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ゴールデンウィーク2021

こんなに大型連休を心待ちにしていたのは、いったい何年ぶりだろうか。

病棟に勤務していた頃は、カレンダーはあってないようなものだった。もちろん世間的には休みなので通常の外来や手術はなく当直体制になるとはいえ、入院患者がいるため病棟が閉まることは決してなかった。

祝日のありがたみを腹の底から味わうことになるなんて、私としては正直、かなり不本意でもある。なんで世の中の多くの人の休みにわざわざ合わせて、私も休みを取らなあかんのじゃ。

祝日も年末年始も関係ない、その代わりに平日の昼間から自由に過ごせる生活を長らく謳歌してきた人であれば、誰でもそう思うのではないだろうか。

でも、つべこべ言っていても仕方ない。世間も休みだろうとなんだろうと、私は私の「出勤しなくていい連続した何日間か」を、できるかぎり充実して過ごさねばならない。

都内ホテルステイという選択肢

そんなわけで色々と考えた結果、コロナ禍(2年目)ということもあり観光やレジャー、イベントなどというムードではないことを踏まえ、それでも3日も4日も自宅にこもるのはさすがに飽きる。ということで、旅行はせずに過ごす場所を変えてみることにした。

そう、都内の雰囲気のいいホテルにステイだ。

ちょうどインスタグラムの広告で、最近できたばかりのおしゃれビジホを発見。オープン価格でお値段もリーズナブル。ここに決めた。こういう奴にはタイムリーにピタッと刺さるので、インスタ投稿を課金してプロモーションするのって実はすごく効果あるのでは、と思ったりする。

最初は一人で非日常を楽しもうかな〜と思っていたけど、一応夫にも声をかけてみたところ、「じゃあ俺もいく」と。GW中はクライアントさんたちもトレーニング以外の時間を過ごす方が多いらしく、結局夫とともに2泊することにした。

これは、がちのバケーション風味が増してきたぞ・・・

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toggle hotel suidobashi。ツートンカラーのおしゃれホテル。

オンライン脱出ゲームに課金

観光するでもなく、なんなら職場に行くより自宅に近い土地で、何にもないホテルの部屋にこもり、一体どう休日を楽しめばいいのか?

ということで、我々はオンラインでできる「謎解き/リアル脱出ゲーム」にじっくり取り組むことにした。

なにを隠そう、私たち夫婦は頭が冴えまくっており、けっこう謎解きに強いのである。

とはいえ、有料のこんなにしっかりした謎を購入するのは初めて。3000円の謎とは、一体どれほどのものなのか・・・。ゴクリ。

ただでさえおしゃれな1色に完璧に統一されたインテリアの異空間で、我々はカーテンを締め切り(ホテルの目の前が線路なのでめちゃくちゃJRが走る音が聞こえる)、いくつかの電気を消し、パソコンをおいた机に集まり、紙とペンを用意して深刻な面持ちで最初の動画を再生する。


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詳細はさすがに割愛するが、練りに練られたストーリー仕立ての完璧な謎解きは、めちゃくちゃおもしろかった。

あまりに面白かったので、2日目も同じ会社が1年前にリリースした同じようなボリュームの謎を購入し、また2人で数時間かけて(途中休憩もはさんで)封鎖された人狼村から無事に脱出、もとい、謎解きをクリアした。

しつこいようだがあまりにいい出来の作品だったので、制作スタッフの対談動画までしっかり観てしまった。プロってすごい。

本当に素晴らしい謎でした。また機会があれば壮大な謎解きにぜひチャレンジしたい。

「エンタメ作品」にふれる

もちろん、ほかにも時間を気にせず好きなことをたくさんやって、全力でゆっくり過ごした。

いつも何か観たいと思いつつ、全然そんな気分になれず観ていなかったアマゾンプライムの映画も2本観た(フルCG作品の『バイオハザード』、レオンのやつ)。

どこかに出かけたり、アクティビティに取り組むのもすごく楽しいけど、私は誰かが本気で作った「作品」とか「コンテンツ」とかをじっくり味わうのがすごく好き。

普段の休日はやるべきことに追われて、もしくは仕事から帰宅して疲れていて&時間もなくて、なかなか「今、これをやりたい/観たい気分」という気持ちのままに時間の過ごし方を決めるのは難しい。

目の前のことを一生懸命こなしているうちに1週間、1ヶ月はあっという間に過ぎ去ってしまう。ふと気づけば、あれ、自分は何がしたいんだっけ、何を目指してたんだっけ?って、すぐ自分の人生と向き合うことを忘れてしまうのが、忙しい私たち現代人ではないだろうか。

世の中の誰かの都合でコントロールされた日程で連休を"与えられる"のがシャクな気持ちは変わらないが、それでも久しぶりにやるべきことに追われずゆっくり過ごせて、とてもいい気分である。

さて、また明日からまたいろいろとやっていかねばならぬ。

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