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占い店と新聞店は儲からない?!

この数か月、長男が区主催のこどもの町でスタッフとして参加させていただいていました。

区役所が企画しているこのイベント、初参加でしたが、かなり興味深かった。区役所企画ということで、こどもの町には公的機関もあるという設定がおもしろい。どんな町でどんなお店にするか全て子供たち主導で、親は当日の時間指定の見学ツアーのみ。主に区役所の担当の方と、大谷大学の学生さんがサポートに入ってくださってます。

長男は税務署勤務となり(他の仕事にあまり興味がなかった様子)、本番当日までの仕事は頭脳労働以外には特になかったのですが、町の中で法人税、住民税、所得税をとるとのこと。「消費税は取った方がいい?どう思う?」と家庭内で税金についての会話が増えました。Youtubeで税金がない世界はどうなるか?という動画を見たり、支払うだけの売り上げが各店舗それぞれ見込めるのか?など非常に社会システムについて考えるいい機会をもらえました。

さて、迎えた本番当日、帰宅した長男にどうだったのか尋ねたところ、
「新聞屋さんと、占い店の売り上げが伸びなかった。射的とお化け屋敷が人気で儲けてた。」とのこと。
なるほど、レジャー産業が儲けを短期で出しやすいのは大人の社会と一緒だなと。そして、占いなどスピリチュアル系はニーズが限られるため、社会全体でみると売り上げが伸びない。

また、20分勤務で給料が出るシステムなので、19分〇秒しか働いてないから給料はだせないと言ったお店があった。など。それはもう、ブラック企業の理論!こどもだけで町を作っても出現するブラック企業!(驚)

新聞屋さんは翌日は売上を伸ばしたとのことで、これも社会の縮図だな~。と。新聞は何かきっかけがあると盛り返せるのかと。
映画&駄菓子のお店も初日の午前は売上上げることに苦戦してたが、駄菓子と抱き合わせだったのでそちらで映画の赤字を補填していたと。う~む。これは戦略が成功したパターン。最近の映画館も、スナック類の充実、グッズ類の充実、試写会、映像ライブなど、本来の映画での売り上げ減をそちらで補ってる部分大きいもんね。面白いな~。子供だけでも同じ発想になるのか。と、ひたすら感心。

射的などレジャー産業は、一日分の税金を朝1回目の徴収で一日分全額支払ってきたと。大人の社会だと一括支払いだと少し割引ですが、これはこどもの町なので割引きはないけれど手間ははぶけると。

売り上げがなく負債をかかえるお店は、町の中の銀行で借入ができ、それで税金を払っていたそうで、もうこれ、完全に大人の世界の縮図状態。すごいな~。

残念なことに2日間しかない町だったので、それ以降儲けを出し続けても、今年の貨幣は翌年に繰り越せないシステムなので(去年の紙幣を出した人は警察に取り締まられていたとのこと)、儲けを出している店は適度なところで店じまいし、残ったお金を負債を抱えているお店に寄付したとのこと。それのおかげで負債を抱えたお店も完済でき無事終了とのことでした。

いや~、面白い。

紙面や、数字だけのマネーセミナーよりも断然社会を理解できる!
これ、いい取り組みだわ~!と思います。

小さいモヤっとが当日にあったので、それについてはお伝えしておいたが、取り組みと内容は本当に素晴らしい!

毎年11月か12月か忘れたけれどそのくらいに区のHPで募集があるとのこと。
町の住民についても区のHPで募集があるので、初年度は住民で応募するのが楽しいかなと思います。

無料で素晴らしい取り組みが区や市や大学単位で京都市内で数多く開催されており、今年度はさまざまな素晴らしい子供向けの取り組みに参加させていただくことができ、親子ともどもとても勉強になりました。

来年、おすすめです。

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