Billie Eilish got Grammys

Billie Eilish

お兄ちゃんと二人で宅録した少女の音楽が世界を席巻、とうとうグラミー4部門を独占。

最初に彼女の歌を聴いたのは2016年、15歳の時にリリースした「Ocean Eyes」。最初は"若いのにLana Del Rayみたいに雰囲気あるな~"程度の印象だったのだけど、その後の don't smile at me, lovely, bellyache, idontwannabeyouanymore, party favor など出る曲出る曲がまたすごかった。歌声がいいのはもちろん、アレンジも幅広いうえに、音作りもいちいちクオリティ高くて、独特なクリエイティビティを感じるじゃないかと。あっという間に、ぼくのヘビロテプレイリストに最も多くの曲を送り込んでくるアーティストになってしまった。

彼女の音楽は"バンド"や"音楽レーベル"の手法では産まれなかった音楽。ささやくような"歌声"はスタジアムを満杯にして歌う事なんか目指していないし、"バンドやグループ"でメンバーの数だけ音を重ねるのではなく、"コンピューターと楽器と生身の自分"だけで作る音楽だから無駄な音がない。Fineasお兄ちゃんのプロデュース能力も恐れ入る。

"音楽をやってる限りは夜更かしOK"という芸能一家に育った変わり者の少女は、尖った言葉を使うわけではないけど「皆が考えているけど口に出さない(もしくは歌詞にしない)」個性的な歌詞を綴り共感を得る。Tyler The CreatorとLana Del Rayの影響が大きいと語り、変わり者を自認するファッションに身を包む。家族ともにヴィーガンでドラッグは"面白くない"と。

さらに2018年には come out and playがAppleのクリスマスホリデーCMに採用され、2019年1月にはAlfonso Cuarón監督の半自伝映画「Roma」にちなんだ「Music Inspired by the Film Roma」の一曲として、when i was olderをリリース。そして2019年3月にやっと、1st. Album「When We All Fall Asleep, Where Do We Go?」がリリースされ、bad guy, wish you were gay, when the party's over, bury a friend, i love youなどが"世間"を騒がすに至る。2019年のamerican music award for new artist of the yearも受賞してるのだけど、"new artist of the year"って…アルバムが出たのは去年だけど、配信系で売れてからもう3年経ってるじゃんね。

2000年代生まれで初めての全米アルバム1位、最年少で全英アルバム1位を取った女性となり、「007 no time to die」の主題歌をシリーズ史上最年少で提供予定。

ホントに凄い才能が出てきたもんだ。

この才能が歪められないことを切に祈ります。

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