妥当な文字数について

りおんさんが「文章の文字数はどのぐらいが読みやすいと思いますか?」とお尋ねされていたのでおもしろいと思って試しました。

「個人的な感覚OK」とのことですので、ランダムにテキストノートやウェブの文章を閲覧しました。

■タイトルをクリック→一ページ内に全文見えた→なんか物足りない
これが400文字ぐらいでした。

■タイトルをクリック→スクロールバーがすんげぇ短くなった→萎えた
たぶん5000文字以上あるかなぁって思いました。

何回か試した結果、PageDownキーを一、二回押して終わりが見えるぐらいだと(よし、読んじゃうぞ)って思えました。

なので【1000文字から2000文字ぐらい】が妥当な線かと思います。

以上は文字を読まない、ボーッと絵的に眺めた場合です。

せっかくなのでいろいろ試してみました。ということで、以下ふざけます。コメントはりおんさんのポストに書いて欲しいので有料にしますね。


最低何文字で読む気が失せるだろう?

先に述べましたように『スクロールバーが短い』と絵的に参っちゃうわけですが、これは(何分ぐらいかかるな)とか(完結してんのかな)とか、いろいろ考えてしまうからです。タイトルも内容も全く読んでいない状態での話です。

長いと読まれにくいって現象は、ですので『内容は無関係』とも言えるわけです。とにかく長いなと感づかれたら終わり、みたいな。

そこで思ったわけです。じゃあ最短どのぐらいで読むのを止めるかな、と。

何文字あれば『読む価値なし』と判断できるか、という想定で架空の文章を考えてみました。

まず、以下の様な主張があったとします。

』は芥川龍之介の最高傑作である。

この主張を仮に

俺は鼻は〜

こう書き出してたら読まないですね。

四文字。

いきなり良い記録が出ました。

早くも限界か?ってほどの文字数ですが、もう少し頑張っていろいろ読んでみて思いつきました。

「私ね……」

役物抜きで実質二文字。
たぶん共感できないジャンルだろうな〜という予感1000%です。

もう無理だろうと思いつつ、さらに考えを巡らせたところ、コレに思い至りました。

漏れ

純正二文字。

書き出しがこれだったらネットスラングの一人称かな、と。もう使っている人がいるかどうか分かりませんけど。

まとめますと、

・文法がオリジナリティ溢れすぎ
・ジャンルが自分向けでなさそう
・たぶんどうでもいい話

以上の場合『五文字でも読まれない』『最短二文字で却下』というなかなか愉快な結果が出ました。ちなみにネガティブなものも読みませんけど、もしこう書いてあったら不可避です。

我死ス

このぐらい無駄がないと嫌でも入ってきちゃいます。


編集方針とか

大ふざけしたので、少しマジメなことも書きます。長くなると読まれないのは既に証明済みですので、結論から述べます。

・文字数なんか気にせずに物語が要請するだけ書くのがいいに決まってる

です。もちろん趣味の場合です。

『物語の要請』について具体的に述べます。小学生が書いた、と設定した文があるとします。

昨日はとても暑かったです。僕は暑いのがイヤだから、お母さんにクーラーをつけてと言ったけれど、お母さんは「今からクーラーつけたら夏どうするの?」と言いました。僕は夏もクーラーをつければいいと思いました。

これで百文字です。

趣味の場合、文字数を減らさなければ、ってことは普通ありませんが、何か悪い霊に取り憑かれてしまって、どうしても文字数を減らしたい衝動に駆られたとします。常体にして重複を省けばグッと短くできます。

酷い暑さだった。母にクーラーをつけるよう提案したが、今からつけたら夏に困ると却下された。設定温度を下げればいいだろうに。

六十文字になりました。なんと40%の節約です。しかしながら「小学生に書いてほしいんだよね〜」という物語の要請は無視されました。

ここまで極端なことはないでしょうけど、カットした部分が意外に(重要だった/良かった)可能性もあるわけです。

もちろんせっかく書いたのに読まれなかった(というのがコメントなどから判明)ってことはあるでしょう。そこで以下のケースをどうぞ。実話です。

1.高校生の頃にある小説が話題に登りました。知人はその小説のヒロイン像を語りだしました。
「彼女はきっとブロンドのショートボブだと思う。で服装は〜」
大変驚きました。小説内に『黒く長い髪を~』と明記されていたからです。

2.知人からある人気作家の小説を貸してもらいました。大変面白かったので感想を述べたところ「そんなこと書いてあったっけ?」との返事でした。私が興味を持った箇所は本筋とはほとんど関係なく、知人はその章を丸ごと読み飛ばしていたのでした。

片やフランスのノーベル賞作家、片や日本のベストセラー作家の作品です。

どれだけ優秀な書き手が書いたところで、読み手は読みたいように読みたい箇所だけ読みます。書いてあれば再読するかもしれませんが、書かれていなければ読みようがありません。だったら書いておいたほうがいいと思います。

以上、久しぶりに文字数を数えたユキノフでした。

〜追記〜

なんということでしょう。一文字で読まないであろう書き出しに今更気づいてしまいました。

『おすすめ』されてもねぇ……あ、あちらさまは平仮名でしたっけ(笑)

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