Yukyの美術・建築日記

出会った美術や建築の備忘録。少しずつ勉強していきたい。日本国内のものを中心に(海外のものは別アカウントにて)

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最近の記事

東郷青児展と喫茶ソワレ

東郷青児、名前を聞いただけでは作品を思い浮かべることはできなかったけれど、チラシを見てこれは行かないと、と思い神戸まで足を延ばしました。 六甲ライナーの「アイランド北口」駅から階段を降りてすぐの神戸市立小磯記念美術館で12月15日まで開催されています。はじめて降りたちました。 東郷青児について 鹿児島生まれ東京育ちの東郷青児(1897-1978)、20代にはフランスでも学びピカソや藤田嗣治と交流している。前衛絵画の洋画家として活躍し、当時のモダンな女性の理想像を描き「昭

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      西独・戦後グラフィックデザイン展 #京都dddギャラリー

      • 【観覧記】北欧の神秘 #滋賀・佐川美術館

        三連休の初日は雨。ということで、美術展に行くことにしました。施設の不具合により延期されていた展覧会の開幕初日でした。本展は事前予約制ですが、朝確認した時には十分に空きがあったので、美術館の駐車場に到着してからチケットをWeb購入しました。 館内には予想以上には人がいましたが、スムーズに観覧することができました。突出した有名作品はありませんが(私の浅い知識の範囲では…)、北欧3国の19世紀から20世紀初頭の国民的画家の作品が並びます。小部屋に一点展示さているのは、エドヴァルド

        • わたしは、謎を愛する。デ・キリコ展

          一人の芸術家の大回顧展ということで、理解を深めるのに良さそうと思い行ってきました。雨の土曜夜だったからか、かなりゆったり観覧できました。外国人観光客の方も予想以上に来館されていました。 神戸市立博物館 会期は12/8まで 滞在1時間強 一部作品は写真撮影可 ジョルジョ・デ・キリコ 1888-1978 イタリア人両親のもとギリシャで生まれ育ったという生い立ちを知ったからか、彼の絵にイタリアっぽさ哲学っぽさを感じる。 デ・キリコらが1917年に生んだ芸術運動「形而上絵画」

          茫漠とした不安 塩田千春展@大阪中之島美術館

          視界いっぱいに広がる赤。どこを歩けばよいのかわからない眩暈のするような道。 展覧会場入口の手前から塩田千春の世界でした。この垂れ下がる糸の間の道を抜けて会場に入ります。 塩田千春、名前はよく知っていて、どんな作品があるかもなんとなく知っていて、なんならたぶん一度見たこともあったはず。でも、どこか不安になる感じという第一印象を持っていただけで、自分なりの理解が全くできていない芸術家でした。 そんな私の抱く印象とは裏腹に、会場には多くの若い人たちがお洒落な写真撮影にいそしむ

          茫漠とした不安 塩田千春展@大阪中之島美術館

          服とは, 自己とは -Loveファッション-

          ファッションに特別な関心はないのですが、この展覧会にはこころ惹かれたので、金曜夜の回に行ってきました。雨もあってか来館者は少なく、ゆっくりと鑑賞できました。 京都国立近代美術館 写真撮影可 会期は11月24日まで(熊本、東京に巡回予定) 価値観によって異なる「素敵な素材」 各時代のトレンド、社会的批判によって変遷していく「服」など、日ごろ私が服に対してほとんど意識していないことを知ることができ、とても面白い展覧会でした。 上の写真は入口すぐの展示。たしか毛皮のエリア

          服とは, 自己とは -Loveファッション-

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          仕事終わりのアート時間 #京都dddギャラリー

          仕事終わりのアート時間 #京都dddギャラリー

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          【観覧メモ】春画の見方はまだ分からないけど、鈴木春信の「風流 艶色真似ゑもん」はクスッと笑わせてくれる面白味があってよかった。来館者の大半は女性だった。 @細見美術館『美しい春画-北斎・歌麿、交歓の競艶-』 https://www.emuseum.or.jp/exhibition/ex086/index.html

          【観覧メモ】春画の見方はまだ分からないけど、鈴木春信の「風流 艶色真似ゑもん」はクスッと笑わせてくれる面白味があってよかった。来館者の大半は女性だった。 @細見美術館『美しい春画-北斎・歌麿、交歓の競艶-』 https://www.emuseum.or.jp/exhibition/ex086/index.html

          【観覧記】ボローニャ国際絵本原画展

          芦屋方面に用事があった機会に、西宮市大谷記念美術館で開催されていた『2024 イタリア・ボローニャ国際絵本原画展』を訪れました。 連休中日だったためか、子ども連れの人が多くいて、絵本展ならではの雰囲気漂う特別展でした。 「この絵が気に入ったの?」「この子、クラゲが好きだからずっと見てる」と言った会話が聞こえてきた。子どもって好きなものに集中する力が凄いな、と羨ましくなった。 美術系の学生さんや、絵を描いていそうなご婦人方もたくさん来ていました。 78作家の入選作品が全て展

          【観覧記】ボローニャ国際絵本原画展

          2つのガラスの茶室 光庵と聞鳥庵

          初めてガラスでできた茶室を見たのは、京都の将軍塚にある青龍殿の大舞台でした。当時、京都界隈ではそれなりに話題になっていたものの、展示期間が長かったこともあり、混雑なく鑑賞できたのを思い出します。 その後、東京の国立新美術館、京都市京セラ美術館、直島と、図らずも様々な場所で見ていたようです。京セラ美術館で見たときに、「あれ、以前のと違う?」と思ったのは当然のことで、作者が違っていたことに気付きました。 吉岡徳仁 「ガラスの茶室-光庵」 2011年 ヴェネツィア・ビエンナー

          2つのガラスの茶室 光庵と聞鳥庵

          ニキ・ド・サンファル 直島アートサイト

          直島ベネッセハウスのビーチ棟近くの屋外エリアにある作品 静かに「おはよう」と挨拶をし、横に腰掛け新聞を覗き込みたくなる 直島 Benesse Art Site 直島には、ニキ・ド・サンファルの作品が5点ある。動物たちがポップな色合いで面白げな表情をしているのが印象的で、なんだか楽しいコミュニケーションがとれる作品たちです。 ニキ・ド・サンファル(Niki de Saint Phalle) 1930年にパリ郊外で生まれ、ニューヨークで育つ。若い頃は『ヴォーグ』誌や『タ

          ニキ・ド・サンファル 直島アートサイト

          エレーヌ・エッティンゲン 『キュビズム展-美の革命』

          京都市京セラ美術館で2024年7月7日まで開催されていた『パリ ポンピドゥセンター キュビズム展-美の革命』 そこで印象に残った3作品の振り返り 過去2回パリに行ったとき(たしか2002年?と2009年?)、ポンピドゥーセンターの中に入ったかどうか思い出せない。でも、たぶん来てるかも。この顔の作品に見覚えがある。 エレーヌ・エッティンゲン(Hélène d' Oettingen) たくさんの顔に見られている妄想の世界みたいな感覚。でも気持ち悪い感じはなく、なんだか見つ

          エレーヌ・エッティンゲン 『キュビズム展-美の革命』

          リチャード・ドジャース設計の小学校 #京都

          山と木津川に挟まれた国道163号線を京都から東に走ると、三重との県境手前に茶畑がある所に、濃いぃ抹茶ソフトが有名な道の駅「お茶の京都 みなみやましろ村」がある。その山手に目をやるとカラフルな建物が目に入ってくる。 リチャード・ドジャース設計による南山城小学校。しかも公立。イギリスでは男爵位を持ち、プリツカー賞も受賞したような国際的に有名な建築家の建物が、なぜこの場所が選ばれたのか、もしくは彼に依頼することになったのかはよく分からないけれど、このような立地にあるから不思議でし

          リチャード・ドジャース設計の小学校 #京都

          ほわっとかわいい絵本画 黒井健

          黒井健さんの名前は、ずっと頭の中にあったわけではないけれど、見た瞬間に「絶対知ってる人だ!」と思った。それもそのはず、日本の小学校に通った人ならみんな国語の教科書で読んでいる「ごんぎつね」や「手ぶくろを買いに」の絵本画を描いた人です。 「黒井健 絵本原画展」 姫路文学館を訪れたのは、安藤忠雄の建物と日本建築を見に行くためでしたが、そこで開催されていたのが「画業50年のあゆみ 黒井健 絵本原画展」(2024年9月1日まで)。姫路の次は山形県の酒田市美術館に巡回予定だそうです

          ほわっとかわいい絵本画 黒井健