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真夜中の緊急事態〜脱げなくなったワンピース

Facebookに2年前の思い出が上がってきた。
この時のことは、よく覚えている。

*****

さぁ、そろそろ寝ましょう…
時刻はAM1:30。
布団に潜り込む前にふと思い立ち、私はクローゼットの扉を開けた。

そこには、もう何年も着ていない、いや、正確には太って着れなくなったワンピースが数着掛かっていた。

(少し体重も減ったことだし、ひょっとしたら着れるかも)
と、淡い期待を抱きつつパジャマを脱ぎ、まず1着目に袖を通した。

おぉ!着れる着れる!
ネイルに専念している娘にも見てもらったが「変じゃないよ、大丈夫!」とのお墨付き。

どれどれ…お次は…

おぉ、このワンピースは…
たしか、いつかの入学式か卒業式のために買ったもの。半袖ワンピースとジャケット、スカートがセットになっているものだ。

このワンピースは当時からすでにキツく、たしかこれを着て出かけたことは一度もなかったはず。

それは、ウエストで切替になっているタイトスカートのワンピース。私は、まず後ろファスナーを全開にし、上から足を入れて着てみることにした。

最初の難関は、腰回り。
右・左・右・左…と、少しずつ生地を引っ張り上げ、なんとか豊満な腰の山は乗り越えた。

次の難関は、袖口。
まず右袖を通してから左袖口に腕を通す。
生地が破けそうになるのを感じながらも、なんとか両腕は入った。最後にファスナーを上げれば完璧!

・・・が、しかし、
途中まで上げたファスナーは、どうやったってそれ以上は上がりそうにない。くそっ、あと少しなのに。。。 

これは到底無理、と観念した私は、ワンピースを着ることを諦め再びパジャマに着替えることにした。

ところが!
ここで緊急事態発生!!!

なんということでしょう。
ワンピースが脱げない!!!

ファスナーを下ろして袖から腕を抜き、両手で生地をつかんで下に下ろす。しかし、ワンピースはウエスト部分で引っかかり、びくともしない。下げることも上に引っ張り上げることもできないのだ。

どうしよう💦

汗だくの私は、これを脱ぐためには誰かに引っ張ってもらうしかないと判断し、娘の部屋へ。

だかしかし、娘はネイルの最中。
ネイル塗りたてのツヤツヤした爪には無理だ。

ならば息子は??
いやいやいや。
私はプルンプルンと頭を横に振る。
自分の姿をよーく見てごらんなさい。
パジャマを脱いでワンピースを着たということは、上半身が露わ…つまり両胸丸出しの状態なのだ。
さすがにこの姿を息子に晒すことはできない。

どうしよう!!
このマヌケな姿のまま寝るしかないの?

半泣きの状態で、再び娘の部屋に。
「ねぇ、これ脱げなくなっちゃったけど、もう誰にも頼めない😭」
無様な姿の私が、娘にこんなことを言ったところで、どうにもならないのはわかってる。なぜ、こんな真夜中にワンピースを着ようなどと思い立ったのか。さっさと寝てしまえばこんなことにならなかったのに。。。
しかし、今さら後悔しても後の祭りだ。

すると娘は、
「ファスナー、もっと下がらないの?」
などと呑気なことを言う。
だから、最大限下げてるんだってば!!
…と、両腕を後ろに回し、ファスナーに手をかけグイッと力を入れてみると、、、、あれっ?下がった!

ほんの数センチファスナーが下がっただけで、無事ワンピースを脱ぐことができたのだ。
やれやれ、、、。
もう、二度とキツい服には袖を通しません。

そうして私は、安心して眠りについたのだった。


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