町のどうでもいいファミレスでいつも通りに仕事をする。求めてるのは案外こういうのじゃないか。いやだったらすぐ帰ればいいし、お金もそんなにかからない。うん、これだ。わたしの会社は必ず出社しなくちゃいけない、というわけでもないし。日帰り旅行と言うには大げさすぎる、平日昼間のショートトリップ。いいじゃん。やってみよう。だましだましやっていくしかない。始まったばかりの八月をなんとかやり過ごしていく。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?