浅沼優子

2009年からベルリン在住。半分オーストラリア育ち。フリーランスの音楽ライター/通訳/…

浅沼優子

2009年からベルリン在住。半分オーストラリア育ち。フリーランスの音楽ライター/通訳/翻訳家から、ことの成り行きでいつの間にかDJのマネージャー、POLY. Artistsのブッキング・エージェントを経て、settenを設立。音楽フェスティバルMAZEUMの共同設立・主催者。

最近の記事

「音楽の現場、もう限界です」#失くすわけにはいかない - Lutz Leichsenring(Clubcommission/ Berlin)インタビュー全文

昨夜、#SaveOurSpace とChoose Life Projectの共同企画であるこちらの番組に出演させて頂きました。 番組の中では(短い議論の時間で私が喋りすぎたにも関わらず!)時間が限られていたのでご紹介しきれませんでしたが、事前にベルリンのクラブ事業者団体「Clubcommission」の広報担当兼理事であるルッツ・ライヒセンリング(Lutz Leichsenring)氏のインタビューを行い、その回答の中には今後クラブやライブハウスが公的援助を求めている上で非

    • #BlackLivesMatter と人種差別問題の理解を深めるために: 「ビジネス・テクノ」の問題(翻訳)

      ニューヨークでブッキング・エージェンシー〈Discwoman〉を共同設立し、女性やトランスジェンダー、ノン・バイナリーの、それまで十分な注目と評価を得られてこなかったアーティストたちに機会を与え、世界各地のイベントにブッキングしてきたエージェントであり、黒人のエレクトロニック・ミュージック・アーティストのためのプラットフォーム兼音楽フェスティバルである〈dweller〉を共同主催するフランキー・ハッチンソンが、昨日そのdwellerのブログに緊急寄稿した。 パンデミック時代

      • #BlackLivesMatter と人種差別問題の理解を深めるために(モチダヨウヘイさんへの返答)

        先日公開したこちらの私のnoteに対し: モチダヨウヘイさんという方からこのようなコメントをいただきました: 持田さんはこのコメントをするために私の記事を読んだ当日にnoteにアカウントを作り、これを執筆され公開されたのですから、よほど強く私の「小沢批判文」に憤りを感じられたのだろうと察します。研究者の立場から発言されたということは、ご自身の研究領域を侵害されたとお感じになったということでしょう。 私もすぐに読ませていただき、かなり攻撃的にも取れる表現にはやや面食らいま

        • 小沢健二 @iamOzawaKenji のツイートがなぜ問題なのか: 正確に伝える必要があること

          先日の小沢健二のツイートについて、140文字では書ききれないので、改めてその問題点をここで説明したいと思う。発端は7月26日のこのツイートだった。 このツイートを見た私は、このようなリアクションをツイートした。 まあ見てお分かりの通り、めちゃくちゃ腹が立った。私以外にも、このツイートに腹を立てた、あるいは問題視した人が大勢いて、いわゆるツイッター上の「炎上」という状態を招いた。 自分のこのツイートについて、一つ訂正したいのは、「終了〜❌」と書いたことだ。これはいわゆる、

        「音楽の現場、もう限界です」#失くすわけにはいかない - Lutz Leichsenring(Clubcommission/ Berlin)インタビュー全文

        • #BlackLivesMatter と人種差別問題の理解を深めるために: 「ビジネス・テクノ」の問題(翻訳)

        • #BlackLivesMatter と人種差別問題の理解を深めるために(モチダヨウヘイさんへの返答)

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          #BlackLivesMatter を自分に引き寄せて考えてみる

          5月25日にミネアポリスで起こった、黒人男性ジョージ・フロイドさんの白人警官による殺人事件が決定的な要因となり、アメリカ全土で連日空前の規模の抗議運動が行われている。ミネアポリスの警察署には火が放たれ、怒りの炎に焼き尽くされた。その一連の報道を、92年のロス暴動を思い出しながら見ていた。「またか」と思う自分もいた。しかし、今回はあまりに生々しい犯行時の映像に加え、すでにアメリカにおけるコロナの被害が甚大であったこと、中でも感染者・死亡者における黒人の割合が非常に高かったこと、

          #BlackLivesMatter を自分に引き寄せて考えてみる

          コロナにシーンを分断されないための視点

          新型コロナウイルスという脅威に対する対応を巡って、もともと小さい日本のインディペンデント音楽シーンに亀裂が入ってしまっている。 感染拡大を止めたい派 vs. シーンを守りたい派 という構図になっている。ざっくり分けると、前者が国外の進展や対応に関する情報に重点を置いているのに対して、後者は現場のリアルで切実な声により耳を傾けている、と言える。これはどちらも重要なことで、善悪や正誤の差はない。この二つのグループ(に分かれてしまった人たち)が対立するのは非常に悲しいことである

          コロナにシーンを分断されないための視点