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上野公園はむずかしい。

上野公園に行くたびに写真を残してますが、上手くいった試しがありません。単純に被写体を絞り切れないでいる自分の能力の問題なのですが、それはなんでだろうという話です。

上の写真は上野公園で弁財天に向かって降りていく階段のところ。過度な演出はいらないけど、だめなところだらけ。
弁財天に向かって真っすぐ向かうアプローチを作るなら、建築デザインでパースを効かせるような方法あるけど、階段の方向が微妙に傾いてる。この階段作った人何を考えたんだ?
だったら発想変えて、降りるときに弁財天に向かって降りるのではなく、緑の屋根帽子がチラ見できるようにくねくね降りていくのもある。
もう少し建築的に考えるなら、道路を超えるように太鼓橋かけるのもいいよね。その場合は橋を渡りながら向こう側の視線が切れるようにうまく勾配を考えて、3山くらいの太鼓にすると、池や弁財天が視界から消えたり現れたりする演出ができる。

そこまで工事をしなくても、やれることはある。
まず、出見世はせめて両側に設置するのやめるべき!だよね。出見世は片側だけにして、片方は休憩スペースにするか何も置かないほうがいい。
なぜかって、座っておしゃべりをしたり、食事をしたりする賑わいがこちら側から見えて初めて情緒豊かな人々の賑わいになるから。
ただ歩いている人を見ても情景浮かばないでしょ。
今は出見世の背中しか見えないから綺麗じゃない。弁財天へ通じる道の賑わいを外から観察できるようにすること、これだけで全然変わるよ。あと、動物園の入り口やめてほしい、パイロン汚い。

浮世絵を見ると、江戸時代は高層建築もなく高台から景色が見渡せて、池に浮かぶ弁財天も周りに余計なものがないから良く映えて、どこを見ても風景を構成する要素のバランスがいいというか、画の作りやすい場所だったろうなあと考えさせられます。

東都名所 上野山王山・清水観音堂花見・不忍之池全図 中島弁財天社/広重
東都名所 不忍之池//広重
名所江戸百景 上野清水堂不忍ノ池/広重

現代では、見渡して画になるものがないというか、ごちゃごちゃしてるので、それを避けるように空を仰ぐことになって、超高層ビルを背景に蓮や桜の写真ばかりになってしまうのは残念ですよね。
試しに不忍池で写真検索したらよくわかると思うけどパッとしない画像がわんさか出てきます。
都市中心部だから仕方ないということでもなくて、同じような中心部にありながら都市環境整備に成功している場所はいくらでもある。初めて上野公園に行った人は知名度の高さにイメージだけ期待が膨らんでギャップにやられます。

少し古いですが、ソフィテル東京というシンボリックな建物が不忍池の先にあった時代は、今よりもまだ風景が落ち着いてました。菊竹清訓が設計したメタボリズムを体現したホテルです。取り壊されたのはずいぶん前で、今はタワマンになってます。
そんなことを思いつつ、メタボリズムを考えながら撮った写真がこれ、だけどね、、、ソフィテル東京跡地のつもりで撮りましたが間違てました。一つ右のタワマンが跡地です。

いっそのこと不忍池隠す

前置きが長くなりました。
最近の映え重視のデザインや演出は好きじゃないですが、どうせなら弁天堂隠しちゃえば?
ということでChatGPTことチャプト君にイメージ作成してもらいました。
4案どうぞみてください。

弁天堂を囲む料亭タワー、江戸にあった風景を現代に取り戻す
軸線を弁天堂から外すことで、お参りがドラマティックになることもある
やっぱりモダニズムでしょう。地面ごと改良して浮かせてください。
内部はそれはもう素敵な光が注いでいることでしょうね。
だったら全部作り変えちゃう?蓮がモチーフな映えスポット。
もちろんやるなら木造、ハトが住み着きそうね。




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