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生長点障害、再発。そして、塩基バランスのこと…

この記事を書いた当時は肥料焼けを疑っていましたが、この障害に原因はサビダニによるものだと分かりました。

記録用に残していますが、結果的に肥料焼けではありませんでした。誤った情報の発信をお詫びいたします。

そこをご承知頂いた上で読み進めてください。(2021.5.3追記)


台風が過ぎて一気に季節が進みましたね。
水やりルーティン、しっかりとプルメリアからのサインを感じながら変えていってくださいね。

さて、今回は前回の続きで肥料焼けについて。
塩基バランス等は後半に解説するとして
肥料焼けの現状を少し説明します。

あれからしばらくして、また症状が酷くなってきました。

有機石灰を撒いて、改善していたのですが
また症状が出て来てしまったのです。

肥料焼けの状況

我が家は半地植えと呼んでいますが
鉢を直接土の上に置いておいて
鉢の底から根が床土に張り出して養分を吸収する仕組みです。

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メリットとしては、地植えに近いので成長がすこぶる良い。
水切れの心配がほぼ無いことです。
あとは、花がデカかったりボリュームも比較的あったりします。

デメリットとしては、樹になりたがるので
花芽は上がりますが、成長スイッチが入りっぱなしになることです。

さて、話はそれましたが、肥料焼けはこの半地植えエリアの一部が酷くなっています。

昨年も同じ症状に悩まされたので、今回は比較として半地植えをしないエリアも作りました。

単純な肥料焼けの仕組みとしては
土中の肥料濃度が高くなると、根と土の浸透圧が逆転してしまい
根から土に水分を奪われてしまう現象です。

昨年はこれを解決するために、水やりをかなりやりましたが改善されず冬を迎えました。
今回は、両エリアともに肥料を外してから水やりを沢山しました。

すると、鉢植えエリアのみ改善が見られました。

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ということは・・・

単純にお茶パックから流れ出る肥料成分が多すぎた・・・
ということが分かるかと思います。

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肥料焼けの原因を考える

原因としては、夏場の水やりの回数だったり量だったりで
春よりも多量に溶けだしていたんでしょうね・・・
大量に水やりをして土を洗い流してみたら改善したのですから。

問題は、半地植えエリアです。
水やりをいくらしようが、溶け出し過ぎた肥料分は流れ出ていくことは出来ません。

こうなると、プルメリアに消費してもらうしかなさそうですね。
まずは来年に向けて、半地植えエリアにおける施肥量をしっかりと調整していこうと思いました。

ただ、一時期ではあったにせよ、有機石灰で改善されました。

有機石灰の何が効いた?

ここにも何か改善の要因があるはずなので
この機会に、塩基バランス、特にカルシウム、マグネシウム、カリウムの役割について
触れてみたいと思います。

まずは塩基バランスと、各要素について。

カルシウム:マグネシウム:カリウムの比率は5:2:1がいいとのこと。

カルシウム(Ca)の役割
https://www.scengei.co.jp/fertilizer/working/Ca.html


押さえておきたいところは・・・
不足すると、生長点の障害につながり、病弱になる。
カルシウムは植物内で移動しない。
過剰だと、マグネシウム、カリウムの吸収を阻害してしまう。


マグネシウム(Mg)の役割
https://www.scengei.co.jp/fertilizer/working/Mg.html

押さえておきたいところは・・・
光合成に必要な葉緑素を作る重要な構成成分である。
花芽に必要なリン酸の移動にも関与している。
過剰だと、カルシウム、カリウムの吸収を阻害する。


カリウム(K)の役割
https://www.scengei.co.jp/fertilizer/working/K.html

押さえておきたいところは・・・
細胞液中にイオンとして存在していて、植物体の構成には関係が無い。
水分蒸散の調整に関与したり、根の浸透圧調整にも関係している。
過剰だと、カルシウム、マグネシウムの吸収を阻害してしまう。

カリウム、よくカリと表記されていますが
これは結構皆さん意識しておられると思います。

肥料の表示にN:P:Kが7:9:8とか・・・
のKですよね。

とすると、この場合、塩基バランスを考えると
カルシウム:マグネシウム:カリウムが5:2:1だとすると・・・

Ca:Mg:Kが40:16:8のバランスが最適になるので
CaとMgを40:16で足す方がいいのかもしれませんよね。

まあこんな単純なものではないでしょうけど…

塩基バランスが整ったから?

これを考えると、有機石灰を撒いたことによって
塩基バランスが整えられてそれぞれの要素の働きもアップした?
バランスが整ったことによって、カリの役割のうちの、根の浸透圧調整力もアップ?
だから、根から吸い上げ力が上がった?

あとは、カルシウムが必要量吸収されて生長点までしっかり届いて障害が改善された?

はい、みなさん、眠くなってませんか(笑)
頭から煙・・・、出て来てませんか?(笑)

ちなみに僕、こんなコトばっかり考えながら
プルメリアを育ててます(笑)

とりあえずまとめ

色々書きましたが、結論としては・・・
魅惑の肥料などのプルメリア専用肥料だけじゃなく、カルシウムとマグネシウムを追加する方が結果として健康に育ち、花芽率アップに繋がりそうだ!
という推測に至っています。

ただ、あくまでも推測ですので。

また、今回の塩基バランスを調べていくうちに
中量要素、微量要素の働きや大切さも知ることになりました。

このあたりも、バランスよく与えていくことも大事かもしれないですね。

結果的に有機石灰は、恐らく塩基バランスが整って尚且つその他要素も含まれていたので回復していったと思います。

ただ、デメリットがあって、石灰資材の多用は厳禁です。
アルカリ性に傾き過ぎると、これはこれでまた大変なことになるようです。
なので、塩基バランスが整い、必要要素もバランスよく含まれている資材を今後は使っていこうと思います。
石灰資材ではないものです。

その他の要素の欠乏症のサイトも載せておきます。

http://inter-farm.co.jp/drph3/

あくまで僕は素人なので詳しいサイトなどをご覧ください。

今回、この件で有機石灰を試していただいた方々
塩基バランスなどを教えて頂いた農家さん

本当にありがとうございました!

それでは今回も最後までありがとうございました!


最後までお読みいただきありがとうございました。これからも情報発信が出来るように頑張りマス!