私の「チェリまほ」

チェリまほ 「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」への全体的な感想と感謝。

Twitterチェリまほアカウントで、ふせったーで投稿したものと同じものです。

この漫画のことを最初に気づいたのは、まもなく2巻が発売される頃だったと思う。
Twitterであの第一話を見たんだ。
面白い題材と思ったし、グイグイ来る黒沢の感情に対し、なぜか「キュン」とする安達が妙に良くて。
それから豊田先生垢で追うようになり、面白くて楽しくて時に胸キュンで、当然のように単行本も電子で買って(当時はBLを読んでいることを家族に言っていなかったから、ドキドキしながらこっそり読んでいたのだ)新刊を買うたび、発売から1週間くらいの間は1日3回は読み返すほど大好きだった。(紙で読んでたらすぐ痛んでしまったかも……)豊田先生の他作品、パパ飯も読み始めた。こちらも本当に良い作品だった。めっちゃ豊田先生をリスペクトしている。これはずっと変わってない。
これは凄い良作と思った。何か大きくなる予感がしていたら、やはり、ドラマ化!
Twitterで先生により公表された時もう歓喜してどうしようもなかった。
(母さんが買ってくる漫画って必ずアニメ化するね、と息子達にはよく言われるので)「チェリまほが!ドラマ化するんだよ!凄くない!?」と思わず家族に言ったら、「腐ったドラマ絶対見ねーーーー!」と新鮮な反応が返ってきたのも懐かしい。
ドラマが始まると、次男とずっと一緒に見た。高3の次男には、男性を好きになるタイプの男性の友達が複数いて(次男自身は異性愛者、彼女もいる)良く悩みを相談されるそう。なのですごくリアルな視点でチェリまほを観ていて、「俺から見ても不自然なく面白い」と言う。ゲイのお友達にも勧めたらその子も見て、夜も眠れないほどハマったらしい。そんな次男と考察しながら、また、少しいる男性のフォロワーさんとの対話によっても、私の中で、同性愛に対しての考えや思いがけっこう変わった。幸せを望めない、望んじゃいけないと思っている何の罪もない人々がいること。「自分が高校生の頃は誰にも言えなかった。」という方もいた。「ごめん、好きになって」という思いをたった1人で抱えていた黒沢のような人が(もちろん女性も)たくさんいたんじゃないか、今もいるんじゃないか、と思った。みんなが自分の望む幸せを手に入れられる世界に早くなって欲しいと願うようになった。チェリまほはものすごいブームになった。これが、その世界に少しでも近づく追い風になればいいと思った。私のように影響を受ける人が増えればいい。それもあり、チェリまほの映画化を心から熱望している。万人が見るべきだと思う。
ドラマが始まって、本垢で叫びツイートは流石にまずいだろうと思い、かなり初期からチェリまほ専用垢を作った。こんなことをしたのは初めてだった。でも、やって良かった。
どういうわけか、チェリまほを愛好する人はみんな優しい。私は関わったこともない人にもつい返信してしまう。うざいかもしれない。別に放置してくれても構わないところ、皆さん何故か必ず温かい返信を返してくれる。創作物に関して素直な感想を述べたら、信じられないほど喜んでくれる。感極まってギャアアアアと叫んだら、一緒に叫んでくれる人がいる、たくさんの人が賛同してくれる。朝でも昼でも夜中でも、必ず誰かがいてくれて、皆さんの思いや考察には賛同出来る部分ばかりで、賛同の返信をしたらまた喜んでいただけて。
こんな楽しく嬉しく充実した場所を、生まれて初めて体験した。
沼、沼の民という呼び方もいい。しかし「温泉」と表現した人がいてそれも秀逸だと思った。優しくて、嬉しくて、温かくて抜け出せない。何時間でもここにいられる。まさに温泉。たまにのぼせちゃうね笑
あともう一つ、私はこれを「チェリまほのお祭り」と思っている。みんなで朝から夜中まで大騒ぎ。たくさんの花火をあげて。最終回の前から私の中で「フォロワーのみんなと沢山の花火を上げているようだ」というイメージがあったので、最終回のあの「藤崎さんと六角が花火を上げる」シーンは私にとってものすごい意味を持つものとなった。ものすごく胸が熱かった。あの花火は、チェリまほの民みんなで上げた花火だと思ってる。みんなも、あのシーンを好きになって欲しいなと思う。
ドラマ6話が終わって7話予告で、いきなりドカンと心に来て、辛くて苦しくて1週間悶々としたのもいい思い出。原作にはなかった概念「7年」はショックだった。あの頃は仕事の効率も下がってやばかった。気持ちの振り幅が10代の頃まで戻った気がした。苦しい思いを沼のみんなで分かち合って支え合った。仲間がいてくれるのって本当に心強い。その分7話は感動的だった。「本当にいいの?」黒沢の震える声は本当にグッときた。
チェリまほから、ドラマから、たくさんのものを得た。
ドラマを作ったすべての人たち、
また、漫画を作ったすべての人たちに感謝しかない。
特にこのすべてのお祭りは、もとは原作者の豊田悠先生が始めたことだ。本当に豊田先生にはどれだけ感謝しても足りない。一生に2度とないくらいの体験をさせていただいた。「応援上映みたいにしたかった」と言ってTwitterでチェリまほを始めてくれて、商業化が決まった後もそのままTwitter連載を続けてくれた。私達ファンの具現化として漫画の藤崎さんを入れてくれた。私達がドラマ6話でダメージを受け「せめて幸せなくろあだを見たい」とむせび泣いていたら幸せになった後の2人の絵を出してくれた。サムさんが丁寧に作ってくれたみんなの寄せ書き色紙を送ったら、拓殖ファンのサムさんのために、一瞬で柘植を描いて返してくれた。いつも読者を見ていて、望むものを返そうとしてくださる方だ。ドラマの皆さんにもすごく感謝して、お返しをって、俳優さんの別作品を見たり写真集買ったり、色紙とお手紙を贈られたり(鈴之助さんがツイートされていたので、キャスト皆さんに贈られたんだろう)
人の気持ちを察して、望むものを与えようとしてくれて、受けた恩には必ず返して…
安達じゃないか!!
豊田先生の優しさが安達そのものなんだな。
私の高校ぐらいからの持論だけど、「なんとなく、この人の漫画が好きだな。なんとなくこの絵が好きだな」と思う作品は、十中八九、それを描いている人の人柄を、私が好きだっていうことなんだ。
豊田先生。すごい好き。一生推す。ずっとずっと長く頑張って欲しいと思う。
もしチェリまほもいつか終わった後、この先どんな漫画を描いてくれるのだろう。すごく楽しみだ。

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