【声劇フリー台本】亡霊に塩を撒け
困った亡霊には強制的にご退場願う一人用台本です。
ご利用の際は利用規則をご一読下さい。
【利用規則】
◆この台本の著作権は全て影都千虎に帰属しています。
商用・非商用問わずご利用いただけます。
ご自由にお使いください。
利用時のご連絡は任意ですが、ご連絡をいただけますと大変励みになりますし、喜んで影都千虎が拝聴致します。
音声作品には以下を明記するようお願いいたします。
・作者名:影都千虎
・当台本のURLまたは影都千虎のTwitter ID
(@yukitora01)
配信でのご利用も可能です。
配信で利用される際には、上記二点は口頭で問題ございません。
また、配信で利用される場合、台本を画面上に映していただいて構いません。
台本のアレンジは自由ですが、台本の意味合いが大きく変わるような改変(大幅にカットするなど)は不可とします。
便宜上、一人称・二人称を設定しておりますが、いずれも変更していただいて問題ございません。
◆無断転載、改変による転載、自作発言は絶対におやめください。
【台本】
やあ。
未だに君のことを苦しめようとする亡霊がいるって聞いて思わず来てしまったよ。
他人事じゃあ無いからね。
正直なところ、亡霊が関係なくとも君のことだったら僕はきてしまうかもしれないが。
それにしても、全く……何処までいっても迷惑な亡霊だね。
いつまでも君にこうして纏わりつくなんて。
いい加減にしてくれないかな。
とりあえず、あの亡霊に対しては僕が全力で塩を撒いておくよ。
岩塩で殴ってやるのもいいかもしれないね。
ごつごつしていて痛そうじゃないか。
ああ、そういえば火には悪霊を祓う力があるんだったっけ。
それじゃあ、塩を撒くついでにあの亡霊には僕が手ずから火をつけてあげよう。
ふふ、塩を振って直火で炙るなんて……なんだか料理をしているみたいだね。
あの亡霊には間抜けで最高に無様なお似合いの最期だと思わないかい?
失礼、少々僕もあの亡霊には私怨があるからね。
でも、亡霊にはこうされるだけの理由があるからね。
丁寧な扱いなんてしてやる必要は無いと思うんだ。
だから君も、あんな亡霊に罪悪感なんか抱いてやらなくていいんだよ。
むしろ、貴重な君の感情を、あんなどうしようもない奴に割り当てないでくれ。
勿体ない。
君の大切なその感情はもっと別のところに向けていこうぜ。
それでも懲りもせずあの亡霊が君に何かを囁くようだったら……そうだなぁ。
その時は試しに、僕のことでも呼んでみてくれよ。
少なくともあの亡霊なんかよりは僕の言葉の方が信じられるだろう?
我ながら傲慢な考え方だけれど、あの亡霊よりは僕の方がマトモって自負してるんだ。
そのぐらいは自惚れさせておくれ。
僕が君のことを嫌う姿が想像できるかい?
僕が君に嘘を言う姿が想像できるかい?
僕の思考は君にほとんど筒抜けなんだろう?
まったく恥ずかしい話ではあるけれど、こういうときは有効に使わせてもらうよ。
一緒にあの亡霊を撃退してやろうぜ。
勿論、他のごみのような奴相手だって君に仇なすものがあれば僕は容赦なく牙をむくつもりではいるけれど、あの亡霊に関しては特に、だからね。
それじゃあ早速塩を撒くところから始めよう。
君はそこで高みの見物でもしていておくれ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?