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就職支援をするハローワークでの雇い止めという矛盾

ハローワークの非正規職員が、「雇い止め」が横行しているとして、雇用環境の改善をインターネット上で呼びかけ、多くの賛同者がネット署名に協力しているそうです。

ハローワークの職場で理由も告げられず理不尽に解雇される「雇い止め」が横行しているとして、現役の非正規職員が雇用環境の改善をインターネット上で呼びかけている。背景には、人々の就職を支援する公的機関が、不安定な非正規職員に支えられている深刻な実態がある。多くの賛同者がネット署名に協力しており、呼びかけた女性職員は「ハローワークの非正規職員の厳しい状況を多くの人に知ってもらいたい」と語る。

出典:ハローワーク非正規職員、環境改善呼びかけ 「雇い止め、現状知って」 更新時に脅しも /千葉(毎日新聞 2020年3月9日)

ハローワークや公的機関を活用しない方は、こういう現状があることをあまり知らないご存知ないかもしれませんが、障害者雇用で就労に関わる公的な機関に行くと、職員がびっくりするくらい何も知らないという状況がよくありました。背景には、不安定な非正規職員を雇用することによって、なんとか運営できている状況に陥っているという現実があります。

私の知っている限りでは、この状況はもう10数年以上も前から見られていました。公的な機関に行くと、窓口で対応してくれるのは、その手の専門職だと思ってしまうのですが・・・。

そこで、学んだこと、基本的に窓口にいる人は知らない前提で話をしなければ・・・伝わらないということです。

こういう状況は、ハローワークだけでなく、公的な機関全体に見られています。専門職でも非正規雇用や非常勤で数合わせのようにしている感じで、これでは就労支援も専門的な支援も場当たり的なものになってしまうことも仕方がないことなのかもしれません。

もちろん、そこで働かれている方の自分の力ではどうにもならないことなのですが・・・、長期的に専門職が見ていくべきことに対応する人が、こういう待遇や気持ちで働かれていると思うと、なんだか切なくなってしまいます。

仕事を探す人たちの手助けをする国の機関ハローワーク(公共職業安定所)。しかし、そこに勤める相談員の多くが、非正規の公務員だ。自らも不安定な身分なのに、人の就職相談に応じる矛盾。かつて就職氷河期を経験した女性は、やりきれない思いを抱え、窓口で仕事に当たっている。

出典:私も不安定なのに…人の就職相談を受けるやりきれなさ 非正規ハローワーク相談員(毎日新聞 2020年2月20日 )


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