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【読書】セールスコピー大全(大橋一慶)

「参加費54,000円のセミナー」
「販売実績0件の売れない空気循環システム」
「経営不振で塾長がコンビニのバイトをしていた学習塾」

一般的には売りにくいとされるこういった商品。

これらの商品のコピーを書き、結果を出してこられた、セールスコピーライターの大橋一慶さん。

その大橋一慶さん著・『セールスコピー大全』。

           *

本書のテーマは、「セールスコピーライティング」

どんな商品でも、それを強く求める人は必ずどこかにいます。
セールスコピーライティングは、そういった人たちを探し、彼らの心を動かす提案を考え、それを魅力的に語る技術です。欲しい人へ欲しいものを売る方法なのです。

セールスコピー大全 p.4

セールスコピーについて真面目に学んだのは今回がはじめてだったが、本書を1冊目に選んで本当に良かったと思う。文章が読みやすい上に、セールスコピーライティングの基本の型を、具体例とともに学べたからである。

ビジネスにはもちろん、noteのブログを書くにあたっても参考にできる考え方なので、今後大いに活用していきたいと思う。

以下では、本書の中でも特に心に留めておきたいと思った考え方を記載しておく。

1. お客様がお金を払う「本当の理由」

本書は以下の問いから始まる。

Q:
八百屋やスーパーでは並ぶことのない、真っ黒になるまで熟したバナナ。
この黒いバナナ、あなたならどのような言葉で売りますか?

「いや、誰が買うかーい!」とツッコミたくなるかもしれませんが、セールスコピーの技術を使えば、問題なく「売れる商品」になります。
1分でいいので、考えてください。

セールスコピー大全 p.2

本書の中に、系統の異なる回答例がいくつか載っていて、「なるほど!」と勉強になったが、どの回答にも共通していたことがある。

それは、お客様に無理やり「真っ黒なバナナ」を売りつけるのではないということ。

お客様がお金を払う理由は、商品を手に入れるためではなく、商品から得られる嬉しい未来(=ベネフィット)が欲しくてお金を払うのである。

このため、売り手がやるべきことは、商品の持つ価値を徹底的に洗い出し、その価値を「欲しがっている人」にベネフィットを訴求することである。

例として、先ほどの問いに対する私の回答案を使って考えてみる。

A:
外側が真っ黒になるまで熟したバナナ
→ということは、中身は"甘い"バナナなはず。
→"甘さ"を売りにできないか?

先の問いに対して私が考えたことは上記であったが、回答例の1つに近い回答もあり、結構いい線までいっていた。

この場合、「真っ黒なバナナ」の価値を、"果物による甘さ"と捉えたことになる。
あとは、この”果物による甘さ”を求める人は誰なのかを見つけ、その魅力をアピールすればよい。

ここで1つ疑問が湧いてくる。

先の問いには、"果物による甘さ"以外にも系統の異なるベネフィットがいくつかあった。このように、1つの商品でもベネフィットは複数導き出せる。

では、売れるベネフィットはどのように見極めていけばよいのか?

2. いきなりペルソナを作らない

実はどのような商品でも、ターゲット層は大きく3つに分類できるそう。

タイプ1:その商品が欲しい!めっちゃ興味を持っている
タイプ2:その商品を少し知っているけど、まだ欲しくない
タイプ3:ベネフィットに興味はあるけど、その商品を知らない

そして、自社の商品を強く求めるターゲット層は、3つのタイプのいずれかになるという。

売れるベネフィットを見極めるためには、いきなりペルソナを作るのではなく、この3つのタイプを念頭に置き、以下の手順を踏むこと。

手順①:3つのタイプのうち、自社の商品を最も買ってくれるタイプを見極める
 ↓
手順②:①で見極めたタイプのペルソナを設定する
 ↓
手順③:②で設定したペルソナに突き刺さるセールスコピーを作る
(コピーの中にペルソナに刺さるベネフィットを含める)

なお、手順①の「商品を最も買ってくれるタイプの見極め方」や、手順③の「各ターゲット層に突き刺さるセールスコピーのテンプレート型」は、本書の中で具体的に説明されている。

よって本書を読了することで、セールスコピーライティングの基本の型が学べるようになっているのである。

まとめ

「セールスコピー大全」。

本のタイトルを見て、最初、セールスコピーライティングの技術の本かなと思っていたが、実際に読んでみると、顧客の心理やマーケティング観点も含めてどのようにセールスコピーを作っていけばよいかが網羅されている本であった。

このため、ビジネス利用はもちろん、ブログを書かれている方にも有益な本だと思った。

私の場合は、今進めているビジネスをセールスする段階に来たら、この本を片手にコピーを考えていきたい。

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