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AGAIN.(第2話)

第2話 シナリオ

1頁
 表紙 タイトル

2~4頁
 2階建てアパート
<吾平>時が経つのは速いもので
    特に楽しい時は
    気付けば春になっていた——
    
 蝶が舞いタンポポの咲く、ウキウキとした情景
 
 自室に帰宅、扉を開ける
吾平「ただいまぁ」

 エプロン姿で出迎える
伊奈「お帰りなさい♡
   今日もお疲れ様あでした ご飯になさる? お風呂になさる?」
吾平「ただいま
   すっごい良い匂い! ご飯が良いな♪」

<吾平>出迎えてくれる人(?)が居るのは やっぱり嬉しい

 吾平が買って来たコンビニ弁当を電子レンジへ、伊奈がスイッチを温め回転する
 ちゃぶ台を挟んで座る二人
吾平「いただきます」
伊奈「おいしい?」

<吾平>伊奈は
    俺が買って来た弁当を温め直すくらいしか出来ないけど
 箸を片手ににこやかに食す
吾平「うん 激うま♪」

<吾平>生前 伊奈には こうやって尽くしていた男(ヒト)が居るのだろうか…

 テレビのチャンネルを勝手に変える
伊奈「あ ドラマ始まっちゃう」
吾平「野球観てたのに!!!」ガビーン
<吾平>チャンネル権は常に伊奈に有る
    でも
吾平「(幸せ—♡)」

5~7頁
 ちゃぶ台を挟んでテレビを観ながら、くつろぐ二人
吾平「ねぇ 伊奈」
伊奈「なぁに?」
吾平「明日 どこかに遊びに行こうか」

伊奈「えっ!?」驚き
 微笑みで返す吾平

伊奈「バイトは!? 授業は!? 毎日何か入ってたじゃない!」
吾平「明日は何も無いんだ 丸一日休み」

伊奈「ヤダッ 何着て行こう?? 吾平 どんな格好が好き?」照れ
吾平「何でも良いんじゃない? どうせ俺意外には視えてないんだろ」
 伊奈、カチンと来る

 ケヒャヒャヒャと笑いながら
伊奈「そんなこと言うと 素っ裸で行くよ
   そしたらもう アンタだけ大変だねぇ」
吾平「ごめんなさい もう適当言いません 是が非でも何かお召しになられて下さい」汗

伊奈「ねぇねぇ どこに行くの? 外出るの久しぶり♪」ウキウキ
吾平「あ そうか
   誘う事ばかり考えてて どこ行くか考えてないや」
  「伊奈の行きたい所へ行こう」
伊奈「マジ!!?」喜

 考え事が全部声に出る伊奈を、微笑んで見守る吾平
「うわーどこ行こう?遊園地が良いな(遊園地名いくつか) あ あたし乗り物乗れないじゃん 二人きりだし静かな所にドライブとか? あ 吾平免許持ってないじゃん 映画は? 座席がなー」等々
伊奈「あーもー 決めらんないっ」

<吾平>かわいいなぁ

8~11頁
 さんさんと輝く太陽、
伊奈「超ーいい天気!!!」うかれ

 歩く吾平の肩に取り憑き浮かぶ
伊奈「動物園なんて小学校以来だぁ」
吾平「ハハハ 俺もだよ」

 動物園入口
 入場券の自動券売機前で小銭を入れかけ静止している
吾平「……」
  「入園料は 一人分?」
伊奈「決まってんじゃない」

 動物園エピソード 動物には伊奈が視えているもよう
 ニホンザルに威嚇される伊奈、威嚇し返し蜘蛛の子を散らすように逃げるサル
 ふれあい動物コーナーでモルモットを抱き上げる伊奈、遠目から飼育員「空飛ぶモルモット!?」
 ウサギの着ぐるみの中の人に取り憑き、吾平を羽交い絞めにする伊奈
 パンダの乗り物に二人乗り、恥ずかしがる吾平に、はしゃぐ伊奈、を見た親子「ねーママーあの人一人で」「し!見ちゃいけません!」お決まりの展開等々

 動物園退園、腹を抱えて満足気に笑う伊奈、失笑する吾平
伊奈「あー 笑った笑ったぁ」
吾平「まだ時間有るし、次どこ行く?」

12~16頁
伊奈「海」
吾平「……海?」

 夕日の沈む防波堤、桟橋の架かる海、率先して歩く伊奈から離れ追従する吾平は浮かない顔
伊奈「潮風 きもちいいー」

 夕日を背にして、防波堤に寄り掛かり振り向く
伊奈「どうしたの?吾平」
吾平「!」
  「ううん、何でもないよ」

 二人防波堤に腰掛ける
伊奈「嘘吐きぃ」
吾平「えっ」汗

伊奈「ここ 春美さん(元カノ)にフラれた場所でしょ 知ってるんだからぁ」
吾平「あはは 伊奈は何でも知ってるんだね…」
伊奈「当たり前でしょ アンタに取り憑いて長いもん」

伊奈「……まだ 吹っ切れないの?」不安そう
吾平「伊奈」

 目を伏せ、はにかみ語り掛けるように
吾平「……俺 時々 いや
   最近よく思うんだ」

 夕焼け空に、つがいのカモメの影
吾平「伊奈はまだ
   生きているんじゃないかって」
  「だってさ 幽霊のくせに 全然怖くないんだもん」

吾平「伊奈が俺の前に姿を出してくれてよかった」
  「楽しいことも嬉しいことも もっとたくさん 伊奈と…」

 吾平と並ぶ、伊奈の背中は夕日に透けている
吾平「俺 伊奈が好きだ」

17~18頁
 キスシーン、驚き合わさる伊奈の横顔は透けている

伊奈「や ヤダぁ」照れ
  「何だか 味気無い ……ね」
吾平「うん」

19~20頁
 日は沈み三日月が昇り、夜桜咲く公園には街灯が灯る
 腕を組みにこやかに談笑する二人
伊奈「あー今日は本当に楽しかったなぁ♪」
吾平「またデートしたいね」
伊奈「うん♡」

  「吾平っ!」

 誰かに呼び止められ振り返る
吾平「?」

 息を呑む
吾平「春…美…」

 元カノ再登場
春美「久しぶりね 元気してた?」

 伊奈は視線を逸らし、不安そう

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