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大事なことをちゃんと大事にできる強さを持つために、変えなければいけないこと

慌ただしい日々において、誰かとの約束や、何らかの締め切りがあるわけではないことは、どんどん後回しになってしまう。

私にとってそれは、「絵を描く練習をすること」だった。

本当は、実際に足を運んで対面で先生に教えてもらうような"教室通い"がしたくて1年以上前から色々調べたりしていたけど、物理的な時間のなさに加えコロナの状況もあり、もはや体験に申し込むことすら実現しなかった。

そこで、もともと興味があったデジタルイラストのオンライン講座を購入することにした(教室に通うのであれば、実際に画材を使って水彩画とかを習いたかったんだけど)。

最初の方はツールの使い方やブラシの説明など基礎の基礎のレクチャーから始まり、1日に1つの動画を見るのも簡単だった。

それが、動画をこまめに一時停止しながら自分も一緒に課題を描くようになり、徐々に自分では絶対にトライしないようなモチーフを描くようになってくると、途端に受講のハードルが上がってきてしまった。

「仕事の日の夜にレッスン動画見ながら絵を描くのは無理だから、休みの日に集中してやろう」

と考えて予定を立てたりしてみたけど、週に2日しかない休日に「やるべきこと」はいつも山のように溜まっていて、誰のためでもない「iPadで絵を描く練習」の時間をまったり確保する余裕なんて全然なかった。

誰かに教えてもらわないと絶対に描かないようなモチーフの絵を、今まで使ったことのないブラシや初めて使う機能を駆使して、ひとつひとつ描けるようになるのは本当に楽しいと思っているのに、気づけばレッスンの続きをやらないまま2週間、3週間と時間が経ってしまってることはしょっちゅうあった。

「こんなに心からやりたいことだったはずなのに、どうしてできないんだろう・・・」

やりたいことをできない、いや、できないというか、「できるのに、やっていない自分」に対して、いつのまにかすごくストレスを感じるようになっていた。

本業はどうしても出勤しないといけない業態なので、「仕事に行かなきゃいけなくて、時間がないせいだ」と最初の頃は思っていた。

それは急には変えられないことであり、だから「絵の練習は休日にやるしかない」と思っていたし、「休日にやらないといけない」のに、できていないのは「自分の頑張りが足りないせいだ」と思っていた。

そういう思考でいると、延々と悩んでいるわりには具体的な解決策も見い出せないまま結局何も変化はなく、ただ時間が過ぎていくだけだった。

そもそも、「どうしてそれがやりたいことなのか」をもう一度考える。

どうしてそんなに「できていないこと」に悩むくらい、それがやりたいことなのだろうか?

そこを改めて考えてみることにした。

その理由はここでは本筋ではないので省略するが、ざっくりいうと「自分にとって、重要なことだから」という結論に至った。

と同時に、それは「緊急ではないこと」である、というのもわかってきた。だから、「緊急である(=締め切りや提出先がある)こと」がどうしても優先されてしまうのだ。

もちろん、相手がいたり仕事としてやっていることから優先的に取り組まなければいけないのは当然だ。

でも、そういう「緊急で、重要なこと」の次くらいに、「緊急ではないが、重要なこと」に積極的に時間を割く姿勢を自分で意識して持たない限り、「緊急性のないこと」は、個人的には重要だという認識があっても永遠に後回しになっていくことがわかった。

変化は、起こそうと思わなけば起きない。

人間は、変化することへの恐怖より、変わらないでいることの安心を選択しやすい。「変わらない自分」でいることは、圧倒的に心地よくて、楽なのだ。

毎日同じ場所で仕事して、同じ人に会い、同じように帰宅してからの時間を過ごす生活からは、挑戦も冒険も新たなチャンスとの出会いも生まれにくい。

「緊急性の高いこと」からこなしていって、「重要なこと」をちゃんと片付けていけば、何も問題は起こらないかもしれない。わざわざ「緊急じゃないけど重要なこと」を引っ張り出してこなくても、誰も何も言わないし、誰も困らない。これまでの私はそれでよかった。

でも、「緊急じゃないけど、重要なこと」にちゃんと取り組める人になる。という変化を起こせるかどうかが、なんかすごく地味だけど、今後の人生にじわじわ効いてくるような気がする。

今すぐ何かの役に立つわけでもないことにわざわざ時間を確保するのはかなり大変だし、面倒だし、そのせいで他の作業ができなくなるわけにはいかないし、つまり今より頑張らないといけないのは明らかだし、ストレスを溜め過ぎてもう色々嫌になってしまうのもこわい。

自分に絶望するのもこわいし、うまくできるか不安に思うけど、どうにかこうにかして大事にしたいことをちゃんと大事にできる強さを持った人間になるために、努力をしたい。こうやっていうとめちゃめちゃ大袈裟に聞こえるけど。

でもそういう人生に対する姿勢が、人間としての魅力を深めてくれるんじゃないかなぁって何となく思ってる。

人間が変わる方法は三つしかない。

一つ目は時間配分を変えること。
二つ目は住む場所を変えること。
三つ目は付き合う人を変えること。

この三つの要素でしか人間は変わらない。

どれか一つだけを選ぶとしたら、時間配分を変えることがもっとも効果的なのだ。

(経営コンサルタント/大前研一)

私は今、時間をうまく使えていないと思う。

でも時間の使い方って、優秀な誰かのやり方をそのままコピーしたらいいようなものではなくて、自分に合った方法を見つけ出していかないといけないので、試行錯誤するしかない。

意識的に時間配分を変えていく。

たぶん、もっとうまくできるし、もっとやれると思う。

つい、あほみたいに何の根拠もない気合いに頼っちゃいがちけど、なんかもう、そういう次元じゃないってやっとわかってきた気がする。笑

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トップ画は、そんなすごいうまいわけじゃないけど、レッスンを見ながら私ががんばって描いた植物の絵です。果たしてどこまで成長するだろうか。

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