コンテンツ展からの「奇想の系譜展」でコンテンツ祭り

落合陽一、鈴木おさむ、佐々木紀彦のトークイベントからスタート

コンテンツ展の3000人来たという落合さん、鈴木おさむさん、NewsPicks佐々木さんトークを見た後
上野の東京都美術館の「奇想の系譜展」へ

コンテンツ展の展示は見なかったけど、
奇想の系譜展がとんでもないコンテンツ祭りだった。
江戸ってどんな時代だったのか、
絵から想像を絶するくらいの
文化的な醸成度の高さが伺える。

センス抜群、伊藤若冲

だいたいはじめに若冲を持ってくるってどういうことなのか?
映画で言ったらクライマックスから始まるようなもんでしょ。
素人でも分かりやすい色の鮮やかさや、デザインセンス。
のなかに『河豚と蛙の相撲図』みたいな突拍子もない絵もある。
一筆で描かれたところのを筆跡を見ると、
若冲の息づかいが伝わってくるようでエモい。
『紫陽花双鶏図』はもう最高。

感性への挑発、曽我蕭白

曽我蕭白『群仙図屏風』、圧巻。
家に置きたくない絵ランキング圧倒的ナンバー1の気味の悪さ。
見に来てた車椅子のおじいさんが
「よーく見て、夢に出てくるぐらいよく見ておかないと」
って連れの若者に言ってたが、どんな試練だ?
こんな絵が描かれた時代や、その時代の人たちは何を見て
何を考えてたのか。とてもお気持ちにはたどりつけない。

動物と植物の癒し、長沢芦雪

ここを通りすぎた後は、絢爛豪華な植物の屏風が
目に染みる。
長沢芦雪の『なめくじ図』なんてかなり癒し。
『猿猴弄柿図』の飄げた猿も味わい深い。

グロテスクだけじゃなくてカワイイもある。
狩野山雪の『龍虎図屏風』の虎は前脚が揃ってて
おじさん、おばさんたちがカワイイ、カワイイ言ってたのが
可愛かった。

見方次第ではキャラ祭りとも言えなくないくらい
ちょっとフザけてませんか?的な動物や人の絵や、
特徴を誇張したような人の絵も多い。
絵で嫌いな人をディスってたのでは?と思えるぐらい
漫画っぽい絵とか。

サスペンスの帝王、岩佐又兵衛

正統派っぽい岩佐又兵衛の『山中常磐物語絵巻』は
蒔絵細工のような絢爛豪華な絵に
テーマがテレ朝のサスペンス劇場という
なんとも贅沢なしつらえ。

ヘタウマ?白隠慧鶴

ここまできて、白隠慧鶴の『達磨図』に
度肝を抜かれる。
シンプルさと力強さ。
この展覧会は見る人の感性をどこまでもゆさぶりかけてくる。
山姥怖ろしかった。

マンガかっ、歌川国芳

歌川国芳までくるとガイコツもモダンに見えてくる。
血も出てないし、筋ばった手や足や、
気味悪く膨らんだ腹もないし。

昔のインフルエンサーたち

どの絵もまだ誰も見たことのない世界を描くっていう
希望みたいなものがあって、数百年たっても途切れていない
エネルギーの強さを感じた。

コンテンツ展で落合さんが、
他に稼げる道があればそっちに行っちゃいそうだなって
人の作品はみんな買わない、って言ってて
本質~!って思ったのだけど。

そんな世界とは明らかに次元の違う世界。
描かずにはいられなかった人たちなんだろうな。
作品を自分の目で見ることができてよかった。

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