【声劇台本】無題
この感情に名前など必要ないから。
想いを伝える一人用台本です。
ご利用の際は利用規則をご一読ください。
【利用規則】
◆この台本の著作権は全て影都千虎に帰属しています。
商用・非商用問わずご利用いただけます。
ご利用の際は必ず事前に影都千虎にご報告いただきますようお願いいたします。
※お断りする場合がございます。
ご利用の場合、音声作品には以下を明記するようお願いいたします。
・作者名:影都千虎
・当台本のURLまたは影都千虎のTwitter ID
(@yukitora01)
配信でのご利用も可能です。
配信で利用される際には、上記二点は口頭で問題ございません。
また、配信で利用される場合、台本を画面上に映していただいて構いません。
台本のアレンジは自由ですが、台本の意味合いが大きく変わるような改変(大幅にカットするなど)は不可とします。
便宜上、一人称・二人称を設定しておりますが、いずれも変更していただいて問題ございません。
◆無断転載、改変による転載、自作発言は絶対におやめください。
【台本】
言葉とか愛とか、目に見えないものはすぐに溶けて消えてしまうよね。
だから、同じ言葉だとしても何度も伝えて、消えてしまわないようにしたいんだ。
そうして繰り返している内に、君の心の内側に少しずつ言葉や愛が沁みていったらいいなって、そう思う。
僕は、君が人を愛して、愛されてる姿が好きなんだ。
そうやってたくさんの愛に包まれて幸せになってほしいって切に願う。
時には人からの愛を上手く受け入れられなくて君は思い悩んでしまうけれど、心配しなくても大丈夫。
少しずつ、受け入れられるようにって努力してくれていることを僕は知っているから。
その努力が実を結んで、随分と変わってくれたことも知っているよ。
だから、罪悪感なんて抱かなくていい。
君は君のペースで、ゆっくり受け入れていってくれればいいんだから。
きっと、君は『誰かを好きになっちゃいけないんじゃないか』って心の片隅でずっと思ってしまっているだろうから、改めて伝えるね。
誰かを好きになっちゃいけないなんてことはないよ。
誰かを好きになることはとても素敵なことだよ。
君が誰かを好きになることで、その誰かがおかしくなってしまうとよく悩んでいるけれど、厳密にはそういうことじゃない。
君からの『好き』が嬉しくて、舞い上がってしまうだけなんだよ。
例えるならそう、君からの愛は高級なチョコレート。
綺麗な箱に包まれて、一粒一粒が宝石みたいに美しい。
一つ口に入れてみれば、蕩けるような甘さが広がった後、すぐにほどけて消えてしまう。
そんな、大切にとっておきたくなってしまいたくなるようなもの。
君は言葉を尽くして、ありとあらゆる手段を使って素敵な愛をくれる。
その言葉が、感情が、表情が、空気が、その全てが嬉しいものなんだよ。
いけないものだと思ってしまわないで。
駄目なものだと思ってしまわないで。
何も、悪いものではないんだよ。
疲れ果てた末に『感情なんていらない』と嘆いているけれど、君の感情はとても大切なもの。
要らなくなんかない。
むしろ、貴いものだよ。
それでも君が自分の感情を厭うのであれば、その分僕が君の感情を愛するよ。
色々なことがありすぎて、思い出したくもないつらい記憶があるだろう。
嫌でも思い出してしまって、泣きたくなる時もあるだろう。
そんなときは、堪えようとせず泣いてしまって構わない。
迷惑だなんて思わないから。
何度でも、何時間でも、いくらでも付き合って、君が泣き止むまで傍にいるよ。
周りの人が何と言おうと、君の記憶や思い出、感情は君だけの大切なもの。
だから、周りに合わせて無理矢理それらを消そうとしなくたっていい。
つらくて苦しいかもしれないけれど、それでも大切なものとして残していいんだよ。
過去に囚われているとか、いつまでも消せないとか、情けないとか、そんなことを思う必要はない。
誰しもそういうことはある。
普通で、当然のことだから。
それでも罪悪感が芽生えてしまうのなら、その時は沢山僕に話してくれればいい。
怒らないし呆れもしないよ。
そういうところを含めて全部受け入れるから。
それほどまでに君のことが好きなんだよ。
君と僕は似ているけれど、僕は君よりもずっとわがままなんだ。
だから、時に君の最大のわがままを否定して、自分のわがままを突き通す。
そこだけはどうしても譲れない。
その代わりと言っては何だけど、他のわがままだったらいくらでも言ってほしい。
叶えられる範囲で叶えたいと思うから。
なんだかんだ、僕は一度も君のわがままを聞いたことが無いと思うんだ。
だから、いつかわがままを聞かせてね。
その日を楽しみにしているよ。
こんなことを言ったら、君は「変わっているね」と笑うかもしれない。
でも、これが僕の本心だから。
君はこんな奴に好かれてしまったんだよ。
だから、ある意味で諦めてほしいな。
これからもよろしくね。
僕の言葉を嬉しいと言ってくれた。
その言葉がとても嬉しかったから、これからもこうして君に言葉を贈るね。
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